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2007年04月03日(Tue)

NPO法人と収益事業
 先日のブログでNPO法の「特定非営利活動に係る事業」と「その他の事業」の違いについて書きました。

 この「その他の事業」とごっちゃにして考えがちなのが「収益事業」という言葉です。

 「収益事業」と言う言葉は、先日のブログにも書いたとおり、NPO法では現在はなく、法人税法の言葉になります。

 法人税が課税される事業のことを「収益事業」と言います

 そして、紛らわしいのは、NPO法の「その他の事業」と法人税法の「収益事業」は同じではない、というよりは全く別の概念になるということです。


 今日は、「特定非営利活動」であることと「法人税が非課税であること」とは関係がないということについて述べるとともに、NPO法人がなぜ法人税が原則非課税であるかについて、その理由を述べたいと思います。


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1. 法人税は「公益的な事業には課税しない」のではない 

 かなり多くの人がNPO法の「特定非営利活動」に該当すれば公益的な事業なのだから法人税が課税されず、「その他の事業」に該当すれば法人税か課税されると思っています。

 しかし、この考えは間違いです。

 法人税は「公益的な事業に課税しない」のではないのです。

 公益的な事業でも法人税は課税されることがあるのです。

 従って、NPO法上の特定非営利活動に該当するかどうか、ということと法人税が課税されるかどうか、ということは基本的に関係がないのです。

 それでは、法人税はどのような場合に課税され、どのような場合に課税されないのでしょうか?
 

2. NPO法人は原則非課税 

 NPO法人は今の法律では原則非課税です(20年度の税制改正で見直しが検討されています)。

 NPO法人が原則非課税なのは、「NPO法人が公益的な仕事をしているから」ではありません。

 原則非課税なのは、「NPO法人が利益の分配(配当等)をしないから、あるいは残余財産の分配をしないからなのです。

 NPO法人が利益の分配が禁止されていることは、NPO法人の方は大部分ご存知だと思います。

 そのことがNPO法人が法人税が原則非課税の理由なのです。
 
 なぜ利益の分配をしないと原則非課税なのでしょうか


3. 営利企業の法人税は株主に課税している

 営利企業(株式会社など)は法人税は原則課税です。

 我々は、法人税と言うと、法人に課税していると思いがちですが、法人に課税しているのではなく、法人の持主である株主に課税していると考えます。

 皆さんがトヨタの株主になったとして、法人税がなくなったらどうなるでしょうか?

 当然、皆さんがもらえる配当金はグッと増えるでしょう。

 本来は、配当をした時点で株主に課税をすればいいのですが、会社は配当しないで会社内部でお金をため込んでおくこともあります。

 配当するまで課税しないとすると、税金がだいぶ減ってしまいます。
 
 そこで、配当をする前に、個人に課税する代わりに先に法人に課税をするのです。

 つまり、法人税は、株主に対する配当や、会社が清算するときの分配金への課税の前取りであると考えるのです。

 この考え方を「法人擬制説」と言います(法人実在説という考えもありますが、ここでは省略します)。


4.NPO法人には株主がいない

 一方、NPO法人はどうでしょうか?

 NPO法人は、利益の分配をせず、残余財産の分配(NPO法人が解散をしたときに残った財産を分配すること)もしません。

 ということは、「法人税は、所有者である株主に対する課税の前取りである」という考えに立てば、そもそも所有者のいないNPO法人に課税する根拠はないのです
(会員は、NPO法人の所有者ではありません)。

 これがNPO法人が法人税原則非課税の理由です。

 公益的な事業を行っているから非課税なのではないのです。


 しかし、NPO法人にも法人税が課税されることがあります。

 次回はどのような考え方の基にNPO法人に法人税が課税されるのかを見ていきます

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