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2019年02月07日(Thu)

NPO法人の会計強化のための全国キャンペーン
2月15日にNPO法人会計基準協議会が「NPO法人の会計協会のための全国キャンペーン」を開催します。

http://www.npokaikeikijun.jp/topics/campaign-forum/

NPO法人会計基準協議会は、2017年12月に一部改訂された「NPO法人会計基準」の普及と、地域にでのNPOの会計支援体制の強化を目的に、全国18か所でキャンペーンを実施しました。

 その取り組みを総括しつつ、NPO法人の会計力や情報公開のさらなる向上、また寄付の促進のために、一緒に何ができるかを話し合います。

内 容
1. 報告
 ・ 改訂されたNPO法人会計基準のポイント
 ・ 多様な寄付の実態を反映しやすいNPO法人会計基準
 ・ 各地のキャンペーンの成果と今後の課題
 ・ オンライン寄付などに関する認定NPO法人対象アンケート結果

2. パネルトーク

<登壇団体>(依頼中)
内閣府、NPO法人所轄庁、助成財団、クラウドファンディング運営団体、NPO法人会計基準協議会 など

<テーマ>
・ 寄付者にとって望ましい情報公開や会計の扱い方とは
・ 返礼品を含む場合、どこまでを寄付として扱えると良いか
・ NPO法人の会計力向上のために、どのような連携が必要か

日 時
2019年2月15日(金)16:00〜18:30

会 場
全水道会館 5階 中会議室(東京都文京区本郷1-4-1)

私は、パネルトークの進行役になっているので、狙いをお話ししたいと思います。


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パネルトークのテーマは2つで、クレジットカードによる寄付と返礼品のある寄付の会計、税務、認定NPO法人制度の取り扱いについてです。


昔は、寄付といえば、現金や振込で、何の見返りもなく行うというのが普通でした。

近年、NPOと寄付者のコミュニケーションが重視されるようになり、寄付の手法も多様化してきました。

その代表が、クレジットカードによる寄付、クラウドファンディングなどを使った返礼品のある寄付です。

しかし、会計も、税務も、認定制度も、昔の寄付を前提にして考えてこられたように思います。


意外にも、この変化に、最初に対応しているのは税務です。

クレジットカードによる寄付は、総務省から「ふるさと寄附金制度に係る事務の取扱いについて」で、クレジットカードによる決済が完了した日が領収日となることが記載されています。


また、寄付金控除と同様に現金主義が適用される医療費控除でもクレジットカードの決済日が医療費控除を受ける日であることが国税庁のタックスアンサーに出ています。

NPO法人会計基準では、一昨年の12月に、債権譲渡契約によるクレジットカードによる寄付については、確実に入金されるので、クレジットカードの決済日で収益に計上することに改正しました。

しかし、認定NPO法人においては、NPO法には規定はありませんが、内閣府のQ&Aや所轄庁の手引きなどでパブリックサポートテストの計算や寄付者名簿の作成は、現金主義で作成することがうたわれており、実際、私の経験でも、現金主義でない方法で寄付者名簿を作成すると、修正が求められます。


また、返礼品のある寄付といえば、まず思い浮かぶのがふるさと納税ですが、ふるさと納税は、税制上は地方公共団体への寄付で、地方税法37条2項を根拠としています。

37条2項は、控除の計算方法を規定しているだけで、返礼品の取り扱いについてふるさと納税の特例はありません。


ふるさと納税では、「寄付は経済的利益の無償の供与として行われており、返礼品の送付は寄付の対価ではなく、別途の行為として行われている」ということが前提としている(「ふるさと納税」の返礼品等に関する総務大臣通知)とされています。

一方で、「返礼品の送付が対価の提供と誤解を招きかねないような表示で寄付募集をしない」ということが述べられています(平成31年度の税制改正で、ふるさと納税=地方公共団体への寄付とならないものが明確にされるようです)

ふるさと納税以外に返礼品のある寄付についての行政庁の解釈はありませんが、返礼品のある寄付に類似する香典と香典返しの関係、割引特典のある会費の対価性の取り扱いなどからみると、寄付と返礼品の送付は別途の行為と考えるのが原則で、返礼品の送付が相手先からの代金の収受と経済的に同じものとされるときには、寄付金にならない、というのが税務の考え方と思われます。

NPO法人会計基準では、Q&Aの13-4に返礼品のある寄付金についての取り扱いを追加しましたが、ほぼ上記と同じ考え方で、返礼品が対価になるかどうかについて、一定の指針を示しています。

一方、認定NPOにおいては、内閣府のQ&Aでは「対価性のある返礼品がある場合には、パブリックサポートテストの計算上寄付金に算入しない」としています。

寄付のお礼に、理事長がその団体のことを紹介した書籍(市場に流通)を送ったら、「それは対価性のある返礼品だ」というような扱いを受けます。


支援をいただいた方にお礼をするのは、推奨こそすれ否定するものではなく、そのお礼に多少の経済的に価値があるものがあったとしても、それをもって寄付金としないという取り扱いはあまりにも極端です。

かといって、現在ふるさと納税で問題となっている、返礼品目的と思われるようなものは慎むべきで、一定の規律は必要です。


NPOは受益者からの対価では成り立たないことを行うケースが多く、寄付をはじめとした資金調達のために様々な工夫をします。

このフォーラムを通じて、この新しい資金調達の形態に、寄付者、NPO、行政庁、専門家、ともに納得できるような、一貫した取り扱いが行われることを目指したいと思っています。


クレジットカードによる寄付、返礼品のある寄付については、このNPO会計道で詳しく書いていますので、そちらもご参照ください。

http://blog.canpan.info/waki/category_40/1

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