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2018年09月10日(Mon)

香典返しを寄付した場合の税務上の取り扱い

先日の新聞に、先月亡くなった翁長知事の遺族が、6日、子どもの貧困対策に取り組む県などに寄付金を贈ったという記事が出ていました。

内容を見ると、香典に対する返礼品の代わりに寄付をされたようです。

翁長知事の遺族 子どもの貧困対策に寄付

葬儀で頂いた香典は、香典返しという形で参列者に物品を送るのが習わしとなっていますが、最近では、このように、香典相当額をNPO団体などへの寄付といった形で社会的貢献活動に役立てるというケースが増えています。

この香典返しを寄付する場合に、税制上どのような扱いになるのかをまとめることにします。



1.香典は贈与税が非課税

まず、香典の税務上の取り扱いからです。

香典は、本来、故人の遺族を経済的に助けるという意味があり、通夜あるいは告別式の参加者等から、遺族への金銭の贈与になります。

しかし、相続税法では、社交上必要と認められる香典等は、贈与税が非課税とすることとなっています。

相続税法基本通達21の3-9
 個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物又は見舞い等のための金品で、法律上贈与に該当するものであっても、社交上の必要によるもので贈与者と受贈者との関係等に照らして社会通念上相当と認められるものについては、贈与税を課税しないことに取り扱うものとする。


香典は遺族が受け取るものですので、お亡くなりになった方の相続税の対象になる財産にもなりません。

従って、香典は、相続税、贈与税、所得税とも非課税扱いになります。


2.香典返しの税務上の取り扱いは

一方で、香典返しの税務上の取り扱いはどうなるでしょうか。

参列者に対して、香典返しの物品等をお渡しする場合に、その物品等にかかったお金は、経費扱いをすることができません。

遺族の方の税金計算上でも考慮されることはありません。

香典は、遺族への贈与であり、しかも贈与税は非課税ですので、その香典返しのためにかかった費用を相続税や所得税の計算上、控除することはできません。


3.香典返しを寄付した場合の税務上の取り扱いは

一方で、香典返しを、税制上の優遇団体(国・地方公共団体や学校法人、社会福祉法人、公益社団・財団法人、認定NPO法人等)に寄付をした場合には、どのような扱いになるのでしょうか。

かりに税制上の優遇団体に寄付をしても、香典は相続税の計算対象になりませんので、香典返しで寄付をしたとしても、相続税の計算では考慮されません。

一方で、香典返しの寄付は、遺族からの寄付と考えられますので、遺族の方の所得税の計算上、寄付金控除の対象となります。

寄付金控除で将来、寄付をした金額の一部が戻ると考えれば、その分、香典返しとして参列者等に使うよりも、寄付をする場合には多く使うことができるともいえるかもしれません。

もちろん、その場合には、寄付先が税制優遇団体でない場合には、寄付金控除が受けられませんし、また、寄付金控除が受けられたとしても、寄付金控除には限度(総所得金額の40%)がありますので、限度額以上の寄付は、寄付金控除の対象にならないことも考えられますので注意が必要です。



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