減価償却をすべきか
[2007年01月10日(水)]
前回、NPOの方から会計処理で受ける質問の中で非常に多いのが固定資産と減価償却の処理方法だということで、固定資産の計上方法について解説をしました。
今日は、NPOの方から「減価償却をすべきかどうか」という質問をよく受けますので、減価償却についての基本的な考え方を見ていくことにします。
自分たちのNPOが減価償却をすべきかどうかの判断材料にしていただきたいと思っています。
常にベストテン入りをしていることが目標(今までの最高は2位!)です。

1. なぜ減価償却をするのか
減価償却とは、固定資産(減価償却資産)について、当期に価値が減少した部分を支出(費用)として計上し、貸借対照表の固定資産の取得価額を減少させることです。
通常、決算修正処理で行われるものです。
なぜ減価償却が必要なのでしょうか?
理由は2つあるといわれています。
@ 適正な期間損益計算のため
A 自己金融目的のため
2.適正な期間損益計算とは
適正な期間損益計算とは、毎期毎期の損益(利益)を適正に計算するということです。
例えば100万円で購入した車両を5年間使う場合に、購入した100万円を車両として貸借対照表に計上したままで減価償却をしなかったり、逆に全額を今期の支出としてはしまっては5年間の適正な利益が計算できません。
100万円を5年間にわたって何らかのルールで配分していくことで毎期の利益が適正に計算できます。
3.自己金融目的とは
自己金融目的とは、簡単に言えば「自分でお金を貯めておく目的」ということです。
なぜ減価償却をするとお金が貯まるかという点について、まず、営利企業で見ていきます。
営利企業の場合には配当をします。
配当をすることで資金は外部に出ていきます。
減価償却をしないと、それだけ利益が多く計上されますので、その分配当をする金額が増えます。
減価償却をすることによって、それだけ配当が少なくなり資金が内部にプールされていって、次に固定資産を買い換えるときの資金になると考えます。
NPOの場合には、減価償却をしないと貸借対照表の資産の金額が購入したときの金額が計上されます。
その分だけ資産がたくさんあるように見えてしまい、将来の買換えのために資金をプールしておくという感覚がなくなってしまいます。
減価償却を行い、将来の買換えのために減価償却分の資金をプールしておくことも必要になってきます
4.NPOに減価償却は必要なのか?
以上を踏まえて、NPOにとって減価償却が必要であるかを考えていきます。
まず、大前提としてNPOには会計基準はありませんので、減価償却を計上するかどうかはその団体の自由です。
「減価償却を計上しなければいけない」ということはありません。
減価償却を計上すべきである団体として以下のようなところが考えられます
@ 税法上の収益事業を行っており、法人税の申告が必要な団体
A 計算書類で今期の業績を把握する必要がある団体(事業型のNPOなど)
B 固定資産の買換えの予定があり、その固定資産を寄附や助成金でまかなわず、自己資金で購入する予定である団体
C 長期の借入金で固定資産を購入した団体
それぞれについて、なぜ減価償却を計上すべきかを考えていきます
@ 税法上の収益事業を行っており、法人税の申告が必要な団体
もし減価償却をしなかったら、その分だけ経費(損金)が少なくなり、税金をたくさん支払わなければならないこととなります。従って、収益事業を行っている場合には減価償却費を計上するのが普通です。
A 計算書類で今期の業績を把握する必要がある団体(事業型のNPOなど)
事業型のNPOなどは自分たちの行った事業がどれくらいうまくいっているのかを把握する必要があります。
つまり、「適正な期間損益計算」が必要になってきます。
適正な期間損益計算をするには減価償却費を計上する必要があります。
B 固定資産の買換えの予定があり、自己資金で購入する予定である団体
今所有している固定資産を将来自己資金で買換える予定がある団体は、その買換えのための資金を団体内部で蓄えておく必要があります。減価償却費として計上した金額を減価償却引当預金などとして積立てておくこともあります。
C 長期の借入金で固定資産を購入した団体
借入金で固定資産を購入した団体は、借入金は毎期返済され減っていきますが、固定資産を減価償却していかないと、その分だけ正味財産が大きくなってしまい、貸借対照表の表示としてアンバランスになってしまいます。
5.減価償却をする必要のない団体
逆に、減価償却をする必要のないNPOはどんなところがあるでしょうか?
さきほど述べたように、NPOの場合には減価償却をするかどうかは任意ですが、4.の逆で考えれば、以下のような団体が考えられます
@会費収入や寄附金収入が中心
A法人税の申告の必要がない
B適正に利益を計算するというニーズもない
C固定資産の買換えの予定がなかったり、固定資産を買換えるときには自己資金や借入金ではなく新たに寄附などを募ることを予定している
もちろん、一例ですので、それぞれの団体で減価償却をすべきかどうか、判断することになります
今日は、NPOの方から「減価償却をすべきかどうか」という質問をよく受けますので、減価償却についての基本的な考え方を見ていくことにします。
自分たちのNPOが減価償却をすべきかどうかの判断材料にしていただきたいと思っています。
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1. なぜ減価償却をするのか
減価償却とは、固定資産(減価償却資産)について、当期に価値が減少した部分を支出(費用)として計上し、貸借対照表の固定資産の取得価額を減少させることです。
通常、決算修正処理で行われるものです。
なぜ減価償却が必要なのでしょうか?
理由は2つあるといわれています。
@ 適正な期間損益計算のため
A 自己金融目的のため
2.適正な期間損益計算とは
適正な期間損益計算とは、毎期毎期の損益(利益)を適正に計算するということです。
例えば100万円で購入した車両を5年間使う場合に、購入した100万円を車両として貸借対照表に計上したままで減価償却をしなかったり、逆に全額を今期の支出としてはしまっては5年間の適正な利益が計算できません。
100万円を5年間にわたって何らかのルールで配分していくことで毎期の利益が適正に計算できます。
3.自己金融目的とは
自己金融目的とは、簡単に言えば「自分でお金を貯めておく目的」ということです。
なぜ減価償却をするとお金が貯まるかという点について、まず、営利企業で見ていきます。
営利企業の場合には配当をします。
配当をすることで資金は外部に出ていきます。
減価償却をしないと、それだけ利益が多く計上されますので、その分配当をする金額が増えます。
減価償却をすることによって、それだけ配当が少なくなり資金が内部にプールされていって、次に固定資産を買い換えるときの資金になると考えます。
NPOの場合には、減価償却をしないと貸借対照表の資産の金額が購入したときの金額が計上されます。
その分だけ資産がたくさんあるように見えてしまい、将来の買換えのために資金をプールしておくという感覚がなくなってしまいます。
減価償却を行い、将来の買換えのために減価償却分の資金をプールしておくことも必要になってきます
4.NPOに減価償却は必要なのか?
以上を踏まえて、NPOにとって減価償却が必要であるかを考えていきます。
まず、大前提としてNPOには会計基準はありませんので、減価償却を計上するかどうかはその団体の自由です。
「減価償却を計上しなければいけない」ということはありません。
減価償却を計上すべきである団体として以下のようなところが考えられます
@ 税法上の収益事業を行っており、法人税の申告が必要な団体
A 計算書類で今期の業績を把握する必要がある団体(事業型のNPOなど)
B 固定資産の買換えの予定があり、その固定資産を寄附や助成金でまかなわず、自己資金で購入する予定である団体
C 長期の借入金で固定資産を購入した団体
それぞれについて、なぜ減価償却を計上すべきかを考えていきます
@ 税法上の収益事業を行っており、法人税の申告が必要な団体
もし減価償却をしなかったら、その分だけ経費(損金)が少なくなり、税金をたくさん支払わなければならないこととなります。従って、収益事業を行っている場合には減価償却費を計上するのが普通です。
A 計算書類で今期の業績を把握する必要がある団体(事業型のNPOなど)
事業型のNPOなどは自分たちの行った事業がどれくらいうまくいっているのかを把握する必要があります。
つまり、「適正な期間損益計算」が必要になってきます。
適正な期間損益計算をするには減価償却費を計上する必要があります。
B 固定資産の買換えの予定があり、自己資金で購入する予定である団体
今所有している固定資産を将来自己資金で買換える予定がある団体は、その買換えのための資金を団体内部で蓄えておく必要があります。減価償却費として計上した金額を減価償却引当預金などとして積立てておくこともあります。
C 長期の借入金で固定資産を購入した団体
借入金で固定資産を購入した団体は、借入金は毎期返済され減っていきますが、固定資産を減価償却していかないと、その分だけ正味財産が大きくなってしまい、貸借対照表の表示としてアンバランスになってしまいます。
5.減価償却をする必要のない団体
逆に、減価償却をする必要のないNPOはどんなところがあるでしょうか?
さきほど述べたように、NPOの場合には減価償却をするかどうかは任意ですが、4.の逆で考えれば、以下のような団体が考えられます
@会費収入や寄附金収入が中心
A法人税の申告の必要がない
B適正に利益を計算するというニーズもない
C固定資産の買換えの予定がなかったり、固定資産を買換えるときには自己資金や借入金ではなく新たに寄附などを募ることを予定している
もちろん、一例ですので、それぞれの団体で減価償却をすべきかどうか、判断することになります








