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«義援金と活動支援金 | Main | 募金団体の手続き»

2011年03月18日(Fri)

義援金と支援金の税務上の扱い
前回の記事で、義援金と活動支援金の違いについて、書きました


今回は、それを受けて、法人や個人が義援金や活動支援金を出した場合の税務上の取扱いについて書いていきたいと思います


税務上の扱いなど重要でないという方もいると思いますが、税務上の扱いが違うということは、それだけ「出せる金額が違う」とも言えます。


法人にとっては、経費として落とせるかどうかによって出せる金額が違ってきますし、個人でも、寄付金控除の対象になれば、確定申告でお金が戻ってきますので、その分も考慮すれば、「もう一押しの寄付ができる」ということです。


この辺の詳しいことは「タイガーマスク現象と匿名性」をご覧ください


なお、23年度の税制改正大綱で盛り込まれた所得税の税額控除制度の導入については、国会情勢の紛糾で、法律としてはまだ成立していませんので、税額控除は考慮しないで書くことにします(成立すれば、23年1月分の寄付に遡って適用されます)





1. 寄付金の税務上の扱い


募金、義援金、活動支援金などは税務上は一括して「寄付金」として扱われます。


寄付金については、他の経費とは違い、特殊な扱いをします。


なぜ特殊なあつかいをするのかについては、下記の記事をご覧ください


寄付金の損金不算入額


それぞれ、法人が寄付をした場合、個人が寄付をした場合に分けてみていきます


(1)法人が寄付をした場合


法人が寄付をした場合には


@ 国や地方公共団体への寄付、財務大臣が指定した団体等への寄付であれば、全額損金(経費)とすることができます


A認定NPO法人、公益社団、財団法人、社会福祉法人など、特定公益増進法人への寄付であれば、無条件で全額損金(経費)扱いは出来ませんが、通常の寄付金よりも損金(経費)に出来る枠が広くなり、損金扱いできる可能性が高まります。


B @、A以外の団体への寄付金だと、一般寄付金として、損金にできる枠が小さくなります


の3つの扱いがあります


(2)個人が寄付をした場合


一方、個人が寄付をした場合には(現行法では)


@ 国、地方公共団体、財務大臣が指定した団体等、特定公益増進法人等への寄付金は、寄付金控除の対象になります


A @以外の団体への寄付金は、寄付金控除の対象になりません



の2者択一です(23年度税制改正の内容が通れば、変更の可能性あり)


この原則を抑えた上で、それでは、義援金、活動支援金に分けて、税務上の扱いを確認していきます



2.義援金について


 義援金については、その募金が、義援金配分委員会などに、拠出されることが募金趣意書等において明らかにされているものであるときは、地方公共団体に対する寄附金に該当するものとされます


 所得税基本通達 78-5 

「災害救助法第2条((被救助者))の規定に基づき都道府県知事が救助を実施する区域として指定した区域の被災者のための義援金等の募集を行う募金団体(日本赤十字社、新聞・放送等の報道機関等)に対してきょ出した義援金等については、その義援金等が最終的に義援金配分委員会等(災害対策基本法第40条又は第42条に規定する地域防災計画に基づき地方公共団体が組織する義援金配分委員会その他これと目的を同じくする組織で地方公共団体が組織するものをいう。)に対して、きょ出されることが募金趣意書等において明らかにされているものであるときは、法第78条第2項第1号の地方公共団体に対する寄附金に該当するものとする。」


募金団体を通じた義援金等に係る税務上の確認手続きについて


 その支払った義援金が上記に該当するもので、地方公共団体に対する寄付金に該当するものであるとすると、


@ 法人が支払った義援金は全額損金(経費)扱いができます


A 個人が支払った義援金は、寄付金控除の対象となりますます。



つまり、義援金は、受入れ団体が手続きをとっていれば、法人は全額経費扱いできるし、個人は寄付金控除の対象になるということです



3.活動支援金について


 活動支援金については、個別のNPOへ寄付をしたのか、あるいは、募金サイトのようなところに寄付をしたのか、分けて考えてみます


(1) 個別NPOへ支援した場合


 直接NPOなどへ寄付をしているのであれば、そのNPOが、認定NPO法人や、公益社団、財団法人、社会福祉法人などの特定公益増進法人であるかどうかにより扱いが違います



(イ)認定NPO法人等、特定公益増進法人である場合

@ 法人が支払った支援金は、「特定公益増進法人への寄付」として、通常の寄付よりも損金(経費)に出来る枠が大きくなります


A 個人が支払った支援金は、寄付金控除の対象になります




(ロ)認定がされていないNPO法人などへの寄付であれば、


@ 法人が支払った支援金は、一般の寄付金として損金になる枠が小さくなります


A 個人が支払った支援金は、寄付金控除の対象になりません




(2)募金サイトなどへ寄付した場合


 募金サイトなどは、そこにいったん募金が集約されて、そのサイトが最終的に支援団体を決めているような場合には、その募金サイトの主催団体が認定NPO法人や公益社団法人などの特定公益増進法人であるかどうかにより扱いが違ってきます
 

 募金サイトなどの主催者が認定NPO法人等である場合には(イ)の扱い、そうでなければ(ロ)の扱いです


 Yahoo基金などは、Yahoo基金という任意団体が最終的にどこの拠出するのか決めますので、(ロ)の扱いです

 Yahoo基金 よくある質問一番下


 一方、募金サイトなどは単に仲介しているだけであるような場合には、実際の支援団体が認定NPO法人等であるかどうかによります


※募金を受け入れるのが認定NPO法人であっても、今回に限って被災地へ送る目的で募金を集めたような場合には、「本来の事業に関連する寄付金」とは言えず、その場合には、寄付控除の対象にならない可能性がありますので、注意してください


(3) 活動支援金の例外

 
 活動支援金のうち、前回の記事でも掲載した中央募金会のNPO支援募金は、NPOへの活動支援金であるけれども、財務大臣が指定した、指定寄付金扱いするという特例的に設けられたものです。


平成23年東北地方太平洋沖地震等に係る指定寄付金の指定について


従って、税務上の扱いは、義援金と同じで、


@ 法人は全額損金扱いが出来ます

A 個人は寄付金控除の対象になります



となります。


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