徹底比較!NPO法人VS新公益法人(3)
[2009年01月15日(木)]
NPO法人と新公益法人の比較をしています
前々回と前回は、自分たちがどんな活動をしたいのか?ということを確認したうえで
@意思決定に関わる人を少なくし、迅速に事業を行うことを重視するか、あるいは、市民参加を重視して、いろいろな人が意思決定に関わることを望むのか
A財源をどうするのか?
B課税の問題をどう考えるのか?
という3つの視点から考えていくことが必要なのではないかといことを書きました
今日は、このなかでも、特に@の視点から、NPO法人と、新公益法人でも公益性を要件としない(しかし税制上の優遇措置がない)一般社団法人との違いをみていくことにします
なお、ここでは話を簡略化するために、NPO法人と一般社団法人との違いをみていきますので、一般財団法人や公益社団・財団法人では規定が違っていることがある可能性もあることをご了解ください
1.基本的な考え方
NPO法の第一条で、「この法律は、特定非営利活動を行う団体に法人格を付与すること等により、ボランティア活動を始めとする市民が行う自由な社会貢献活動としての特定非営利活動の健全な発展を促進し、もって公益の増進に寄与することを目的とする」とあります。
NPO法は、市民一人一人が社会参加をし、自由な社会貢献活動を行うという、市民参加に力点がおかれた制度です。
市民が社会参加ができる場とノウハウを提供し、行政とは異なる新しいパブリック(公)の空間を作っていこうとしています。
NPO法人は公益を目的とする法人ですから、情報公開規定をはじめとして、公益性を担保するための仕組みがちりばめられています。
一方、一般社団法人は、行政改革の一環で進められた公益法人改革の中ででてきました。
法人格の取得と税の優遇を分け、税の優遇がない法人については、簡便な設立と運営ができるようになりました。
しかし、一般社団法人は、そもそも公益を目的として法人とは限らないので、公益性を担保するという考えはなく、あまりに簡便な設立・運営ができることが逆に信用力の点で問題が残るともいえます。
2.設立手続きについて
法人の設立の方法としては、許可主義(法人設立を許可するかどうかは行政の自由裁量による)、認可主義(法律に定める要件を備えていれば、行政は必ず認可を与えなければならない)、準則主義(法律に定める要件を備えていれば、一定の手続きを踏めば行政庁の判断なく法人となれる)などの方法があります。
(1)NPO法人
NPO法人は、認可主義による法人設立を採用していますが、「認可」ではなく「認証」という表現を採用したこと、また、原則的に書類審査による認証することなどから、より準則主義に近い認可主義を採用されているとされています。
具体的には、所轄庁(団体の事務所が所在する都道府県。複数の都道府県に事務所があれば内閣府)に必要な書類を揃えて申請をし、4ヶ月以内に認証、不認証の通知がされます。
認証の場合には、2週間以内に登記を行い、NPO法人が成立します。
(2)一般社団法人
一方、一般社団法人は、株式会社と同様に準則主義をとっています。
定款を作成し、公証人役場で定款が認証し、登記を行い、一般社団法人が成立します。
所轄庁の関与はありません
3.社員について
NPO法人、一般社団法人はともに社団です。
構成員である社員(正会員)の社員総会が最高の意思決定機関です。
それでは、その社員は、それぞれの法律ではどのように規定されているでしょうか?
(1)NPO法人
NPO法では、社員は10名以上であることが求められています(第12条)。
また、社員の資格の得喪に関して不当な条件を付さないという要件があります(第2条)。
これは、NPO法人に対して多くの人が参加しやすい、参加を基盤とした活動を要件付けている項目です。
ただし、活動目的から来る合理的な制約は可能です。
例えば、一般市民への法律相談を行う団体が、弁護士に限って社員を集めるるといったように、合理的な要件であれば構わないわけです。
(2)一般社団法人
一方、一般社団法人は、社員は2名以上で設立ができます(設立後1人になっても解散しません)。
また、NPO法のように社員の資格の得喪についての規定もありません(公益社団法人は社員資格の得喪に不当に差別的な条件を付けていないことが条件)。
あまりに簡易すぎるという意見もありますが、一般社団法人はそもそも公益目的の法人とは限らないので、簡易な方法が認められています。
4.役員について
NPO法人、一般社団法人ともに、役員には、理事と監事があります
理事は、法人の業務を決定する役員です。
監事は、理事の業務執行の状況や法人の財産の状況を監査し、不正の事実などを発見した場合に社員総会又は所轄庁に報告をします。
(1)NPO法人
NPO法人は、社員総会で理事及び監事を選任します。
理事は3名以上、監事は1名以上をおかなければいけません。
役員の任期は、理事、監事ともに2年以内で定款に定める期間とすることになっています。
ただし、再任することは問題ありません。
(2)一般社団法人
一方、一般社団法人は、理事については1名以上、監事は置かないことも可能です。
ただし、理事会を設置する場合には、理事は3名以上、監事は1名以上設置することになっています(公益社団法人は理事会の設置が条件)。
また、役員の任期は、理事は2年以内、監事は4年以内となっています。
NPO法人よりも株式会社に近い規定の仕方をしています。

前々回と前回は、自分たちがどんな活動をしたいのか?ということを確認したうえで
@意思決定に関わる人を少なくし、迅速に事業を行うことを重視するか、あるいは、市民参加を重視して、いろいろな人が意思決定に関わることを望むのか
A財源をどうするのか?
B課税の問題をどう考えるのか?
という3つの視点から考えていくことが必要なのではないかといことを書きました
今日は、このなかでも、特に@の視点から、NPO法人と、新公益法人でも公益性を要件としない(しかし税制上の優遇措置がない)一般社団法人との違いをみていくことにします
なお、ここでは話を簡略化するために、NPO法人と一般社団法人との違いをみていきますので、一般財団法人や公益社団・財団法人では規定が違っていることがある可能性もあることをご了解ください
1.基本的な考え方
NPO法の第一条で、「この法律は、特定非営利活動を行う団体に法人格を付与すること等により、ボランティア活動を始めとする市民が行う自由な社会貢献活動としての特定非営利活動の健全な発展を促進し、もって公益の増進に寄与することを目的とする」とあります。
NPO法は、市民一人一人が社会参加をし、自由な社会貢献活動を行うという、市民参加に力点がおかれた制度です。
市民が社会参加ができる場とノウハウを提供し、行政とは異なる新しいパブリック(公)の空間を作っていこうとしています。
NPO法人は公益を目的とする法人ですから、情報公開規定をはじめとして、公益性を担保するための仕組みがちりばめられています。
一方、一般社団法人は、行政改革の一環で進められた公益法人改革の中ででてきました。
法人格の取得と税の優遇を分け、税の優遇がない法人については、簡便な設立と運営ができるようになりました。
しかし、一般社団法人は、そもそも公益を目的として法人とは限らないので、公益性を担保するという考えはなく、あまりに簡便な設立・運営ができることが逆に信用力の点で問題が残るともいえます。
2.設立手続きについて
法人の設立の方法としては、許可主義(法人設立を許可するかどうかは行政の自由裁量による)、認可主義(法律に定める要件を備えていれば、行政は必ず認可を与えなければならない)、準則主義(法律に定める要件を備えていれば、一定の手続きを踏めば行政庁の判断なく法人となれる)などの方法があります。
(1)NPO法人
NPO法人は、認可主義による法人設立を採用していますが、「認可」ではなく「認証」という表現を採用したこと、また、原則的に書類審査による認証することなどから、より準則主義に近い認可主義を採用されているとされています。
具体的には、所轄庁(団体の事務所が所在する都道府県。複数の都道府県に事務所があれば内閣府)に必要な書類を揃えて申請をし、4ヶ月以内に認証、不認証の通知がされます。
認証の場合には、2週間以内に登記を行い、NPO法人が成立します。
(2)一般社団法人
一方、一般社団法人は、株式会社と同様に準則主義をとっています。
定款を作成し、公証人役場で定款が認証し、登記を行い、一般社団法人が成立します。
所轄庁の関与はありません
3.社員について
NPO法人、一般社団法人はともに社団です。
構成員である社員(正会員)の社員総会が最高の意思決定機関です。
それでは、その社員は、それぞれの法律ではどのように規定されているでしょうか?
(1)NPO法人
NPO法では、社員は10名以上であることが求められています(第12条)。
また、社員の資格の得喪に関して不当な条件を付さないという要件があります(第2条)。
これは、NPO法人に対して多くの人が参加しやすい、参加を基盤とした活動を要件付けている項目です。
ただし、活動目的から来る合理的な制約は可能です。
例えば、一般市民への法律相談を行う団体が、弁護士に限って社員を集めるるといったように、合理的な要件であれば構わないわけです。
(2)一般社団法人
一方、一般社団法人は、社員は2名以上で設立ができます(設立後1人になっても解散しません)。
また、NPO法のように社員の資格の得喪についての規定もありません(公益社団法人は社員資格の得喪に不当に差別的な条件を付けていないことが条件)。
あまりに簡易すぎるという意見もありますが、一般社団法人はそもそも公益目的の法人とは限らないので、簡易な方法が認められています。
4.役員について
NPO法人、一般社団法人ともに、役員には、理事と監事があります
理事は、法人の業務を決定する役員です。
監事は、理事の業務執行の状況や法人の財産の状況を監査し、不正の事実などを発見した場合に社員総会又は所轄庁に報告をします。
(1)NPO法人
NPO法人は、社員総会で理事及び監事を選任します。
理事は3名以上、監事は1名以上をおかなければいけません。
役員の任期は、理事、監事ともに2年以内で定款に定める期間とすることになっています。
ただし、再任することは問題ありません。
(2)一般社団法人
一方、一般社団法人は、理事については1名以上、監事は置かないことも可能です。
ただし、理事会を設置する場合には、理事は3名以上、監事は1名以上設置することになっています(公益社団法人は理事会の設置が条件)。
また、役員の任期は、理事は2年以内、監事は4年以内となっています。
NPO法人よりも株式会社に近い規定の仕方をしています。








