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NPO会計道

「会計で日本のNPOの発展に貢献したい!」という思いで始めたブログです。NPOの会計や税務はどのようになっているのか、どうあるべきかを考えていき、NPO会計の道を究めることを目指しています。


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収益事業の収益性の判定 [2006年12月05日(Tue)]
 昨日、NPO支援東京会議の会員の佐藤さんのご尽力で、東京税理士会玉川支部の月例研修会で「税理士がNPO法人に関与したときに注意すべき点」というタイトルで講師をしてきました。
 参加者はそれほど多くはありませんでしたが、みなさん一生懸命聞いていただき、うれしかったです。
 終わった後の飲み会では、私のコートジボアール時代のやばい話まで話してしまい、楽しく過ごせました。こんな会に呼ばれるとうれしいです。

 来週の月曜日(12月11日)は、NPO支援東京会議の定例勉強会で「法人税の収益事業課税について」の話をします。今、その準備に追われているところですが、ほんと難しい。

 収益事業課税には柱となる考え方がいくつかあるようなので、法令や通達、Q&Aなどをいくつかにグループ分けして、その柱を示した上で、どのような考え方を基に、どのような法律構成になっているのかを見ていこうかと思っています。

 その柱となる考え方の一つに「収益性があるのかどうか」が問われているようです。今回は、前回のラグビーの早明戦の課税関係の話をもう一度ひっぱって、「収益性」について考えてみたいと思います。


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1. 前回の話 

 前回の話は、早明戦の入場料が収益事業になるかどうかという問題でした。
 この入場料は33業種の中で「興行業」に該当し、「興行業」には法人税基本通達15-1-53に、
学生、生徒、児童その他催物に参加することを業としない者を参加者又は出演者等とする興行で税務署長の確認を受けたものは、興行業に該当しない(つまり、収益事業とならない)」。
とあります。 ただし、括弧書として、
その興行収入の相当部分を企業の広告宣伝のための支出に依存するものについては、これにより剰余金の生じないものに限るものとし、その他の興行については、その興行のために直接要する会場費、人件費その他の経費の額を賄う程度の低廉な入場料によるものに限る」とあります。

 「アマチュアスポーツ大会、アマチュア演劇、アマチュア音楽会などについては、その性質上、収益を目的として開催されるものではないと思われるし、仮に入場料を徴し行うとしてもこれにより結果として剰余金が生ずるようなものは、ごくまれであろうと考えられるので、強いて収益事業課税の対象にする必要はないと考えられる。」(法人税基本通達逐条解説 谷口勝司著 税務研究会出版)とあります。

 つまり、収益事業に該当するかどうかで「収益性」を重視しているわけです
 今回の早明戦も、おそらく、各大学に剰余金を分配しているということからして収益性があるというところが収益事業とされた決定打のように思います(入場料が高かったこと、サッカーなど類似業種との競合の問題も大きかったと思います)



2.「収益性」がないものは収益事業ではないという考え方


 「収益事業」という言葉の中に、すでに「収益性がないものはそもそも対象ではない」という考え方はいろいろなところで聞きます。

 赤塚さんも、NPO法人の税務(花伝社)の中で、「収益事業という言葉自体に形式要件以前に「収益を目的として営む」という意味が含まれている」(P34)と述べられています。

 武田昌輔氏の「詳細公益法人課税」でも、収益事業となるための要件として、「まず第一は収益が上がることが目的であるから、当初からそのような計画がなされていることである。 つまり、その販売又はサービスの対価の額の定め方が採算を前提としていることである。
 そして、これはある程度客観的に判断すべきである。当初の計画が収益性を無視したとしても、客観的に見て収益性の見込まれるものは、この要件を満たすことになる。
 しかし、いずれにしても収益を得ることを目的とすることの認識が必要である」
(P29)としています。

 有名な、請負業の実費弁済の通達も、基本的に同じ考え方に基づいていると思われます。
法人税法基本通達15-1-28「公益法人等が、事務処理の受託の性質を有する業務を行う場合においても、当該業務が法令の規定、行政官庁の指導又は当該業務に関する規則、規約若しくは契約に基づき実費弁償(その委託により委託者から受ける金額が当該業務のために必要な費用の額を超えないことをいう。)により行われるものであり、かつ、そのことにつきあらかじめ一定の期間(おおむね5年以内の期間とする。)を限って所轄税務署長の確認を受けたときは、その確認を受けた期間については、当該業務は、その委託者の計算に係るものとして当該公益法人等の収益事業としないものとする。」



3.税務署の確認が必要か、他の事業にも適用できるか?

 この2つの通達は、実費弁済的なもの、つまり収益性がないようなものには課税しなくてもいいことを言っていますが、いずれの通達も税務署長の確認を要求していることと、他の事業もこの考え方(実費弁済程度なら課税しなくてもいい)が通じるかどうかが問題となります。

 「この場合において興行業に該当しないこととする取り扱いについては、単に公益法人等の側において一方的に判断するということではなく、非課税の興行業にあたるかどうかについて、所轄税務署長等の確認を要するものとされている」(法人税基本通達逐条解説 谷口勝司著 税務研究会出版)とあります。

 赤塚さんは「収益事業に課税するという法理は、収益を前提としない事業には課税しないという解釈を内包しているからこそ、この通達は成立するわけであり、むしろ、請負業に関しては収益を前提としているかどうかに判断の難しさがあるから税務署長の確認を条件としていると考えるべきである。
 すなわち、
請負業以外の業種においては、税務署長の確認を要件とするまでもなく、収益を全体としていない場合には課税しないという解釈のほうが自然である」(NPOと新しい社会デザイン 同文館出版 P141)としています。
 現実問題として、収益性が問題になるのは、他に収益事業を行っていない場合で、その事業を収益事業とすると、法人地方税の均等割が生じてくる場合がほとんどではないかと思います(収益性がないということは申告すれば法人税はそもそも赤字ですので)。
法人税の申告をしない場合には、「どのような考えで自分の行っている事業は収益事業と考えないのか」をはっきりしておく必要があるかと思います。







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