NPOと欠損金の繰越
[2008年10月02日(木)]
日曜日にテレビの政治討論番組を見ていたら、共産党の議員が「銀行は税金を4%しか払っていない。中小企業は30%も払っている。こんなに銀行を優遇しておきながら、銀行はアメリカの銀行などに莫大な投資をしている。政府は大企業、大銀行を優遇している」というような議論をしていました
他の党の人も「そうだそうだ」みたいな感じでしたが、ちょっと待って!と言いたくなってきました
大手銀行が利益がたくさん出ているのに税金をあまり支払っていないのは、「青色欠損金の繰越控除」という、NPOも含めたすべての法人に認められる規定を使っているためです。
(細田幹事長はこのことを言っていましたが、たぶん普通の人にはわからなかった話だと思います)
銀行は数年前に不良債権問題で多額な損失が出たため、その損失を繰越しており、利益が出ても、損失と相殺できるので、税金を納める金額が少なくなっています
もし大手銀行が税金が少ないことを問題にするのであれば、「大手銀行は公的支援を受けているのだから、他の法人が認められるような法律を、大手銀行に限って認めるべきではない」
という議論ならわからないでもないですが、なんか「銀行は税金を支払っていないからけしからん」みたいな感情論に訴えるような議論をしたがるのは、どうかと思いました
(議員さんも私が述べたようなことは百も承知でいると思います)
ところで、この「青色欠損金の繰越控除」ですが、NPO法人にも認められるのですが、NPOの場合には、一つ大きな問題があります
今日は、その問題を取り上げたいと思います
1.青色欠損金の繰越控除
青色欠損金の繰越制度とは、各事業年度開始の日前7年以内に開始した事業年度で青色申告書を提出した事業年度に生じた欠損金額を各事業年度の所得の金額から控除するというものです。
つまり、今期、赤字であったとしても、その赤字分を翌年以降7年間、繰越せる制度です
この制度は、法人税、法人事業税にも適用され、法人税をもとに計算される法人住民税法人税割にも適用されます。
今期に収益事業で多少の利益が出たとしても、前期以前に収益事業の欠損金があれば、相殺できるわけです
ところが、問題は、この規定を受けられるのは「欠損金額が生じた事業年度において青色申告書である確定申告書を提出」することが条件であるとしていることです
つまり、収益事業が赤字の年に青色申告書である確定申告書を出していないといけないのです。
これがNPOではどんな問題になってくるのでしょうか
2.NPOの場合の問題点
NPO法人の場合には「収益事業」を行っている場合に限り法人税や法人事業税、法人住民税の法人税割が課税されます
ここでいう「収益事業」は、NPO法でいう「その他の事業」とは違う概念です
@政令で定める事業を
A継続して
B事業場を設けて行う
という3つの要件を満たしていれば、NPO法の本来事業であっても収益事業とされます
そして、収益事業であるかどうかの判定は、一義的には納税者であるNPO法人自身で行いますが、後日税務署から指摘されて「収益事業なのに申告をしていない」とされることもあります
問題は、このような事態になったときに、それまでNPO法人は法人税の申告をしていなかったわけですから、「青色申告書である確定申告書の提出」は、当然行われていないでしょう
そうすると、仮に「今まではずっと赤字だったのです。今年だけ利益が出たのです」と行っても、過去の赤字分は加味されないということです
「青色申告書である確定申告書」は後から出すことはできないからです
*青色申告の承認申請書の提出期限:
新たに収益事業を開始した日の属する事業年度の場合は、開始した日以後3月を経過した日と当該事業年度終了の日とのうちいずれか早い日の前日まで
収益事業の判定は迷うところですが、収益事業として申告をしなかった場合に、このような問題が起こる可能性があることは認識してください

他の党の人も「そうだそうだ」みたいな感じでしたが、ちょっと待って!と言いたくなってきました
大手銀行が利益がたくさん出ているのに税金をあまり支払っていないのは、「青色欠損金の繰越控除」という、NPOも含めたすべての法人に認められる規定を使っているためです。
(細田幹事長はこのことを言っていましたが、たぶん普通の人にはわからなかった話だと思います)
銀行は数年前に不良債権問題で多額な損失が出たため、その損失を繰越しており、利益が出ても、損失と相殺できるので、税金を納める金額が少なくなっています
もし大手銀行が税金が少ないことを問題にするのであれば、「大手銀行は公的支援を受けているのだから、他の法人が認められるような法律を、大手銀行に限って認めるべきではない」
という議論ならわからないでもないですが、なんか「銀行は税金を支払っていないからけしからん」みたいな感情論に訴えるような議論をしたがるのは、どうかと思いました
(議員さんも私が述べたようなことは百も承知でいると思います)
ところで、この「青色欠損金の繰越控除」ですが、NPO法人にも認められるのですが、NPOの場合には、一つ大きな問題があります
今日は、その問題を取り上げたいと思います
1.青色欠損金の繰越控除
青色欠損金の繰越制度とは、各事業年度開始の日前7年以内に開始した事業年度で青色申告書を提出した事業年度に生じた欠損金額を各事業年度の所得の金額から控除するというものです。
つまり、今期、赤字であったとしても、その赤字分を翌年以降7年間、繰越せる制度です
この制度は、法人税、法人事業税にも適用され、法人税をもとに計算される法人住民税法人税割にも適用されます。
今期に収益事業で多少の利益が出たとしても、前期以前に収益事業の欠損金があれば、相殺できるわけです
ところが、問題は、この規定を受けられるのは「欠損金額が生じた事業年度において青色申告書である確定申告書を提出」することが条件であるとしていることです
つまり、収益事業が赤字の年に青色申告書である確定申告書を出していないといけないのです。
これがNPOではどんな問題になってくるのでしょうか
2.NPOの場合の問題点
NPO法人の場合には「収益事業」を行っている場合に限り法人税や法人事業税、法人住民税の法人税割が課税されます
ここでいう「収益事業」は、NPO法でいう「その他の事業」とは違う概念です
@政令で定める事業を
A継続して
B事業場を設けて行う
という3つの要件を満たしていれば、NPO法の本来事業であっても収益事業とされます
そして、収益事業であるかどうかの判定は、一義的には納税者であるNPO法人自身で行いますが、後日税務署から指摘されて「収益事業なのに申告をしていない」とされることもあります
問題は、このような事態になったときに、それまでNPO法人は法人税の申告をしていなかったわけですから、「青色申告書である確定申告書の提出」は、当然行われていないでしょう
そうすると、仮に「今まではずっと赤字だったのです。今年だけ利益が出たのです」と行っても、過去の赤字分は加味されないということです
「青色申告書である確定申告書」は後から出すことはできないからです
*青色申告の承認申請書の提出期限:
新たに収益事業を開始した日の属する事業年度の場合は、開始した日以後3月を経過した日と当該事業年度終了の日とのうちいずれか早い日の前日まで
収益事業の判定は迷うところですが、収益事業として申告をしなかった場合に、このような問題が起こる可能性があることは認識してください








