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2008年08月18日(Mon)

協賛金の税務上の取扱い
北京五輪まっさかりですね。

みなさん、いろいろと感動した競技があると思いますが、私が一番感動したのはフェンシングの太田選手です。

フェンシングて、日本ではマイナー競技ですが、ヨーロッパではすごい人気競技なのですよね。

昔、外国にいて五輪をテレビで見たときに、マラソンを見ようと思ったら、その時間にずっとフェンシングの実況をしていて、国によって関心が違うのだな、と実感しました

太田選手のフェンシングの話で、印象的だったのは、フェンシングの名前を知らしめるために、今回の五輪にかけて、明太子のやまや(会長がフェンシング協会の会長)が中心になって6000万円を調達して選手強化をしたという話。

フェンシングという競技に賭けたやまやもすごいが、期待に応えた太田選手も偉い!!

ところで、専門家の立場からは、このやまやなどがだした6000万円(そのうちやまやがいくら出したのかは不明ですが)がどのように税金上処理されていたのかが気になるところです

今回は、企業がNPO法人に「協賛金」などの支出をした場合に、法人税上どのような扱いになるのかを見ていくことにします

 これは、協賛を受けるNPO法人も理解しておく必要があるところです

 なお、 やまやが日本フェンシング協会にどのような形でお金を出したのかは不明であり、日本フェンシング協会は社団法人ですので、この件についての意見を述べるものではありません。

1. 概要

 企業がNPO法人に「協賛金」などを出す場合に、税金上、どのような扱いが考えられるでしょうか?

 大きく分けると、

@ 広告宣伝費として支出する

A 寄付金として支出する


 と2つのパターンが考えられます

 広告宣伝費として支出するか、寄付金として支出するのかは、企業にとっては大きな違いがあります

 広告宣伝費として支出をすれば、支出をした金額全額が損金(法人税上の経費)になります 

 一方、寄付金として支出すれば、一部しか損金にならない、あるいは全額が損金にならない可能性があります。 

 なぜこのような取扱いの違いがあるのか?というと、

 広告宣伝費は売上をあげるために支出することが明らかであるため、全額を経費として認められます。

 しかし、寄付金は事業遂行との関連性がはっきりしないために、割り切りで、一定の算式で計算した金額を限度として損金に算入することを認め、それ以外は損金にすることを認めていません。

 今回のやまやの例で言えば、結果的に、これだけマスコミに取り上げられたのであるから、絶大なる広告宣伝の効果があったわけで、その意味では、結果的にこの支出は、事業との関連性はあったわけです。

 しかし、もし太田選手がメダルを取れなかったら、やまやがフェンシング協会を支援していたことは、ほどんどの人は知らずに終わっていたと思われます。

 そうすると、この支出に対する事業関連性はかなり疑問が残ります
 
 寄付金にはこのような事業との関連性が曖昧な点があるために、一定の算式の範囲内でしか損金として認めないわけです(五輪の結果を見てから税金上の扱いを遡るわけには行きませんので)



2. 広告宣伝費として処理するには 

 それでは、広告宣伝費と寄付金の違いはどこにあるのでしょうか?
 
 支出した金額に対して、広告宣伝の意図があることが明らかであれば、広告宣伝費となります 

 例えば、競技会で配布されるパンフレットに協賛企業用のスペースをとって、そのパンフレットの掲載費用として支出する場合や、イベントに協賛企業として看板などを出して、その掲示の費用として支出する場合です
 
 ただし、例えば、パンフレットの掲載費用となっていても、他の企業は掲載費用が10万円であるのに、その会社だけ100万円ということになれば、差額の90万円は寄付金ということになると思われます
 
 つまり、広告宣伝費とするには、

@ 支出に対してどのような宣伝広告がされているのか、その関係が明らかであるこ


A その支出された金額に対して提供される広告宣伝が金額的に妥当であること


 が求められます
 
 単に「協賛金」という名目で支出されただけであれば、寄付金となると思われます

<参考> 国税庁事前照会

 協賛企業等が支出する広告協賛金等の税務上の取扱いについて

 次回は、寄付金として支出した場合に、税務上どのような扱いになるかを見ていくことにします


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