特定収入に係る仕入税額控除の特例
[2008年04月03日(木)]
NPO法人の消費税についてみています
前回から特定収入に仕入税額控除の特例の計算方法についてみています
前回は特定収入とは何か?ということでした
今回は、特定収入がある場合には具体的にどのように消費税を計算をするのか?ということを見ていきます
具体的には
最初に特定収入に係る仕入税額控除の特例の計算の概略を見た上で
@ 特定収入割合を計算する
A 調整割合を計算する
B 課税仕入等にのみ使用される特定収入の5/105を計算する
C (仕入に係る消費税―B)×調整割合を計算する
D B+Cを仕入税額控除から除く
の順番で見ていきます
2.特定収入に係る仕入税額控除の特例の計算方法
(1) 計算方法の概略
「特定収入に係る仕入税額控除の特例」では、通常の計算では仕入税額控除の対象になる課税仕入を、仕入税額控除から除いてしまう計算です
売上(収入)に係る消費税―仕入(支出)に係る消費税=納付税額
↓
特定収入(会費、寄附金、補助金等)に対応する部分をカット。
それでは、具体的にどのように計算するでしょうか
課税売上割合が95%以上の場合で考えていきます
@ 特定収入割合を計算する
A 調整割合を計算する
B 課税仕入等にのみ使用される特定収入の5/105を計算する
C (仕入に係る消費税―B)×調整割合を計算する
D B+Cを仕入税額控除から除く
それぞれ、何をしているのか、詳しく見ていくことにします
具体例として、
税抜課税売上4000万円、
非課税、免税売上0円、
会費収入1000万円、
車両の購入に使途が限定されている補助金105万円、
原則的な消費税の計算は売上に係る消費税200万円―仕入に係る消費税120万円=80万円
という例で考えていくことにします
(2) 特定収入割合を計算する
まず、特定収入割合を計算します
特定収入割合=特定収入/(税抜課税売上+免税売上+非課税売上+特定収入)
特定収入割合が5%以下であれば、「特定収入に係る仕入税額控除の特例」の適用を受けません
つまり、通常の消費税と同じ計算をするわけです
逆に、特定収入割合が5%を超えれば、「特定収入に係る仕入税額控除の特例」の適用を受けます
特定収入がわずかな場合には、この面倒な計算をしなくてもいいよ、ということですね。
例の場合ですと、会費収入1000万円と補助金105万円が特定収入ですので
(1000万円+105万円)/(4000万円+1000万円+105万円)=21.6%>5%
ですから、特定収入割合が5%を超え、特例計算をする必要があるということです
(3)調整割合を計算する
次に調整割合を計算します
調整割合=使途を特定していない特定収入/(税抜課税売上+非課税売上+免税売上+使途を指定していない特定収入)
で計算します
具体例だと 会費収入1000万円が使途が特定していない特定収入で、税抜き売上4000万円ですから、調整割合は
1000万円/(4000万円+1000万円)=20%
ということになります
これは何を意味しているのでしょうか???
(5)のところでその意味を考えてみることにします
(4)課税仕入等にのみ使用される特定収入の5/105を計算する
これは何を計算しているのでしょうか?
課税仕入等にのみ使用される特定収入とは、例えば、建物の購入に使途が特定されている寄付金や、車両の購入などに使途が特定されている補助金のようなものです
これらの寄付金や補助金の5/105(正確に言えば消費税は国に支払う消費税と地方に支払う消費税があるので、国に支払う消費税分は4/105)を計算し、最終的に仕入税額控除から除くことになります
つまり、建物や車両などに係る消費税は原則的に仕入税額控除の対象になるわけですが、寄付金や補助金のような特定収入を原資としていることがあきらかなものは、仕入税額控除から除くわけです
今回の例ですと、105万円の補助金をもらって車両を購入していますので、
105万円×5/105=5万円
は仕入税額控除ができなくなるということです
この車両について、全額補助金ではなく、NPOの自己資金で購入した分があれば、その分は仕入税額控除の対象となるわけです
あくまで除くのは、特定収入を原資としている部分だけです
(5)(仕入に係る消費税―(4))×調整割合を計算する
これは何を計算しているのでしょうか?
(4)では、課税仕入等にのみ使用される特定収入についての計算でしたが、会費などは通常何に使われるのか、特定されていないでしょうし、寄付金も使途が自由なものの方が一般的でしょう
つまり、会費や使途が自由な寄付金などが何に使われているのかはわからないわけです
しかし、会費や使途が自由な寄付金を原資とする課税仕入等についても仕入税額控除の対象とはしません
そこでどうするかというと、まず、仕入に係る消費税額から(4)で計算した、すでに仕入税額控除から除く分を引いて、残りの部分について調整割合をかけることで、計算します
調整割合は20%でしたので、
(120万円(仕入に係る消費税)−5万円(特定収入を原資としていることが明らかな仕入れに係る消費税))×20%=23万円となります
これを会費や使途が自由な寄付金などを原資としている仕入れに係る消費税分と考えるわけです
(6)(4)+(5)を仕入税額控除の計算上除く
(4)で、補助金を原資とする仕入に係る消費税分が5万円、
(5)で、会費を原資とする仕入れに係る消費税分が23万円
と計算しました
合計28万円です
この28万円分が特定収入を原資としてする仕入れに係る消費税分と考え、仕入税額控除の計算から除きます
仕入に係る消費税120万円―28万円=92万円
が仕入税額控除の計算で控除できる仕入に係る消費税ということになります
従って、納付する消費税は
200万円―(120万円―28万円)=108万円
ということになります
この特定収入に係る仕入税額控除の特例がなければ80万円の納付でしたので、28万円納付する税額が増えるわけです
実際には課税売上割合が95%未満である場合などもう少し計算が複雑になります
前回から特定収入に仕入税額控除の特例の計算方法についてみています
前回は特定収入とは何か?ということでした
今回は、特定収入がある場合には具体的にどのように消費税を計算をするのか?ということを見ていきます
具体的には
最初に特定収入に係る仕入税額控除の特例の計算の概略を見た上で
@ 特定収入割合を計算する
A 調整割合を計算する
B 課税仕入等にのみ使用される特定収入の5/105を計算する
C (仕入に係る消費税―B)×調整割合を計算する
D B+Cを仕入税額控除から除く
の順番で見ていきます
2.特定収入に係る仕入税額控除の特例の計算方法
(1) 計算方法の概略
「特定収入に係る仕入税額控除の特例」では、通常の計算では仕入税額控除の対象になる課税仕入を、仕入税額控除から除いてしまう計算です
売上(収入)に係る消費税―仕入(支出)に係る消費税=納付税額
↓
特定収入(会費、寄附金、補助金等)に対応する部分をカット。
それでは、具体的にどのように計算するでしょうか
課税売上割合が95%以上の場合で考えていきます
@ 特定収入割合を計算する
A 調整割合を計算する
B 課税仕入等にのみ使用される特定収入の5/105を計算する
C (仕入に係る消費税―B)×調整割合を計算する
D B+Cを仕入税額控除から除く
それぞれ、何をしているのか、詳しく見ていくことにします
具体例として、
税抜課税売上4000万円、
非課税、免税売上0円、
会費収入1000万円、
車両の購入に使途が限定されている補助金105万円、
原則的な消費税の計算は売上に係る消費税200万円―仕入に係る消費税120万円=80万円
という例で考えていくことにします
(2) 特定収入割合を計算する
まず、特定収入割合を計算します
特定収入割合=特定収入/(税抜課税売上+免税売上+非課税売上+特定収入)
特定収入割合が5%以下であれば、「特定収入に係る仕入税額控除の特例」の適用を受けません
つまり、通常の消費税と同じ計算をするわけです
逆に、特定収入割合が5%を超えれば、「特定収入に係る仕入税額控除の特例」の適用を受けます
特定収入がわずかな場合には、この面倒な計算をしなくてもいいよ、ということですね。
例の場合ですと、会費収入1000万円と補助金105万円が特定収入ですので
(1000万円+105万円)/(4000万円+1000万円+105万円)=21.6%>5%
ですから、特定収入割合が5%を超え、特例計算をする必要があるということです
(3)調整割合を計算する
次に調整割合を計算します
調整割合=使途を特定していない特定収入/(税抜課税売上+非課税売上+免税売上+使途を指定していない特定収入)
で計算します
具体例だと 会費収入1000万円が使途が特定していない特定収入で、税抜き売上4000万円ですから、調整割合は
1000万円/(4000万円+1000万円)=20%
ということになります
これは何を意味しているのでしょうか???
(5)のところでその意味を考えてみることにします
(4)課税仕入等にのみ使用される特定収入の5/105を計算する
これは何を計算しているのでしょうか?
課税仕入等にのみ使用される特定収入とは、例えば、建物の購入に使途が特定されている寄付金や、車両の購入などに使途が特定されている補助金のようなものです
これらの寄付金や補助金の5/105(正確に言えば消費税は国に支払う消費税と地方に支払う消費税があるので、国に支払う消費税分は4/105)を計算し、最終的に仕入税額控除から除くことになります
つまり、建物や車両などに係る消費税は原則的に仕入税額控除の対象になるわけですが、寄付金や補助金のような特定収入を原資としていることがあきらかなものは、仕入税額控除から除くわけです
今回の例ですと、105万円の補助金をもらって車両を購入していますので、
105万円×5/105=5万円
は仕入税額控除ができなくなるということです
この車両について、全額補助金ではなく、NPOの自己資金で購入した分があれば、その分は仕入税額控除の対象となるわけです
あくまで除くのは、特定収入を原資としている部分だけです
(5)(仕入に係る消費税―(4))×調整割合を計算する
これは何を計算しているのでしょうか?
(4)では、課税仕入等にのみ使用される特定収入についての計算でしたが、会費などは通常何に使われるのか、特定されていないでしょうし、寄付金も使途が自由なものの方が一般的でしょう
つまり、会費や使途が自由な寄付金などが何に使われているのかはわからないわけです
しかし、会費や使途が自由な寄付金を原資とする課税仕入等についても仕入税額控除の対象とはしません
そこでどうするかというと、まず、仕入に係る消費税額から(4)で計算した、すでに仕入税額控除から除く分を引いて、残りの部分について調整割合をかけることで、計算します
調整割合は20%でしたので、
(120万円(仕入に係る消費税)−5万円(特定収入を原資としていることが明らかな仕入れに係る消費税))×20%=23万円となります
これを会費や使途が自由な寄付金などを原資としている仕入れに係る消費税分と考えるわけです
(6)(4)+(5)を仕入税額控除の計算上除く
(4)で、補助金を原資とする仕入に係る消費税分が5万円、
(5)で、会費を原資とする仕入れに係る消費税分が23万円
と計算しました
合計28万円です
この28万円分が特定収入を原資としてする仕入れに係る消費税分と考え、仕入税額控除の計算から除きます
仕入に係る消費税120万円―28万円=92万円
が仕入税額控除の計算で控除できる仕入に係る消費税ということになります
従って、納付する消費税は
200万円―(120万円―28万円)=108万円
ということになります
この特定収入に係る仕入税額控除の特例がなければ80万円の納付でしたので、28万円納付する税額が増えるわけです
実際には課税売上割合が95%未満である場合などもう少し計算が複雑になります








