償却資産申告書(1)
[2008年01月15日(火)]
NPO法人が1月に行うべき作業を紹介することにします。
@「法定調書」の作成
A「給与支払報告書」の送付
B「償却資産申告書」の作成
です。
いずれも1月31日が期限になっています。
前々回は、「法定調書」の作成、前回は「給与支払報告書」を見てきました
今日から、「償却資産税申告書の作成」についてみて行きたいと思います。
2回の分けて書いていきます
今日は、主に「償却資産税の対象になるもの」についてみていきます
NPO支援東京会議では、2月5日に、独立行政法人 大学評価・学位授与機構准教授の田中弥生さんをお招きし、「NPOの財務分析から見えてくるもの」をテーマとした定例勉強会を行います。
詳細、申込はここからお願いします
1. 固定資産税と償却資産
固定資産税の対象になるのは、土地、建物、償却資産です。
このうち、土地と建物は登記がされますので、市区町村が自分たちで調査をし、課税をしますので、申告の必要はありません。
しかし、それ以外の固定資産については、申告をしないと税務署が把握できません。
そこで、建物、土地以外の固定資産のうち申告の必要がある資産として償却資産があるわけです。
2. 償却資産とは
(1)基本
償却資産とは、土地及び家屋以外の事業用資産で、減価償却額又は減価償却費が法人税法又は所得税法の所得の計算上、損金又は必要な経費に算入されるものです。
具体的には
@ 構築物
A 機械及び装置
B 船舶及び航空機
C 車両及び運搬具
D 工具、器具及び備品
などです。
NPOで関係しそうなものは@の構築物とDの工具器具及び備品ではないかと思います(Cの車両運搬具はこの後見ますが、通常、車両は対象になりません)。
しかし、これだけではわからないので、もう少し詳しく見ましょう。
(2)償却資産とならないもの
以下のようなものは償却資産とはなりません
@ 自動車税、軽自動車税の課税対象となる自動車や小型フォークリフトなど
A 無形固定資産(特許権、実用新案権、ソフトウエア)
B 繰延資産
C 骨董品など時の経過により価値の減少しない資産
D 耐用年数1年未満又は取得価額10万円未満の償却資産で損金算入したもの
E 取得価額20万円未満の償却資産で3年間の一括償却を選択したもの
詳しく見ると
@ については、NPOが使う大部分のの自動車は自動車税の対象になりますので、そのような自動車は申告の必要はありません。
A については、多いのはソフトウエアだと思いますが、これは申告の対象となりません
B については、礼金、更新料などがありえますが、これも、会計や法人税の計算上必要な資産ですので、税金をかける種類のものではありません
C については、あまり、NPOでは必要がないでしょう
D とEは重要です
Dについては、10万円未満の償却資産は、申告の必要がないということです。
例えば、10万円未満のパソコンであれば、償却資産の申告の必要はありません。
金額要件については、10万円未満であるかどうかが基本です
E は、10万円基準の例外として、法人税の計算上、20万円未満の資産について、一括償却資産という、3年間で均等に償却するという制度を選択した資産については、20万円未満であれば申告の対象にしなくていいということです。
例えば、15万円のパソコンを法人税上一括償却資産として、3年間で償却するということにしている場合には、償却資産の申告書には載せなくて構いません。
むずかしいですねえ。
基本的には10万円基準だと思っていただければいいと思います
(3)償却資産の対象となるもの
逆に、紛らわしいもので、償却資産の対象となるのは以下のようなものです
@ 福利厚生の用に供するもの
A 建設仮勘定で経理されている資産、簿外資産及び償却済資産であっても、賦課
期日(1月1日)現在において事業の用に供することができるもの
B 遊休又は未稼働の償却資産であっても、賦課期日(1月1日)現在において事業の用に供することができる状態にあるもの
C 改良費(資本的支出・・・新たな資産の取得とみなし、本体と独立して取り扱います。)
D 家屋に施した建築設備・造作等のうち、償却資産として取り扱うもの(該当する資産は構築物として申告してください。)
E 使用可能な期間が1年未満又は取得価額が20万円未満の償却資産であっても個別に減価償却をしているもの
F 租税特別措置法の規定を適用して即時償却等をした資産
(例)中小企業者等の30万円未満の少額資産の損金算入の特例を適用した資産
@ からBは省略します
Cは、例えば、賃借で老人施設を運営するNPOが最新式のお風呂に改装したような場合に、それにかかったお金は、資本的支出として、償却資産として扱われます。
原状回復をしただけであれば、それは修繕費ですので、償却資産の対象になりません
Dは、具体的には、電気設備、給排水設備、空調設備、衛生設備などです。
これらは、建物の所有者が誰であるかによって、償却資産の対象になるかどうかが違ってきます
建物の所有者がNPO自身であれば、多くは対象になりませんが、独立の機器としての機能が強いものであれば対象になります。
多くのものは建物の固定資産税にすでに含まれているからです。
対象になるかならないのかの区分については、申告の手引きの4ページをご覧ください
賃借しているのであれば、基本的に、償却資産の対象となります
Eは、対象とならないもののEの逆で、10万円以上20万円未満のもの(多くは器具備品類)で、一括償却資産という計算方法をしていない限りは対象になります。
Fは、現在、法人税法では30万円未満の減価償却資産について、1年間で損金(経費)にできる制度がありますが、これは償却資産の申告とは関係がありません。
例えば、25万円のパソコンについて、経費で処理をしていても、法人税上は問題ありませんが、償却資産を申告するときは、申告の対象になります
少額の資産についてまとめると、以下のようになります
10万円未満・・償却資産の対象とならない
10万円以上20万円未満・・基本的には対象となる。ただし、法人税上、一括償却資産という扱いをしていれば、対象とならない
20万円以上・・例え法人税上1年間で損金にしていても、対象となる
次回は、申告の仕方などをみていくことにします
<参考> 固定資産税申告の手引き

@「法定調書」の作成
A「給与支払報告書」の送付
B「償却資産申告書」の作成
です。
いずれも1月31日が期限になっています。
前々回は、「法定調書」の作成、前回は「給与支払報告書」を見てきました
今日から、「償却資産税申告書の作成」についてみて行きたいと思います。
2回の分けて書いていきます
今日は、主に「償却資産税の対象になるもの」についてみていきます
------------------------------------
NPO支援東京会議では、2月5日に、独立行政法人 大学評価・学位授与機構准教授の田中弥生さんをお招きし、「NPOの財務分析から見えてくるもの」をテーマとした定例勉強会を行います。
詳細、申込はここからお願いします
-----------------------
1. 固定資産税と償却資産
固定資産税の対象になるのは、土地、建物、償却資産です。
このうち、土地と建物は登記がされますので、市区町村が自分たちで調査をし、課税をしますので、申告の必要はありません。
しかし、それ以外の固定資産については、申告をしないと税務署が把握できません。
そこで、建物、土地以外の固定資産のうち申告の必要がある資産として償却資産があるわけです。
2. 償却資産とは
(1)基本
償却資産とは、土地及び家屋以外の事業用資産で、減価償却額又は減価償却費が法人税法又は所得税法の所得の計算上、損金又は必要な経費に算入されるものです。
具体的には
@ 構築物
A 機械及び装置
B 船舶及び航空機
C 車両及び運搬具
D 工具、器具及び備品
などです。
NPOで関係しそうなものは@の構築物とDの工具器具及び備品ではないかと思います(Cの車両運搬具はこの後見ますが、通常、車両は対象になりません)。
しかし、これだけではわからないので、もう少し詳しく見ましょう。
(2)償却資産とならないもの
以下のようなものは償却資産とはなりません
@ 自動車税、軽自動車税の課税対象となる自動車や小型フォークリフトなど
A 無形固定資産(特許権、実用新案権、ソフトウエア)
B 繰延資産
C 骨董品など時の経過により価値の減少しない資産
D 耐用年数1年未満又は取得価額10万円未満の償却資産で損金算入したもの
E 取得価額20万円未満の償却資産で3年間の一括償却を選択したもの
詳しく見ると
@ については、NPOが使う大部分のの自動車は自動車税の対象になりますので、そのような自動車は申告の必要はありません。
A については、多いのはソフトウエアだと思いますが、これは申告の対象となりません
B については、礼金、更新料などがありえますが、これも、会計や法人税の計算上必要な資産ですので、税金をかける種類のものではありません
C については、あまり、NPOでは必要がないでしょう
D とEは重要です
Dについては、10万円未満の償却資産は、申告の必要がないということです。
例えば、10万円未満のパソコンであれば、償却資産の申告の必要はありません。
金額要件については、10万円未満であるかどうかが基本です
E は、10万円基準の例外として、法人税の計算上、20万円未満の資産について、一括償却資産という、3年間で均等に償却するという制度を選択した資産については、20万円未満であれば申告の対象にしなくていいということです。
例えば、15万円のパソコンを法人税上一括償却資産として、3年間で償却するということにしている場合には、償却資産の申告書には載せなくて構いません。
むずかしいですねえ。
基本的には10万円基準だと思っていただければいいと思います
(3)償却資産の対象となるもの
逆に、紛らわしいもので、償却資産の対象となるのは以下のようなものです
@ 福利厚生の用に供するもの
A 建設仮勘定で経理されている資産、簿外資産及び償却済資産であっても、賦課
期日(1月1日)現在において事業の用に供することができるもの
B 遊休又は未稼働の償却資産であっても、賦課期日(1月1日)現在において事業の用に供することができる状態にあるもの
C 改良費(資本的支出・・・新たな資産の取得とみなし、本体と独立して取り扱います。)
D 家屋に施した建築設備・造作等のうち、償却資産として取り扱うもの(該当する資産は構築物として申告してください。)
E 使用可能な期間が1年未満又は取得価額が20万円未満の償却資産であっても個別に減価償却をしているもの
F 租税特別措置法の規定を適用して即時償却等をした資産
(例)中小企業者等の30万円未満の少額資産の損金算入の特例を適用した資産
@ からBは省略します
Cは、例えば、賃借で老人施設を運営するNPOが最新式のお風呂に改装したような場合に、それにかかったお金は、資本的支出として、償却資産として扱われます。
原状回復をしただけであれば、それは修繕費ですので、償却資産の対象になりません
Dは、具体的には、電気設備、給排水設備、空調設備、衛生設備などです。
これらは、建物の所有者が誰であるかによって、償却資産の対象になるかどうかが違ってきます
建物の所有者がNPO自身であれば、多くは対象になりませんが、独立の機器としての機能が強いものであれば対象になります。
多くのものは建物の固定資産税にすでに含まれているからです。
対象になるかならないのかの区分については、申告の手引きの4ページをご覧ください
賃借しているのであれば、基本的に、償却資産の対象となります
Eは、対象とならないもののEの逆で、10万円以上20万円未満のもの(多くは器具備品類)で、一括償却資産という計算方法をしていない限りは対象になります。
Fは、現在、法人税法では30万円未満の減価償却資産について、1年間で損金(経費)にできる制度がありますが、これは償却資産の申告とは関係がありません。
例えば、25万円のパソコンについて、経費で処理をしていても、法人税上は問題ありませんが、償却資産を申告するときは、申告の対象になります
少額の資産についてまとめると、以下のようになります
10万円未満・・償却資産の対象とならない
10万円以上20万円未満・・基本的には対象となる。ただし、法人税上、一括償却資産という扱いをしていれば、対象とならない
20万円以上・・例え法人税上1年間で損金にしていても、対象となる
次回は、申告の仕方などをみていくことにします
<参考> 固定資産税申告の手引き








