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NPO会計道

「会計で日本のNPOの発展に貢献したい!」という思いで始めたブログです。NPOの会計や税務はどのようになっているのか、どうあるべきかを考えていき、NPO会計の道を究めることを目指しています。
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NPO会計の問題点(2) [2007年11月26日(月)]
 NPOの会計基準を作ろうという動きが出ていることを受けて、、今のNPOの会計で何が問題になっているのか、述べています。

 前回は、NPOの会計の問題点として、収支計算書の定義がないことをのべました(ここを参照)

 今回は、貸借対照表の定義がないこと、そのこととも関係して、いろいろな貸借対照表がでてくる実態を述べたいと思います


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1 2月6日(木)にNPO支援東京会議では、「NPO法人の会計書類とその問題点」の定例勉強会を行います。

 NPOの会計基準についても取り上げ、みなさんのご意見も聞きたいと思っています。

 誰でも参加をできますので、ぜひご参加下さい

 詳細と申込はここを参照下さい


1. NPOの貸借対照表とは 

 NPO法人が作成する計算書類は収支計算書、貸借対照表、財産目録の3つです。
 
 このうち、貸借対照表については、NPO法では定義はされていませんが、基本的には営利企業の貸借対照表と同じようなものを示すことはあまり異論のないところであると思います。
 
 違いと言えば、営利企業(株式会社)の「純資産の部」がNPO法人では「正味財産の部」となるということです。

 しかし、営利企業の企業会計原則のように、「資産とはなにか」「負債とは何か」などの定義がありません。
 このことによってどのような問題があるでしょうか?


2. 資産について 

 資産の部に、現預金が計上されることは異存のないところです。

 しかし、それ以外の資産については、必ずしも明らかではありません。

 一般的に、資産には以下のようなものがあります

@ 未収金(売掛金)

A 棚卸資産(冊子などの販売物など)

B 建物、車両、器具備品などの有形固定資産

C 敷金や保証金など

D 立替金や仮払金など


 これらの資産がNPOの決算書に正しく表示されているか・・・かなり怪しいです

 例えば、敷金。

 収支計算書を現金主義や旧公益法人会計方式(ここを参照)で作成している場合には、収支計算書に「敷金支出」と支出の部に計上されます。

 この敷金を、貸借対照表に計上するには

(借方)(敷金)(貸方)(敷金増加額)

 という、一取引二仕訳といわれる非常に特殊な仕訳をしなければいけません

 しかし、この仕訳は、公益法人の会計の知識がないとできませんし、弥生会計などの営利企業用のソフトを使っていればできません。

 おそらく、「敷金支出」が収支計算書だけに計上されて、「敷金」が資産に計上されていないNPOがたくさんあると思われます

3. 負債について

負債には以下のようなものが考えられます

@ 未払金(買掛金)

A 預り金、仮受金、前受金など

B 銀行からの借入金

C 役員や会員からの借入金


 これらの負債がNPOの決算書に正しく表示されているか・・・これもかなり怪しいです。

 例えば、役員からお金を借りた場合

 収支計算書を現金主義や旧公益法人会計方式で作成している場合には、収支計算書に「借入金収入」として収入の部に計上されます。

 この借入金を貸借対照表に計上するには

(借方)(借入金増加額)(貸方)(借入金)

という一取引二仕訳を行わなければいけません

 しかし、これも難しいですね。

 たぶんできていないNPOがたくさんあるでしょう。

 そうすると、役員からお金をたくさん借りているのにそれが貸借対照表に計上されていない(正味財産に入ってしまう)ということがあります。

 田中弥生先生によると、NPO法人の貸借対照表には負債がまったくないところがたくさんあるそうです。

 これは、このような借入金や預り金、あるいは未払金などの負債が正しく計上されていないことも原因の一つと思われます。


4. 法人税の申告がないこと


 もうひとつNPOの貸借対照表が正しく表示されていない可能性が高いことの理由は、多くのNPO法人が法人税の申告をしていないことです。

 法人税の申告をしているのであれば、例えば未収金を正しく計上しなければ税務調査で問題になりますし、棚卸資産を正しく計上していなければ、絶対に指摘されます。

 逆に、未払金などはちゃんと計上していないと、税金が多くなり、大変不利になってしまいます。

 しかし、法人税の申告が必要ないNPOは、このような未収金や未払金、棚卸資産の計上が大雑把になりがちです。

 所轄庁もそんなことは指摘しませんので、監事の人が指摘しない限りはそのまま所轄庁へ提出されていると思われます。


5. 会計基準では

 2と3で述べたことは、基本的に複式簿記で行えば生じないことです。

 そう考えると、やはり複式簿記で行うことを基本としなければいけないのかと思います。

 その上で、実地棚卸による財産目録を作成する方式を認めるのであれば、どこまで資産、負債に計上するのかをしっかりと定義しておく必要があるのではないかと思います
 

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