区分経理(2)
[2007年06月06日(水)]
前回からNPOの区分経理について述べています。
前回の話は
@ 定款にその他の事業の記載がある場合には、区分経理をし、「特定非営利活動に係る収支計算書」と「その他の事業に係る収支計算書」を別々に作成しなければならないこと
A ただし、「その他の事業」を行っていない場合には、「その他の事業に係る収支計算書」はすべて0円で提出すればいいこと
を述べました。
今回は、実際に「その他の事業」を行っており、「その他の事業の収支計算書」を作成する場合に、どのような点に注意したらいいのかを、東京都の「NPO法の運用指針」からみていくことにします。
「NPO法の運用指針」は、法律的な強制力があるものではありませんが、頭に入れておけば無用なトラブルは避けられると思います。
また、全国各地でてている手引きや運用指針などは、お役立ちリンク集の提出書類等サンプル、各都道府県の関連情報に載っています(ここからもアクセスできます)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
人気ブログランキングに参加しています
ちょっと下落気味です。
引き続き応援クリックをお願いします
ちょっと下落気味です。
引き続き応援クリックをお願いします

1. 特定非営利活動の支出規模
特定非営利活動に係る支出規模が、2事業年度連続して総支出額の3分の1以下であること(認証時は2分の1以下)
手引きでは、NPO法人は特定非営利活動を行うことを主たる目的としているため、その他の事業の規模が過大となり、特定非営利活動に係る事業の実施に必要な財産、資金、要員、施設等を圧迫してはならない、とあり、この基準が設けられている旨のことが書かれています。
しかし、これはどうなんでしょう?
特定非営利活動が主たる目的であることを担保するのに、支出の規模だけで判断するという方法がいいのか?ということがあります。
例えば、特定非営利活動に裂く時間が圧倒的に多いけれど、ほとんどボランティアで行っているため、支出はほとんどなく、支出はその他の事業のものが大部分であるということもあり得るかもしれません。
そのような場合に、支出の規模で、「この団体は主たる目的が特定非営利活動ではない」と判断するのが適当とは思えません。
「特定非営利活動を主たる目的とする」というのはNPO法という法律であり、これは絶対に守らなければなりません。
運用指針はあくまでも行政が法律を判断して自分たちで決めた指針ですので強制力はありませんので、その区分けは理解しておいたほうがいいと思います。
個人的な意見ですが、活動時間等から主たる目的が特定非営利活動であれば、支出規模にこだわる必要はないと思います。
ただ、現実に多いのは、本来「その他の事業」にする必要もないようなものを「その他の事業」に計上して、「その他の事業」の支出規模が大変多くなっている例です。
以前このブログに詳しく書きましたが、対価を得て行う事業や収益を生じる事業、法人税が課税される事業がその他の事業になるわけではありませんので、注意してください。
詳しくはここを参照ください。
2. その他の事業が赤字の場合
@ その他の事業が2期以上連続して赤字の場合
A 特定非営利活動に係る事業からその他の事業に資金の繰入が行われる場合
は監督対象とされています。
これは、昨日も紹介したNPO法第5条第1項で
「その行う特定非営利活動に係る事業に支障がない限り「その他の事業」を行うことができる」とあるためです。
その他の事業がずっと赤字であったり特定非営利活動から資金補填を受けていれば「支障がある」と考えるからです。納得できる話ですね。
3. 収益の繰入
その他の事業の収益が特定非営利活動に係る事業会計に繰り入れられていない場合には監督対象となっています
これは、NPO法第5条第1項の後半で
「収益を生じた時は、これを当該特定非営利活動に係る事業のために使用しなくてはならない。」
とあることを根拠としています。
具体的には、その他の事業の収支計算書の一番下で、「特定非営利活動に係る事業会計への繰出」として、その他の事業の収益を全額計上し、その他の事業の収支計算書の当期収支差額を0円にします。
また、特定非営利活動に係る収支計算書の収入の部で、「その他の事業会計からの繰入」として、同額を受け入れます。
ここに記載例がありますので、参考にしてください。
なお、区分経理とは関係がありませんが、運用指針では、管理費が総支出額に占める割合が2事業年度連続して3分の2以上(認証時は2分の1以上)である場合にも監督対象となっています。








