NPOの税務署提出書類(2)
[2007年05月18日(金)]
昨日から、NPOが法人税の申告をする場合にどのようなことに注意をしたらいいのかを見ています。
NPOが税務署に提出する書類は、法人税の申告書以外に
@ 損益計算書
A 貸借対照表
B 勘定科目内訳書
C 事業概況書
の4つでした。
このうち、@の損益計算書については、「収益事業の損益計算書」の提出が求められています。
前回は、「収支計算書」≠「損益計算書」であるNPOは、まずは収支計算書を損益計算所に組み替えることが必要であるということを述べました。
今回は、全体の損益計算書から収益事業の損益計算書をどのように作成するのかを見ていきます。
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1.収益事業の当期利益が必要
全体の収支計算書から収益事業の損益計算書を作成するステップとして
@ 全体の収支計算書→全体の損益計算書
A 全体の損益計算書→収益事業の損益計算書
というステップが必要であることを前回述べました。
なぜ「全体の損益計算書」が必要なのかといえば、法人税の税額は「当期収支差額」ではなく、「当期利益」を基にして計算するからでした。
しかし、法人税の計算をするために必要なのは「全体の当期利益」ではなく、「収益事業の当期利益」です。
「収益事業の当期利益」を計算するにはどうしたらいいのでしょうか?
2.収益事業の収益
「収益事業の当期利益」は「収益事業の収益」−「収益事業の費用」で計算します。
「収益事業の収益」については、それぞれの収入が収益事業に該当するかどうかの判断は難しいですが、その判断さえできれば明らかです。
例えば、A事業は収益事業でB事業、会費収入、寄付金収入は収益事業でなければ、「収益事業の損益計算書」に計上する「収益事業の収益」はA事業の収益だけです。
注意点としては、ここで計上するのは「収益」であって「収入」ではない、ということです。
具体的には、現金収入に、未収金や前受金などを考慮した上での収入(収益)ということです。
3.収益事業の費用
難しいのは「収益事業の費用」です。
「収益事業の費用」を計算するには、2段階のステップを踏む必要があります
@ まず、全体の費用を
「収益事業に対応する費用」
「非収益事業に対応する費用」
「収益業と非収益事業に共通する費用」
の3つに分けます。
「収益事業に対応する費用」とは、A事業にかかったことが明らかな費用です。例えばA事業の会場費、交通費、A事業専属の職員がいれば、その職員の人件費なども「収益事業に対応する費用」となります。
「非収益事業に対応する費用」とは、B事業にかかったことが明らかな費用や、会費、寄付などを集めるのにかかったことが明らかな費用です。
事業費であれば基本的にはどちらかに該当するでしょう。
「共通する費用」とは、どちらともとれないよう費用です。
例えば、役員報酬や事務関係の人件費、総会の費用など、管理費が中心となります。
A このうち、「収益事業に対応する費用」と「共通する費用の一部」を「収益事業の費用」とします
ここで問題になるのは「共通する費用の一部」という部分です。
「共通する費用」は全額収益事業の費用とはできず、配布計算が必要になります。
「共通する費用」をなんらかの合理的な比で按分する必要があります。
例えば、事務職の人件費が200万円あったら、この200万円を収益事業と非収益事業に按分する必要があるのです。
この際の按分の方法はいくつか考えられます。
しかし、ある程度事業費と管理費ですでに按分計算をしているような場合には改めて按分計算をするのは大変です
そこで、そのような場合には「収入の比で按分する」ということが簡略になります。
例えば、A事業の収入が600万、B事業が300万、会費収入が100万の場合に、「共通する費用」の60%を「収益事業の経費」とする方法です。
4.按分表について
収益事業の損益計算書を作成する場合には、所轄庁への収支計算書からどのように収益事業の損益計算書が作成されたのかがわかるような按分表を、エクセルなどで作成することが多いのではないでしょうか。
按分表の形式は、ネットではみつかりませんでしたので、昨日も紹介した、下記の本などを参照ください。
長野県NPOセンター 会計まるごとガイドブック
大阪ボランティア協会 実践!NPOの会計・税務
会計ソフトで、入力時に収益j、非収益を意識して入力していれば、会計ソフトから作成することも可能であると思います








