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NPO会計道

「会計で日本のNPOの発展に貢献したい!」という思いで始めたブログです。NPOの会計や税務はどのようになっているのか、どうあるべきかを考えていき、NPO会計の道を究めることを目指しています。
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NPOの決算(9)未精算分 [2007年05月16日(水)]
 NPOが決算で行う会計処理としてどのようなことが考えられるのかをみています。

 1回目は未収金

 2回目は未払金

 3回目は前払金

 4回目は前受金

 5回目は減価償却

 6回目は在庫

 7回目は敷金、礼金

 8回目は現金過不足でした。

 今日が最後で、メンバーが立替払いをした活動費を決算までに精算していない場合や、理事などが持ち出しをして、精算をするつもりがないような場合にどう処理していくのかを見ていきます。


 
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1. メンバーの立替分とは? 

 NPOでは、通常、日々の活動における小口の支払いはメンバーが立替えて支払うことが多いのではないでしょうか?

 電車代や事務用品費の購入、その他現場で生じる支払いは、メンバーが自分の財布から支払い、領収書をもらって後日精算するという形をとるのが通常であると思います。

 決算のときまでに、精算が終わっていれば問題はないのですが、問題は、決算のときまでに精算が終わっていないものをどう処理するのか?ということです。

 例えば、3月決算で、3月分の電車代や消耗品費などの精算が3月中には終わらずに、4月になってから行う場合です。

 現金出納帳の勘定科目を集計しただけでは、3月分の電車代や消耗品費が今期の決算書に計上されないことになってしまいます


2. 決算時の処理 

 これらの立替え分を今期の収支計算書に反映させるにはどうしたらいいでしょうか?
 
 現金で支払ったことにしてしまっては、現金の残高が実際の残高と合わないことになってしまうので、いけません。

 たまに現金残高がマイナスになっている決算書をみますが、これはおそらくこのような立替え分を現金から支払ったことにしているのではないかと思います。

 
 どうするかというと、未精算の分はメンバーに対する「未払金」あるいは「短期借入金」として処理するのがいいでしょう

 つまり、NPOは、メンバーに、この精算されていない分を4月以降に支払う義務があるので、「未払金」あるいは「短期借入金」という負債とします

 正確に言うと、「未払金」というと、取引先などに支払っていないという場合が通常で、今回の場合には、取引先にはすでに支払っており、メンバーとの精算が終わっていないだけなので「短期借入金」としたほうがいいように思います。

 仕訳は 
(借方)(旅費交通費)×××円(貸方)(短期借入金)×××円 とします。

 仕訳がわからない人は、現金出納帳の期末の日付で、一旦メンバーからお金を借りた上で支払っていると記帳してもいいかもしれません。

 例えば、3万円の旅費をメンバーが立替えているとすると、入金欄でメンバーから3万円の借入があった記帳をし、出金欄に3万円の旅費交通費を支払う記帳をします

 「立替金」という勘定科目を使いたくなりますが、これは「NPOが誰かの立替払いをした場合」に使う勘定科目です。
 今回は、「メンバーがNPOのために立替払いをしている」ので、「立替金」にはなりません。


3. 持ち出し分について

 NPOで多いのは、持ち出し分です。

 活動の資金が不足している場合に、理事などが、自分で活動の資金を提供するような場合です。

 後日精算するのであれば、上と同じように「短期借入金」(長期借入金ということも考えられますが)として計上すれば問題ありません。

 逆に言うと、「借入金」として計上しておかないと、後日精算することはできなくなってしまいます。
 
 問題は、「精算するつもりはないから」などといって、収支計算書になにも計上しない場合です。

 これは、好ましくありません。
 
 持ち出し分で、精算をするつもりがなくても、これを「寄付金収入」としたうえで、収支計算書に計上することが好ましいです

 決算時の仕訳としては
 (借方)(旅費交通費)×××円(貸方)(寄付金収入)×××円とします。


4.持ち出し分を計上することのメリット

 持ち出し分を計上することのメリットについて、仙台みやぎNPOセンターの加藤哲夫さんが本の中で以下のように述べています。

@ 実際に団体の活動にかかった費用が会計上に現れるので、活動規模がわかりやすくなります

A 誰がたくさん持ち出しているかが数字になり、持ち出し分をみんなで平均化したり、別の資金調達を考えたりするきっかけになります

B 一部の人が自腹を切っているというあいまいさをなくすことで、組織の透明化につながります

C 最初は各自が自腹で行っていたものを、持ち出し分を寄付として勘定し、費用を支払ったことにして決算書をつくり、団体の実像を数字に現すようにした結果、助成金などが獲得しやすくなったということもあります


 以前このブログでも紹介しています(ここを参照)

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