NPOの決算(6)在庫
[2007年05月08日(火)]
昨日、始めて1日のアクセス数が500を突破しました!ありがとうございました。
時期的なものと目次をつけた効果と思いますが、今後もコツコツ続けていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。
NPO法人が決算でどのようなことをしたらいいのかを見ています
1回目は未収金
2回目は未払金
3回目は前払金
4回目は前受金
5回目は減価償却
でした
今回は在庫の計上についてみていきます。
在庫とは、例えば、NPOが冊子を作ったが、その冊子のうちいくつかが決算のときにまだ売れ残っているようなものです。
この売れ残った冊子は「在庫」として貸借対照表に計上する必要があります。
この「在庫」について、どのように金額(単価)を計算するのか、仕訳をどのように計上するのかを見ていきます。
1. 在庫とは
国際協力活動の普及・啓蒙を目的とするNPOが、現地での活動を紹介する小冊子を作成したとします。
@この小冊子は1部1000円で販売しています。
A小冊子は全部で1000部作成し、1部500円、全部で50万円かかりました。
B印刷会社に代金を支払ったときに「印刷製本費」として50万円計上しています。
Cしかし、そのうち、今期に売れたのは200部だけで、800部は残っています。
この売れ残った800部が「在庫」です。
これを貸借対照表に計上しないと、おかしいことになります。
2. 貸借対照表に計上する金額
貸借対照表に計上する金額は、1部500円かかっており、800部残っていますので、500円×800部=40万円になります。
冊子が複数あれば、それぞれの冊子ごとに単価×数量で計算をします。
貸借対照表に計上する勘定科目としては「商品」あるいは「貯蔵品」などが一般的です。
3. 収支計算書に計上する金額
貸借対照表に計上するのは問題ないのですが、収支計算書にこの在庫分をどう反映させるかについては、2つの方法があります。
(1) 在庫分を収支計算書には反映させない方法
一つ目は、この在庫分を収支計算書には反映させない方式です。
収支計算書の支出の部には支払ったときの「印刷製本費」として50万円が計上し、それで終わりになります。
収支計算書は以下のようになります
@収入の部
1000円×200部(売れた分の部数)=20万円が計上
A支出の部
印刷製本費が50万円計上
お金の流れをそのまま計上しています。
そうすると、決算時に行う仕訳は、貸借対照表に在庫分40万円を計上するだけの仕訳になります。
(2) 在庫分を収支計算書に反映させる方法
在庫分を収支計算書に反映させる方法とは、企業会計方式で収支計算書を作成する方法です。
収支計算書は以下のようになります
@収入の部
1000円×200部=20万円
A支出の部
500円×200部=10万円
支出された印刷製本費50万円が計上されると、30万円の赤字のように見えてしまいます。
しかし、印刷製本費の50万円は、1000部分の作成費です。
売れた200部分に対する印刷製本費は500円×200部=10万円になります。
収支計算書にNPOの活動の実態を表し、事業ごとの損益を把握するためには、支出の部には売れていない在庫分は除いて計上することになります。
営利企業の場合には作成する書類は損益計算書になりますので、後者の方法で作成しますが、NPOの場合には、収支計算書ですので、(1)のやり方でも(2)のやり方でもどちらでも構いません。
4. 仕訳は
仕訳はそれぞれどのようにすればいいのでしょうか?
(1) 在庫分を収支計算書に反映させない方法
在庫分を収支計算書に反映させない方法では、決算時の仕訳は以下のようになります
(借方)(商品)40万円(貸方)(商品増加額)40万円
簿記の知識のある人にはかえって難しい仕訳です。
「貸方」の「商品増加額」40万円は、貸借対照表にも収支計算書にも出てきません。
「正味財産増減計算書」というものに反映されますが、NPOの場合には、正味財産増減計算書は提出書類には含まれていません。
企業会計用の会計ソフトを使っている方ですと、この仕訳は会計ソフトでは入力できません。
エクセルなどで貸借対照表に在庫分をプラスして作成するしかないのかと思います。
NPO用の会計ソフトですと、できるはずですが、私の使っている会計王などですと、ちょっと
複雑な入力の仕方をしないと、うまく反映されません。
(2) 在庫分を収支計算書に反映させる方法
在庫分を収支計算書に反映させる方法では、決算時に以下の仕訳を行います
(借方)(商品)40万円(貸方)(印刷製本費)40万円
企業会計ですと、(貸方)が「期末棚卸高」となりますが、NPOですと、「印刷製本費」は事業費の中の1項目になりますので、そこまで細かく表示することは難しいような感じがします。
このやり方ですと、収支計算書の「印刷製本費」は、決算前には50万円が計上されていましたが、決算仕訳で40万円減らしましたので、10万円が収支計算書に反映されることになります。
少し難しいですので、わからない時は、なんでも質問箱やこのブログのコメントなどでお問い合わせください。
時期的なものと目次をつけた効果と思いますが、今後もコツコツ続けていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いします。
NPO法人が決算でどのようなことをしたらいいのかを見ています
1回目は未収金
2回目は未払金
3回目は前払金
4回目は前受金
5回目は減価償却
でした
今回は在庫の計上についてみていきます。
在庫とは、例えば、NPOが冊子を作ったが、その冊子のうちいくつかが決算のときにまだ売れ残っているようなものです。
この売れ残った冊子は「在庫」として貸借対照表に計上する必要があります。
この「在庫」について、どのように金額(単価)を計算するのか、仕訳をどのように計上するのかを見ていきます。
1. 在庫とは
国際協力活動の普及・啓蒙を目的とするNPOが、現地での活動を紹介する小冊子を作成したとします。
@この小冊子は1部1000円で販売しています。
A小冊子は全部で1000部作成し、1部500円、全部で50万円かかりました。
B印刷会社に代金を支払ったときに「印刷製本費」として50万円計上しています。
Cしかし、そのうち、今期に売れたのは200部だけで、800部は残っています。
この売れ残った800部が「在庫」です。
これを貸借対照表に計上しないと、おかしいことになります。
2. 貸借対照表に計上する金額
貸借対照表に計上する金額は、1部500円かかっており、800部残っていますので、500円×800部=40万円になります。
冊子が複数あれば、それぞれの冊子ごとに単価×数量で計算をします。
貸借対照表に計上する勘定科目としては「商品」あるいは「貯蔵品」などが一般的です。
3. 収支計算書に計上する金額
貸借対照表に計上するのは問題ないのですが、収支計算書にこの在庫分をどう反映させるかについては、2つの方法があります。
(1) 在庫分を収支計算書には反映させない方法
一つ目は、この在庫分を収支計算書には反映させない方式です。
収支計算書の支出の部には支払ったときの「印刷製本費」として50万円が計上し、それで終わりになります。
収支計算書は以下のようになります
@収入の部
1000円×200部(売れた分の部数)=20万円が計上
A支出の部
印刷製本費が50万円計上
お金の流れをそのまま計上しています。
そうすると、決算時に行う仕訳は、貸借対照表に在庫分40万円を計上するだけの仕訳になります。
(2) 在庫分を収支計算書に反映させる方法
在庫分を収支計算書に反映させる方法とは、企業会計方式で収支計算書を作成する方法です。
収支計算書は以下のようになります
@収入の部
1000円×200部=20万円
A支出の部
500円×200部=10万円
支出された印刷製本費50万円が計上されると、30万円の赤字のように見えてしまいます。
しかし、印刷製本費の50万円は、1000部分の作成費です。
売れた200部分に対する印刷製本費は500円×200部=10万円になります。
収支計算書にNPOの活動の実態を表し、事業ごとの損益を把握するためには、支出の部には売れていない在庫分は除いて計上することになります。
営利企業の場合には作成する書類は損益計算書になりますので、後者の方法で作成しますが、NPOの場合には、収支計算書ですので、(1)のやり方でも(2)のやり方でもどちらでも構いません。
4. 仕訳は
仕訳はそれぞれどのようにすればいいのでしょうか?
(1) 在庫分を収支計算書に反映させない方法
在庫分を収支計算書に反映させない方法では、決算時の仕訳は以下のようになります
(借方)(商品)40万円(貸方)(商品増加額)40万円
簿記の知識のある人にはかえって難しい仕訳です。
「貸方」の「商品増加額」40万円は、貸借対照表にも収支計算書にも出てきません。
「正味財産増減計算書」というものに反映されますが、NPOの場合には、正味財産増減計算書は提出書類には含まれていません。
企業会計用の会計ソフトを使っている方ですと、この仕訳は会計ソフトでは入力できません。
エクセルなどで貸借対照表に在庫分をプラスして作成するしかないのかと思います。
NPO用の会計ソフトですと、できるはずですが、私の使っている会計王などですと、ちょっと
複雑な入力の仕方をしないと、うまく反映されません。
(2) 在庫分を収支計算書に反映させる方法
在庫分を収支計算書に反映させる方法では、決算時に以下の仕訳を行います
(借方)(商品)40万円(貸方)(印刷製本費)40万円
企業会計ですと、(貸方)が「期末棚卸高」となりますが、NPOですと、「印刷製本費」は事業費の中の1項目になりますので、そこまで細かく表示することは難しいような感じがします。
このやり方ですと、収支計算書の「印刷製本費」は、決算前には50万円が計上されていましたが、決算仕訳で40万円減らしましたので、10万円が収支計算書に反映されることになります。
少し難しいですので、わからない時は、なんでも質問箱やこのブログのコメントなどでお問い合わせください。









