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ばぱなかま

私たちは広島県は福山市のとある地域で学習支援を目的としたNPO団体です。「真の学力はお金で買うものではない!」をモットーに、地道に日々の学習をしている子どもたちを応援しています。
普段は学習塾を運営しています。そして隙あらば(?)イベントを企画実行!さてさて今日は何が起こりますやら・・・


今年も春がやってきました [2015年03月13日(Fri)]
とてもお久しぶりのブログ更新となりました。

ここのところ、Facebookでの活動紹介の方に力を入れすぎてしまいまして…

報告を滞らせてしまいました。

しかしながら!

今年のヴァパウスの受験生にも春がやってきました!

国公立高校3名合格!
公立高校5名合格!

みんなそれぞれ第1志望での合格でした。

おめでとう!
これはパワハラでは? [2014年12月11日(Thu)]
久しぶりのブログとなりました。

今回は、ある男子高校生の話をご紹介します。

高校2年生の彼は今、家に引きこもりがちになっています。いわゆる不登校です。食事ものどに通らないほど弱っています。
なぜそうなったか?

彼はバパウスのスタッフにポツリポツリと話をしてくれました。

数学の先生が、いつも授業中に生徒を罵倒し、からかうそうです。
「こんな問題も解けないのか」「お前たちはばかだからだめだ」
女子生徒が先生の言ったことに対して「そんなことはないです」と言えば、その口調を真似して、生徒を馬鹿にする。

補習授業で問題を解いて、正解しても「これはお前が解いたんじゃないだろう」とあらぬ疑いを持たれる。

提出物を出しに行ったら、先生が不在で、先生の机の上に置いておいたら「手渡しで渡していないから受け付けない」。手渡しで渡そうと思っても先生が不在で、他の先生のアドバイスもあって仕方なく期日を過ぎて提出したら「期日を過ぎたから受け付けない」。不在であったこと、アドバイスをくれた先生のことを話をしても「いいわけをするな」「俺は不在のときなんかない。ウソをつくな」自分が悪いことを認めて謝れば許すといわれ、その場を何とか切り抜けようと仕方なく「僕が悪かったです。すみません」と謝ると、「謝って済むことじゃない」

そんなことが実は1年の時からずっと続いていたそうです。これまでは、先生のすることに納得がいかなくても、自分なりに消化していってたらしいです。親が先生に箴言しようかと言っても、もう高校生だから自分でなんとかすると言って切り抜けてきましたが、最近は精神が平静を保てない状態になってしまったと。本人曰く「何をやってもうまくいかない。自分はダメな人間なんだ」と思うようになってしまっていると。

私は、彼の話を聞いたスタッフからこのことを報告を受けて非常に腹立たしい思いを抱きました。

その数学の先生がされていることは、指導の域をこえているのではないか?
指導というよりかは、自分の持つ「教師」という権力を使って子どもたちに圧力をかけているだけのような気がするのです。

もし、生徒の方に何か問題があったとしても、それを修正し正しい道に導くのが教師の役割だと思うのですが、この先生がされていることはただただ、子どもたちの人権を否定することのような気がして、そこに愛情などみじんも感じないのですが・・・

生徒自身はもちろん「こういう理不尽な大人」がたくさんいるということを認識してはいますが、その理不尽さが限度を超えると普通の大人でもストレスになります。ましてや10代の多感な青年は・・・

果たして、今回の提出物のやり取りで毎日、何回も提出に行き、謝罪をし、そのたびに拒否された彼は、ここ数日休んでいるそうですが、今日は担任の先生から連絡があって「数学の提出物を出していないのは君だけだそうだから、明日必ず持ってくるように」と言われたそうです。
(ちなみに担任の先生には、事のいきさつをずっと前に相談して、担任は「諦めずに提出しろ」とアドバイスしたそうですが)

この先生はどれだけ彼を職員室に通わせ、謝らせたら提出物を受け付けるのでしょうか。それまで彼が正常でいられると思っているのでしょうか・・・
今更ながら「NPO法人がぶち当たる壁」なるもの [2014年10月16日(Thu)]
NPO法人…言わずと知れて「Non Profit Organization(利益を求めない組織)」、日本語では「特定非営利活動法人」です。

NPOの特徴は、社会的使命優先であるということ。それがゆえに利益分配を会員や役員で行わない仕組みであるということ。決して「儲けてはならない」わけでなく、事業を運営するための利益として回していくことが求められているだけのことです。(と、少なくとも私はそう理解しています。)

だけどそれをきちんと理解できている人、いや企業団体が多いことを今更ながら痛感しています。

これから新しい事業を始めるにあたってたちまちの資金を少額ながら銀行に相談してみました。そうすると、NPO法人対象には融資は行っていないとのこと。その理由が「NPOは利益を上げられない法人」だからということでした。さらには、「合資会社かなにかべつの法人格があって、そのサブ的法人でNPOをされた方がいい」とアドバイスまでされました。…あくまで銀行融資の観点からのアドバイスですが…

説明をしてくださった銀行員の方にNPOの会計の内容や仕組み、(私たちが思っている)NPOについてをお話したら、NPOが利益を上げてもいいということについてあまりご存知なかったようです。まあ、信用機関がNPOを上記の理由で融資を断っているから一行員は何をかいわんやですが。
3期分の決算書も提出し、説明しましたが銀行融資の仕組みがそういうことで、まあ、くつがえされることはありませんでした。そりゃそうでしょうが。

逆に行政においては、協働を打診するも、学習支援事業が収益事業であるからという理由で拒否されることが続きました。

方や利益がないとダメといわれ、方や利益があるとダメと言われ…NPOの難しいところです。

みなさんは、NPOはみな片手間でやっているボランティア団体だと思われていますか?
助成金や寄付金のみで事業を展開されていると思われていますか?

NPOも独自の事業で収益を上げ、そうして得た自前の資金で事業を拡大していくべき法人だと考えている私たちヴァパウスにとっては、まだまだぶち当たる壁が多いです。
ご寄附ありがとうございます!part2 [2014年09月29日(Mon)]
先日に引き続き、今回もJustgivingの寄付システムを通して、ご寄附をいただきました!

ぴかぴか(新しい)SHERLOCK 様ぴかぴか(新しい)

ありがとうございます!

現在、スタッフの木村が、中1生の「英語の教科書の音読するのに、見本のCDが早すぎて聞けない、練習できない」という感想を受けて、コツコツと学習動画をつくっています。(まだまだ試作段階ですが)

硬くなりつつある頭で、家庭学習を応援するための工夫を日々考えているスタッフですが、これからも子どもたち同様、ご支援よろしくお願いします!
ご寄附ありがとうございます! [2014年09月24日(Wed)]
先日、JustGivingさんを通して、
つばめ様から
ご寄附いただきました!

本当にありがとうございます!
つばめさん、いただいたご寄附で、ヴァパウスの活動を続けていくことができます!
子どもたちの希望を後押しできるよう、これからも応援お願いします!

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↑ヴァパウスのスタッフTシャツ作りました!
セルフサービスのヴァパウス。 [2014年09月04日(Thu)]
ヴァパウスの教室での学習は、小中学生は1時間半、高校生は2時間です。

まず席について、スタッフとその日に何を学習するか話し合います。大体が「今日は模試の誤答処理をします」とか、「今日は国語の課題をします」など、自分で前もって計画をたてておいて、自己申告をします。
最初のうちは、「今日何をする?」とスタッフに聞かれて「なんでそんなこと聞くんだろ?」という顔をします。けれども、自分で決めたことをすることと、人から言われてすることとでは、やる気と効果が全く違います。そして、自分で何をするか決めるためには、今の自分の状況を自己分析して、必要な対策を自分でたてなければなりません。これは一種、自分との対話です。何をするか考えていなければ、こちらから「学校の授業はどんなことやったの?」「〇〇のところはもう習った?」と聞いて、意識を促していってます。

このスタイルを開学以来やってきていますが、はじめは戸惑う子どもたちも、1か月もすれば自覚が芽生えてきて、意識が変わってきます。ヴァパウスでの過ごし方をどうするか計画を立ててくるということは、「学校の授業で今、なにをしているか」「自分はその授業を理解しているか」を自ずと考えるようになるので、学校で授業を受けるときもちょっと意識が変わってきます。ぼーっと先生の話を聞いて、言われるがままにノートをとり…といったようなことが、少しずつ、「今日は〇〇の勉強をしてるんだ」とか、「〇〇っていまいちわからんな」とか思ったり感じたりするようになります。

そして、ヴァパウスでの学習の終了時間、スタッフが終了10分ほど前に生徒に進捗状況を効きます。もちろん、学習時間の間、何回かスタッフは様子を見て、つまづいているところがあればアドバイスをしますが、集中して子どもたちが問題に取り組んでいるときは、なるべく見守るようにしています。

これまた、ヴァパウスに来はじめの生徒たちは、早く帰りたいのか、学習途中でも「じゃあ、今日はこれでおわりだね」というと、片付けるのが早いこと!(笑)
でも、ここでの学習に慣れてきて、良いリズムで学習できるようになると、「ちょっと、ここまでしてから終わります」とか、「ここがわからないけど、解き方が気になるから、もうちょっとやって帰ります」と、子どもたちの方から延長を申し出ます。

とある学習塾では、できないところがあったり、宿題を忘れてしまったりしたら、できるまで居残り勉強をさせるようですが、ヴァパウスではそんな居残り勉強はありません。基本的に定められた時間内でその学習を終了させるようにしています。時間の感覚を養うためと、メリハリをつけるためです。ただ、理由があって子どもたちから延長の申告があったら、15分単位の延長を可能にしています。
もし宿題を忘れたら?---損をするのは自分だということを自覚してもらって、授業時間をつぶしてやってもらうか、再度宿題として新しい宿題と併せて次回までにやるようにするか、これまた自分で決めてやってもらっています。

学習塾としてはめずらしい(?)セルフサービス満載の仕掛けがヴァパウスにはあります。そしてそのサービスが、子どもたちの自律と自立を促しています。
プチ贅沢。 [2014年08月22日(Fri)]
先日、しばらく病気で入院していた小学1年の男の子が復帰してきました。
彼の目下の目標は、10までのたし算、ひき算の問題を「集中して解くこと」

おうちの方は、「10までのたし算、ひき算ができない。今のままだと、繰り上がりの計算などになったらどうなることやら」と危機感を抱いての夏休み参加だったのですが、
計算の内容を見てみると、そんなに危機感を感じるほどではないし、きちんと指を使って考えられているので、あとはたし算とひき算の記号に気を付けて計算の練習をすればいいのではないかなと思っていました。

そんな彼の復帰第1日目でしたが、来て一番に「10たす5はねぇ…」と、木村とT先生に話しかけました。「10たす5って、まだ習ってないじゃん?」と私が言うと、「う〜ん」とちょっと考えてしまいました。T先生が、「どうやってするん?」と聞くと、

「10たす5は、5がみっつじゃけぇ…」と、言いながら指を使って数えはじめました。
「なるほど〜。5がみっつかぁ。すごいなぁ!」ひらめき
木村とT先生は感心しきり。10を5ずつに分解して「10たす5は、5がみっつ」という発想をするなんて思ってもみませんでした。

そして、彼のメソッドで、みごと10+5の答えを15と解答。ぴかぴか(新しい)

またある3年生の女の子は、木村とT先生とその子のお母さんがおしゃべりしているのをじ〜っと観て、
「あexclamation三角形じゃexclamation×2
と、突然叫びました。なんのことやら最初はわからなくて、「なにが?」と聞くと、「ほら、木村先生と、竹田先生と、お母さんをつなげたら、三角形exclamation
聞くとなんでもない気もしますが、じつはこれって、視点を変えて鳥瞰図的に見ないと三角形ってわかりませんよね…

まったく、小さい子どもたちの観察力、発想力は縛られたものがなくて、時々大人たちをハッとさせますね。

こうした日々の子どもたちの小さいけれど自由な発見に出会い、子どもたちと一緒に感動を分かち合える(実際には子どもたち以上に興奮している木村です…)なんて、ある種、贅沢だなぁと思いました。

にわかに信じがたいことかもしれないですが… [2014年08月18日(Mon)]
前回、「子どもの貧困」についてちょっとお話しましたが、つい最近も新聞でこのことについて議論されていました。

でも、紙面上で議論されてはいますが、実際身近な問題として真剣に考える人はそう多くはありません。
生活保護の援助金を不当にもらったりしている報道も少し前はかなり紙面をにぎわせて(?)いて、一般的には、「生活保護をもらっている人の方が裕福」と思われているフシもあります。

ただ、子どもたちと接する現場にいる私の個人的な感想は、「子どもの貧困」はすでに保護をもらっている家庭でなく、ごく一般の家庭に実は多くあり、また、これからも増えるのではないかと思うのです。

例えば、ある家庭は、もともと夫婦共働きで、子どもの進学のための貯金がやっとできるかできないかという状態だったのに、祖父母の介護のために奥さんが仕事を止めざるを得なくなり、収入はご主人のみ。ご主人には祖父母の介護費と自分たちの生活費を稼がねばならないという責務が課せられました。生活保護を受けるにも、条件がクリアされず、家族はぎりぎりの生活に突入しました。

働く能力はあるが、働き口がない。あったとしてもとても一家を養うだけの収入を見込めない。そんな家庭がこれから増えていきそうな予感がしてなりません。

そんな中、「筆記用具を忘れました」と、私の筆記具を借りる子がいますが、実は「忘れた」のでなく、「筆記具を用意できない」でいるという子がいたりします。そうした子たちはまさにこうした家庭の子たちだったりします。現在、私たちの教室に来る子どもたちの中での貧困世帯の家庭の割合も増えてきました。

これが先進国と言われている日本の現状なのでしょうか?

ヴァパウスは、子どもたちに未来を思い描けるよう、そしてその思い描いたものを実現できるよう「学習」を通してその力を伝えているつもりです。そして、この活動が今後さらに重要になってくるのではないかと思っています。

親たちでなく、国策として、そして、社会の大人たちが子どもたちの社会人になる過程を支援していくことが本当に重要になってきているように思います。

最近、教室で子どもたちを観ていて、ふと感じたことでした。
少しずつ、自分のことは自分で。 [2014年08月08日(Fri)]
夏の学習支援祭は後半に入りました。
後半では、最年少の小学1年生のNくんも参加。

つい5か月前までは幼稚園児だった彼の目下の目標は、「30分の学習を集中すること」と「あいさつ、言葉づかいをきちんとすること」

ヴァパウスの教室に入るとき、おばあちゃんに連れられて、おばあちゃんが挨拶をし、彼が無言で入ってきたので、T先生が、「黙って入ったらおかしいよ、何か言ってから入ってね。なんて言おうか?」と聞いたら、「「おじゃまします」って言う!」というので、「それはちょっとおかしいね。ほかにはない?」
N「ん〜…」(悩んでいる様子)
T「じゃあ、『こんにちは』っていうあいさつは?」
N「じゃあ、『〇〇〇〇(自分の名前)です。こんにちは』って言う!」
と、提案してきたので、そのルールに決まりました。

宿題の説明も、最初はおばあちゃんが説明を始めましたが、〇〇くんが直接私たちに説明するようにT先生が求めました。

あれ?この感じ、私にも経験あるな…

私が小学低学年ごろのとき、ピアノのレッスン初日に祖母と教室に行きました。ピアノの先生が、「お名前は?」「どこの学校?」とか、多分いろいろと私に質問してきたのですが、それに祖母が答えていったので、ピアノの先生が呆れて「Mちゃんに聞いているんです。おばあちゃんは静かにしていてくださいね」とたしなまれたそうです。祖母はバツが悪そうに母にこのことを話したそうです(笑)。
私はこのことを高校生ぐらいの時に聞きました。そして、「あ〜。これが自立の第一歩だったんだろうな〜」と思いました。それまで周りの大人が自分にしてくれたことを自分でするようになったきっかけが、このピアノの先生の一言だったんだろうなと思います。

時が経って、今度は私たちが子どもたちにそのきっかけを与えることとなったんだなぁと、なんだかしみじみ感じてしまいました。

夏休みの間の短い期間ですが、Nくんには自立の一歩を確実に踏み出してもらいたいなと思っています。
自分を振り返る時間 [2014年08月03日(Sun)]
今日は雨の日曜。
本当はお仕事お休みですが、なんとな〜く教室に来て、まったりと過ごしているKです。
私にとっても居場所なんだな〜、ここが。きっと。

さて、学習支援祭も前半が終了しました。教材持ち込みの無料学習支援はなかなか好調です。

先日(といっても夏休み前)、地元のラジオ局の番組の中で、これまた地元の名のある塾の塾長がお話していたのをぼーっと聞いていました。

「塾の形態っていろいろあるよね。個別指導も今すごく目立ってきている。うちも一部でやっているけれど、でも、集団授業のかたちってすごく大切なんだよ。」

うん? 
このフレーズが耳に留まって、じっくり聞いてみました。その塾長によると、
「結局さ。社会にでたら集団の中でやっていかなきゃいけないじゃない。集団の中でどうやってがんばっていくかっていうね。だから個別でやっていくっていうのも一つの形として意味があるけれど、集団ですることの大切さってあるでしょ。」

…このセリフだけだとその通りなんだけれど、じゃあ、その役割を塾が担うべきなのか?というのがヴァパウス的発想になります。
集団活動は学校生活で充分経験することができます。学校を終えて、プライベートな時間にまで集団活動を取り入れて、これまたプライベートな「学習」という活動をする必要がどこにある?と思うのです。

個別指導については、まだ個人個人の学習にターゲットを置いているので納得できますが、これまた指導側が主導権を握るとちょっと違う気がします。個別に指導するのであれば、あくまで学習をすすめていく主体は生徒側。生徒自らが何をすべきかを考えつつ、きちんと課題がクリアできているかを確認する。指導側はその考えを受け入れ、良い方向に向かうよう導く、アドバイスすることが役割となったほうがよいと思います。

集団で勉強することのメリットには、周りの刺激を受けて学習することもありますが、全ての時間をそうする必要はないし、敢えて言うなら、独りで自分を振り返りながらじっくり勉強する時間必要だと思うのです。

ヴァパウスMスタディは、静かな中にゆったりとしたBGM(クラッシック)が流れていて、緊張しすぎず、リラックスしすぎず、そんな中での自学自習を主としています。自分を振り返る時間、大切にしませんか?

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