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ヨキータの哀愁日記

ジプシーの血たぎる(妄想)
私ヨキータの人生は
流れ流れてどこへ漂着するのでしょう。
チクチクもの哀しくて、だけどサクっと笑える日々を綴ります。


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はなれ瞽女おりん [2017年10月03日(Tue)]
20170612144611[1].jpg

http://tairajo.com/schedule/orin_20171001/


12歳で人形劇界にデビュー以来、人形操演、美術、

構成、演出にいたるまで全てをひとりで行い、

人形劇界における数々の賞を受賞、

急成長を遂げる人形劇アーティスト



たいらじょう 平常


これまで、寺山修司原作『毛皮のマリー』や

泉鏡花原作『天守物語』など、

原作者と真摯に向きあい原作に忠実に舞台化しながら

人形劇でしかできない表現を創り上げた

作品の数々は高い評価を得ています。


今回は、北陸の四季を背景に、

盲目の女旅芸人と脱走兵の男との愛を描いた

水上文学の名作に挑戦、

人形とたいらじょう自らによる演技を織り交ぜて進行する

情感のこもった人形劇の新たな地平を切り開きます。



以上、転載。



20170612144618[1].jpg



はなれ瞽女おりん


ということで。。。


病み上がり、、というか、、、

まだ病み上がってない状態でしたが。


姪っ子の旦那様が主催しているこの、

「はなれ瞽女おりん」が絶対観たくて。

友人のチケットもお願いしていたので。


絶対、行くぞ〜〜〜っと。

新国立劇場に、頑張って馳せ参じましたよ。


そもそも、、、あんなハードな舞台を

三日連続でやるなんて。スゴすぎます。


IMG_4959[1].jpg


人形劇俳優たいらじょう


「女」三部作 一挙上演


『王女メディアの物語』

『はなれ瞽女おりん』

『毛皮のマリー』


たった一人で!!!

2時間以上を出ずっぱりで演じるんです。


歌って、踊って、喋って、操って。

なんてタフなんだろう〜〜〜。


以前、「毛皮のマリー」を一緒に観劇した友人が、、


「この企画。狂気の沙汰だね。」

と、一言。

私もそう思う。


そして、、やっぱり。泣かされた。


タイラジョウを知らない人、、、

一度はこの「大人の人形劇」を観た方がいいと思う。


舞台をやってるひととかは

絶対に観た方がいいと、思う。


感性、という言葉が薄っぺらく感じるほど

なにか怪しいモノが凝縮され。空間を支配する。

濃ゆい。濃ゆい!


以前、彼の「毛皮のマリー」を魅せていただいて。

その時の、なんとも表現しがたい感動、感覚を

書きなぐったことがありますが。


ちょっと興味あれば読んでみてください。


https://blog.canpan.info/vamos-yoquita/archive/1668


盲目の女性たちが一座を組み、地方を回る旅芸人瞽女。

その掟を破り「はなれ瞽女」として

一人旅を強いられた盲目の旅芸人

そして脱走兵との悲恋物語。



舞台にあるのは紙くずの山だったり。

影絵のようなシルエットだったり。

段ボールで作る、他の登場人物だったり。

台車だったり。。。


全然、大道具らしきモノは見当たりませんが。


想像力に訴えかけるというのは正しい手法で

見事な演技と演出、音楽、によって、

美しいであろう北陸の春、夏、秋、冬の空気を

なんの違和感もなく感じることが出来る奇跡。


そう、ピアノの曲もフィットしていて良かった。

意外にも三味線とかじゃないんだよね。


ピアノの音が北陸の舞う雪に寄り添って 

静かで深い抒情的な何かをかき立てられる。


体調が悪かった私だけれど、、、

二時間強、まったく辛くなかったです。


実際、三日連続で、この大作をやっちゃうので、

毎晩、舞台チェンジが大変のようで。。。


とくにこの「はなれ瞽女おりん」は

いつももっと広い舞台で上演するらしく。


場面転換がとても多いせいもあって。

リハーサルも全部出来なかったという、、、


ゆえに、この日の「はなれ瞽女おりん」

ぶっつけ本番的な、、(@_@)、、、


私にもわかる、アレあれ?なところが何カ所も!


聞こえてはいけないモノが聞こえてきたり。

出てはいけない音が流れてきたり。

セットが倒れそうになったり。

何も出てこなかったり。


人形がいうこと聞いてくれなかったり(笑)


ま。そこもまたご愛敬というか。

美味しい臨場感を味わえてより最高、っていうか。


全然気にならないどころか、そこで笑いを取る。

タイラジョウがスゴいと思った。


アドリブきく人って天才だね。


お手伝いしてる黒子さんたちの身体に流れる

冷や汗、あぶら汗、全部見えるようでした、、


だけど、そんなトラブルがまったく気にならないほど

瞬時に、北陸の瞽女の世界に引き込まれるのです。


殺す方と殺される方と。

一人で演じるタイラジョウ。


襲う男と、襲われる女と、両方演じるタイラジョウ。


わーーー。やっぱり、ド変態だな〜〜!って。


ド変態、って、ドが際立つほど、、、

変態の世界観から芸術の域へワープしちゃうんだな。


って。そんなこと考えながらドキドキして観てた。


おりん、という瞽女の情念、エロティシズムが

能面であるはずの人形の顔から溢れだすような

不思議な感覚。これはスギョイ。


デコルテまでしか、人形はないのですが。

そのデコルテ、腕のしなやかな動きが

絶妙になまめかしい。


もう、魂が入り込んでるんじゃないかと。


タイラジョウさんがおっしゃっていましたが。


人形の表情は変わらないけれど、

観ている人それぞれの心の変化によって

どんどん人形の変化が変わってゆく。



まさに、その通りだな、と。


観る人の感性で、おりんの表情や艶感が

全く違うモノに映るんだろうなあ。


ゾクゾクしますね。こーゆう世界!

舞台フリークの友人は隣で泣いていました。


私は胸をぎゅっとつかまれながらも。


この膨大な紙くずはこの後どう処理するのだろう、

とか、この風車や台車、どこにしまうの、、とか。


どおでもいいことが気になってきて。


断捨離で苦労した夏が、、、

私に意外な弊害をもたらしてるようです、、


で、、、やっぱ一番スゴいのは

彼のトークです。まじ、素晴らしい!


言葉のどれをとっても無駄がなく、

ユニークで面白くて、流れがあって。いい!


もっと多くの人に、この唯一無二世界観を

伝えたいなあ。。。て、思うんだけど。


終演後に写真を撮らせてもらえます。


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はなれ瞽女おりんは、さらっと書こうと思ってたのに。

やっぱ、熱が入る、、(^_^;)


「王女メディアの物語」もいつか観たい!


ギリシャ三大悲劇詩人・エウリピデスの代表作を

現代の感覚で大胆に描いた作品。


人形劇と古楽アンサンブルによる見事なコラボレーション。


いつかまたやってほしいな。


てか、土曜日熱がなければ行きたかった。。。



IMG_4960[1].jpg


子供達のための人形劇もコンスタントにやってます。


是非、お子さんのいらっしゃる方は

変態じゃないときのタイラジョウの人形劇を

観に行かれても良いのではないかと、、、


私も観たいな。オズの魔法使いとか!



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