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ヨキータの哀愁日記

ジプシーの血たぎる(妄想)
私ヨキータの人生は
流れ流れてどこへ漂着するのでしょう。
チクチクもの哀しくて、だけどサクっと笑える日々を綴ります。


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アミ 小さな宇宙人 [2012年03月20日(Tue)]
amii.jpg

「アミ 小さな宇宙人」

すっかり有名になった本ですが。

知らない人はぜーんぜん知らない…と思います。


さくらももこのイラストだから、あ、まんが?と思うかもだけど、

実は精神世界的な本なので、手に取るヒトの方が少ないかな?


南米チリに生れ、世界各地を旅してきた著者エンリケ・バリオス。

1986年にチリで出版され、ベストセラーに。

今では世界11か国で翻訳されているそうです。


私もこの本についてはずっと前から知っていたけど。

なんせ、イラストがさくらももこ。手に取るまでにえらく時間かかった。


で、数年前にやっと読んだんだけど、その時は、面白いと思わなかった。

いや、よい作品なんですけどね。

読んで、おお、そうか。で、それで・・・おわりーーー、って。


一見、童話です。でもきっとそれがよいんですね。

いちばん大切なことって、子供にもわかる言葉なんだと思うし。

おとぎ話だからこそ、メッセージが伝わりやすい。


宇宙を旅しながら、子どものような愛らしい宇宙人アミが、

選ばれた子供、地球の少年ペドゥリートに

愛の哲学、宇宙の真理を伝えていく、そういう物語です。


実は第2巻、第3巻と続くのだけど、読み進めていくうちに、

はっ!とさせられます。


数年前に何も感じなかった(多分)のに。

なんだか、今回は違う。そんな感じ。


アミがこんなことをペドュリートに言うんです。



「起こらなかった問題やこれからもけっして起こりもしない問題を心配して、
頭を悩ませて生きていくのをやめて、もっと「いま 」というときを楽しむ
ようにしなくちゃ、と言っているんだよ。人生は短いんだ。

もし現実に、なにかの問題に直面したときは、それに全力であたって
解決すればいいんだ。起きもしない巨大な津波がいつか押し寄せてきて、
われわれを全滅させるだろう、というようなことを空想して心配しながら
生きていくのが、賢明なことだと思うのかい。

この「いま 」という瞬間を、こんな美しい夜を
じゅうぶん満喫しなかったら、それこそなんとおろかなことだろう。

よく見てごらん!小鳥たちがなんの心配もせずにとびまわっているのを。
どうして、じっさい起こりもしないことに頭をなやませて、
現在を犠牲にしなくてはならないんだい?」


震災後の日本に拡がりつつある、なんとはなしに嫌なムード。

そんな私たちへのメッセージのようではないですか?

ちょっと驚きました。


26年前にかかれたものなのに、物語は原子力の話にまで及ぶのです。

日本だけでなく、世界中の国家が頭を悩ます原発の問題を

宇宙人アミが私たちに語ってくれてるんです。おとぎ話の中で!


ずしずしっときますよ。

間違った方向に行きそうな、もやもやの日本。

偽善、ってものが蔓延しそうな勢いもあってとても嫌なんだけど。


宇宙を旅しながら、アミに宇宙の教えを乞うペドゥリート。

宇宙の法則、それが「愛」なのだとアミが言ってた。

地球には愛の度数が足りないひとが多すぎるそうですよん。


ひとくちに「愛」って言ってもね。

この本を再読して、しみじみ思ったのです。


愛を実践することは相当むずかしい!

人々が安易に口にする愛なんて、エゴのかたまりのようなものだと、

申し訳ないけど時々思っちゃうアタシ。


ここでいう「愛」はそんなものじゃない。

キライな相手をも包み込む、大きな大きな海のようなもの。


でもそれが実践できるようになれば…

シンドイことはもうこの世になくなるんだろね。


皆がそうだったら、やはりこの世はいいあんばいになりそう。

いやはや、そりゃー、むずかしいでしょうなあ。

腐りきったやからが巣食ってるからなー。

アタシだって、マジで自信ないわー。


とまあ、さくらももこのイラストからは想像もつかないことを

呆けながら考えてましたよ。


まだ読んでない人は、是非。

この本は侮れまへんよー。


私も宇宙を旅したい〜〜〜。


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