長い箸のお話 [2011年04月25日(Mon)]
最近、じごくのそうべい(※)の絵本を読んでからとゆうもの、地獄と天国に興味深々の娘。
その中でも、寝るときに必ずリクエストされるほどのお気に入りで、私も大好きな「長い箸のお話」を紹介します。 うろ覚えな上に4歳用ににアレンジして話してるので正しいかは微妙です。 --------- 昔々ある男の子が地獄天国ツアーに行くことになりました。 火車(地獄に運ぶ車の妖怪)がやってきて「いらっしゃいませーいらっしゃいませー、こちらは 地獄への特急便ですー。」と言ったので、これにのって地獄へ行きました。 三途の川を通り過ぎて、地獄に着くと、えんま大王様がいました。 「地獄ってどんなところなの?」と聞くと 「見せてあげましょう。こちらへどうぞ」と案内されました。 地獄では、ちょうど給食の時間でした。まわりはとっても怖い感じでしたが、机の上には豪華なごちそうが並んでいました。 でも地獄では、給食は長ーい箸で食べなければいけない決まりになっていました。自分の背よりも長い箸です。 人々はとってもおなかがペコペコなので、その長い箸でなんとか食べようと必死になっていました。でも箸が長すぎて全然食べられません。「私だけ、私が先に・・」そう言ってあわてて食べようとするので、箸が口に刺さって血が出たり、他の人の食べ物を横取りしようとして喧嘩になったりしています。 そしてずっと食べられず、人々はやせ細っているのでした。 「これが地獄ですよ」えんま様が言いました。 次は天国です。 また、火車にのって今度は天国へ超特急で向かいました。 天国の入り口につくと、あみださんが出迎えてくれました。 「天国ってどんな所なの?」 「見せてあげましょう。こちらへどうぞ」 天国も給食の時間で、花の咲き乱れるきれいなテーブルに、地獄と同じごちそうが並んでいます。 そして、天国も長ーい箸で食べなければいけない決まりになっていました。 でも、天国の人たちはみんなおいしそうにご馳走を食べていました。 天国の人たちは、長ーい箸を使って、向かいに座っている人に食べさせてあげているのです。 「何が食べたいですか?」「えっと、からあげが食べたいです」「はいどうぞ」 「あなたは何食べたいですか?」「えっと、私は海老フライが食べたいです」「海老フライですね、はいどうぞ」 「ごはんもどうぞ」「イチゴもどうぞ」 みんなニコニコしておなかいっぱいご馳走をたべていました。 「これが天国ですよ」 あみださんが言いました。 --------- 寝る前に娘にこの話をしながら、 もし自分がものすごく腹減っていて、目の前においしそうなごちそうがあった時、「先に」人に食べさせてあげることが、本当にできるだろうか、と思う事があります。 #娘は「すずはすぐ食べさせてあげるよ!」と自信満々に言ってますが。。(^^;) 天国も地獄もこの世に存在してるのではないか。。 こんな時だからこそ、改めて思いやりについて考えさせられるお話でした。 ※じごくのそうべえ (童心社の絵本) 田島 征彦 |