リンホウとりんほう [2011年02月09日(Wed)]
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2月9-10日、リンとふたりでリンホウに帰った。
バスの中でずっと歌を歌い続けるリン。みんなが振り返るほど大きな声で。潮州のバス停では並木の赤い花をジャンプして取ってあげる。ずっと日本語しか話さない。古巷ではグオティァオというビーフンみたいなものを一碗たいらげる。中に入っているホルモンが大きすぎると、 「これ、おおきい!」 とおれのお碗に箸で投げ込む。おいしいを連発する。 古巷の楓洋では馴染みの三輪オートバイの運ちゃんがいる、 「おー、こんなに大きくなったのか」 村にいくときは「ねっおいやーやー」(竜眼じーちゃん)のところにいくんだと張り切っていたが、村に着くと緊張する。若深さんにも郭ちんにも何も言えず、特にアジェを怖がる。アジェはほとんど起き上がれなくなってしまった。 マシュマロ、グミなどをリンが渡すが、それも無言で。おれが部屋に何かを取りに行くときも、タッタッとかけてついてくる。 全部日本語。 繁余叔(えびちゃん)のところでもずっと無口。だが、突然、 「ツォニボーカウカウ?」 と潮州語が飛び出す。が、繁余叔、わからず。 「『カウカウ』って何?あ、『犬』?」 ときくと、リンは「いぬ」という。 前、ここに西尾さん、ジエシャンときたとき、確かに犬がいた。 それでも、やはり繁余叔のところはイヤみたい。後で理由を聞くと、「くさいの」。…。 夜は郭ちんと若深さん、アジェがご飯を食べさせてくれる。おとといくらいから「そろそろくるかな」と待っていてくれたそうだ。 「もう、帰るな」。 郭ちんがまたそう言ってくれる。もう何年も、この言葉に対して返す言葉がない。 食べていると、大きな犬がかぎつけてくる。 「ぱぱ!ぱぱ!いぬ!」 とリンがおびえるので、部屋の中で食べる。若深さんはこない。以前、村人がもっとたくさんいたときは一緒に食べたのに…。アジェはもうご飯を一人で食べられなくなってしまったので、来ず。 食べ終わるとリンとリンホウ中を掃除。若深さんいほめられて乗り気のリンは、怖がっていたアジェの部屋の前も掃除する。 その夜、若深さんが「もう寝る」というとリンも寝るという。その前は皿洗いと歯磨きを自分でしてご機嫌。おっぱいを吸うようなチュッチュッという音を立ててリンが眠りそうになり始めたとき、若深さんが弟に電話してくれと郭ちんに言付け、おれとリンの寝ている部屋をノックしたため、リンにもう一度エンジンがかかる。大声で歌を歌ったり、新聞を丸めただけの「ケータイ」でいろんな人と電話したり。電話で「もう寝ないんですか?」ときくと、「じゃーね、バイバイ」と電話を切り、キャッキャッと喜ぶ。夜は散々ふとんを蹴り、セキをし始める。「柏餅」(おそらく原田家用語)といわれる独特のふとんの敷き方で何とかしのぎ、明け方から持ち直す。 翌朝(10日)は郭ちんのおかゆで始まる。郭ちんが昨夜の残りのアヒル肉をリンのお茶碗に入れると、それはリンの嫌いな部分で、リンは困った顔をする。 「いらなかったら返してもいいよ」というと、郭ちんとリンのアヒル肉の入れ合いが始まる。 繁余叔のところにいこうというと、「う〜ん!」といやがる。じゃんけんに負け、ひぶしぶリンはおれについて来るが、ニワトリがいてはしゃぐ。バナナをニワトリにあげたり、くるみやアーモンドの殻を投げつけたりして遊ぶ。花を摘んだり、町ではできないことをたくさん経験する。でも、村人のことはちょっと怖いみたい。村のみんなの後遺症もそうだが、部屋をきれいにしていなかったり、なかなかリンをほめてくれたりしないからかな。 澄海(潔珊(ジエシャン)の実家)までの2時間(三輪車→路線バス→中距離バス)はずっと寝てる。澄海につくとやっと起きる。ジエシャンに楽しかったか訊かれると、『となりのトトロ』のメイのように 「うん!」 という。 「何か、また成長したみたい」 とジエシャン。 |




