CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

« 地域に根付く10の切り口 | Main | トランジションタウン夏フェス2010»
<< 2012年02月 >>
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29      
カテゴリアーカイブ
最新記事
月別アーカイブ
日別アーカイブ
最新コメント
杉浦
オーガニックコットンWS (06/04)
トランジション都留
まんなかcafe リニューアル (09/30)
最新トラックバック
「ミツバチの羽音と地球の回転」完成披露上映会 [2010年06月05日(Sat)]

5/28に東京で行われた「みつばちの羽音と地球の回転」の
完成披露上映会に行ってきました。

■ミツバチの羽音と地球の回転
http://888earth.net/index.html



この映画の監督である鎌仲ひとみさんは、
NHKのドキュメンタリー「エンデの遺言-根源からお金を問う」の監督を
されたり、原発の映画「ヒバクシャ〜世界の終りに」「六ヶ所村ラプソ
ディー」)を撮ってきた方です。

社会派ドキュメンタリーという、一見硬派なイメージとは裏腹に、
ご本人は、いたって明るく、人なつこくてフレンドリーな方。
上映会場で一番元気だったのではないでしょうか(笑)。

その彼女が、今回の映画をとった経緯を伺って、
まさに今の時代の流れを体現していると思いました。

鎌仲さんは言います。
「(原発の)映画を通して現実を知った人にとって、次に向き合うのは
「この現実に責任をとるためにはどうしたらいいか」ということですよね。
ところが、おこってしまったことに責任をとるのはとても難しいこと。
そこで、今度はもっと「変化」を起こすことができる場所を撮りたい。
自分が変えられるんだと信じる勇気、変えられる可能性を示す映画を
撮りたかった。」

「みんな、世界はいつか変わると信じている割に、誰かがやってくれ
ればいいのに、自分がやっても変わらない、なんて他人事のままなん
ですよね。
たしかに世界中で変化は起こりつつあるけどれど、それは勝手に変わる
のではなくて、まずは自分が、意思とか責任を果たすということ。
自分が持続可能な存在になることが大事なのだと感じています。」


ひとりひとりが、できることをやっていく。
それも、持続可能なしくみを生み出しながら。
私たちは、自分たちの手で、
怖れやあきらめではなく、希望が支配する世界をつくっていける。
そんなことを想い、また新しい一歩を踏み出したくなる映画でした。


田中優さん(http://tanakayu.blogspot.com/)も、この映画について、
メルマガに書いています。

(以下引用。ここから)

「ミツバチの羽音と地球の回転」

 このタイトルの言葉には、聞き覚えがあった。なんだったかな...。
それをやっと思い出した。「量子力学」の話で読んだことがあるのだ。
高木仁三郎さんだったかもしれない。こんな話だった。

 「元素を調べようと思ったとする。するとまず元素を見なければ始
まらないのだが、それを見るためには光を当てなければ見れない。元
素に光子をぶつけると、大きく軌道がずれる。すると見たものは元の
形ではない。そこにあるものを見るためには、そのものに影響を及ぼ
さなければ困難なのだ。すると純粋に客観的に観察する、ということ
が困難であることがわかる。逆にいうと、世界にあるどんな小さなこ
とでも、それはたった一個の元素に対する光子でも、影響を及ぼして
いるのだ。たとえばどこかでミツバチの羽音がしたとしよう。すると
その羽音は、地球の回転にさえ影響を及ぼしているかもしれないのだ」。

タイトルがこの言葉から取られたかどうかは知らないが、この意味なら
理解できる。


 瀬戸内の小さな島、祝島に、若い山戸孝くんが戻ってきて生活を始
める。海でひじきを採り、山でビワを育て、インターネットで外界に
販売を広げ、家では料理・育児もしながら懸命に働く。しかしその島
は、中国電力が建設しようとする上関原発予定地の3.5キロ離れた
真正面、家を出て見れば対岸に見える場所なのだ。彼らは小さな島の
中で懸命に働き、暮らしを楽しむ。

 しかし中国電力は埋め立て工事を開始することにし、県も町も島民
の意向を無視して許可を与え、工事のためのブイを海に置こうとする。
しかしここは瀬戸内に残された最後の楽園だ。コンクリートで固めら
れていない浜が残り、海には海草が育ち、絶滅を危惧されるさまざま
な生物たちの残される最後の海だ。埋め立てられては海が死ぬ。原発
が建てられたら放射能を含んだ風が届く。ドイツの放射線保護庁が
『白血病発病の確率が倍以上になった』と報告した範囲は、原発から
5キロ圏内だ。

 祝島の多くの人たちは、船を繰り出しテントを張り、そのブイの設
置を中止させようとする。しかし中国電力の担当者は船の上からこう
説得するのだ。

「みなさん、いまさらこんな一次産業を続けていて、未来があります
か? 食べられるようにしていくには産業の活性化が必要です。原子
力発電は地域の雇用を増やします」と。

 これまで原発を受け入れた自治体で、その後に人口が増えて地域が
活性化した地域はひとつもない。なぜ地域経済の活性化などと言える
のだろう。あり得るとしたら、カネを受け取って故郷を忘れ、関係な
い地域で生き延びることだけだ。気になるのは「一次産業で食べられ
るわけがない」という考え方だ。いったい彼らは何を食べて暮らして
いるのだろうか? 食べられるものはすべて一次産業が作っている。
なのになぜ彼らは「一次産業では食べられない」というのだろうか。

 一方、世界では自然エネルギーの開発が進む。スウェーデンでは自
然エネルギーの導入が進んで、人々は徐々に環境を痛めることのない
自然エネルギーにシフトしていきつつある。そこでの会話。

「どうして風力発電だけで生活できるんですか?」
「簡単さ、自然エネルギーの電気を供給する電力会社から電気を買え
ばいい」
「日本では買えない」
「ウソだろ? なんでだ? たった一つの電力会社からしか買えない
わけじゃないだろ?」
「独占会社からしか買えません」
「そんなバカな、変えなきゃダメだ...」と。

 スウェーデンの人々は、地域にある資源を利用して自然エネルギー
を進めていく。地域経済を復活させ、地域の自然を役立てたことを誇
りながら。

 「こんな簡単に?」と驚くほど、彼らは地域で邪魔ものにされてい
た森の木材を利用し、糞尿をガスにし、風を電気に変え、地域に誇り
を持ちながら暮らしている。


 どちらの地域が羽音なのかは知らない。しかし地域で誇りを持って
暮らすことは、いずれ他の地域にも影響を及ぼすだろう。量子力学の
言う、「地球の回転」に「ミツバチの羽音」は影響していくだろう。
「小さな試みだ、無視すればいい」というのは簡単だ。「そんなこと
をして何になる」と評論することもできるだろう。しかしそれでも
「何かを起こす人」が次の世界を作っていく。評論して揚げ足を取る
ことはどんな人間にもできるだろう。しかし大切なのは何かを作る人
なのだ。

 小さな羽音が共鳴し、共振し、次の地球の回転を起こす。この映画
はその小さな羽音の記録だ。未来の私たちが、どちら側に感謝するだ
ろうか。小さなミツバチのする、小さな、しかし勇気ある暮らしを見
てほしい。

 『鎌仲監督はこの映画で、地球の回転のギアチェンジする時代の
羽音を切り取って提示した』

 将来、この映画がそう言われるようになるといい。

(引用ここまで)

******************************

■「みつばちの羽音と地球の回転」
オフィシャルサイト
http://888earth.net/index.html

■予告編
http://www.youtube.com/watch?v=OgNjOjvkx-s

■今後の上映会情報
http://888earth.net/trailer.html

■田中優×鎌仲ひとみ 
(愛媛・松山の「ライブアース(環境イベント)」より)
・持続可能な社会づくり-T
http://www.youtube.com/watch?v=BRo_RdDk05I
・持続可能な社会づくり-U
http://www.youtube.com/watch?v=rrBQMk2fCng&feature=related



<文責:長塩綾子>