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レインボー・アドボケイツ東北

東北地方の多様な性の当事者たちが、
生きやすくなるための施策を提言してゆきます。


みやぎアピール大行動当事者アピール

[2018年09月24日(Mon)]
「みやぎアピール大行動2018」で、当事者アピールの一人として発言してきました。
以下、その原稿です。
ーーーーー
2018年9月24日
みやぎアピール大行動2018
多様な性と障害 〜ともに差別をのりこえ
社会と対話していくために

小浜 耕治
 東北HIVコミュニケーションズ
 レインボー・アドボケイツ東北
 みやぎで多様な性とともに生きる有志の会

みなさんこんにちは。
私は男性のパートナーと暮らし、
自分のことを男か?女か?と決めずに生活しています。
多様な性のことを知っていますか?
性別には男と女がありますが、それ以外にもいろんな性の考え方があります。
男は女を女は男を、というように異性を好きになる場合もあれば、
同性を好きになる人やどちらの性も好きになる人、
誰も好きにならない人もいます。
男で生まれても自分は女性だとして生きている人や、
女で生まれて男性として生きている人も、
性別関係なしに生きている人もいます。
からだの特徴が男性だとわかりにくい人、女性だとわかりにくい人もいます。
性は、戸籍に書いてある男女だけでなく、
好きになる性(性的指向)、
自分でそう思っている性(性自認)、
そう見てもらいたい性(性表現)、
からだの性(性的特徴)などの要素があり、
これらの組み合わせで、人それぞれにちがう性を生きています。
数の多い「ふつうの男女」だけでなく、
性的マイノリティとして、
レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーなど、
様々な性のあり方があり、LGBTとまとめて呼ばれることもあります。
私は、このようにたくさんの性があるということを
わかってもらうための活動をしてきました。

性的マイノリティも障害者も、
性のあり方:セクシュアリティや 機能のあり方:アビリティの
多様なあり方の一部というだけの存在です。
本来は大勢のマジョリティと対等な存在ですが、
社会はこうあるべきという「規範」によって、下に見られたり、
特殊なものと見られたり、いないものされたりしています。
規範はたとえば男女二元論や異性愛主義や、健常者文化などがあって、
これらにつながる様々な価値観が、
典型以外のものをマイノリティとして除け者にしています。

「いのち」の重みは平等です。すべてかけがえのないものであり、
何かと引き換えだったり
条件付きで大事にされるというものではありません。
生きているだけで大事で、「いのち」が響きあって支えあうものです。

一人ひとり違う大事な「いのち」ですが、
多くの違う「いのち」に出会うのはなかなか難しいです。
知らないことで、自分とのギャップにひるんでしまうことで、
知ろうとしないことで、
出会っているはずなのにわかっていないいのちが実にたくさんいます。
わからなくしているのが「周縁化」です。
そして、マジョリティの中ではみんな同じという「同調圧力」があり、
わかったつもりになってしまうことも多いのではないでしょうか?

みんな同じとわかったつもりの人は、
ちがっている人のことをかわいそうだと言ったり、
変なやつだといったり、
もっとひどいのでは嫌なやつだといったり、
一緒にいたくないと言ったり、いじめたりすることがあります。
よく知らずにあれこれ言うことを偏見といい、
正しい正しくないなどと勝手に決め付けることを差別と言います。

7月に出た雑誌に、
LGBTは子どもを産まず、「生産性」がないから支援はいらないという、
ひどい差別を言った人がいます。
国会議員の杉田水脈という自民党に所属する人です。
これまでにもこうした差別的な発言をする人はいて、
私たちはまた言われたと悲しい気持ちになりました。
でも、悲しむだけでなくて、それはおかしいと怒って、
異議申し立ての声をあげました。
いのちに重み付けをするのは間違っていますし、
国の大事なことを決める人が間違った考えを持っているのは
ダメなことだからです。
性的マイノリティだけでなく、
多様な性のことをちゃんとわかっているアライと言われる人や、
様々な相談支援に携わっている人、
そして障害者も一緒に怒ってくれました。
一緒に声をあげてくれたことが、とても心強く感じました。
そして宮城県でも、
「みやぎで多様な性とともに生きる有志の会」を立ち上げて、
自民党宮城県連に呼びかけることにしました。
多様な性のことや、いのちに重み付けをするのは
間違っているということについて、
よく話し合える場を作りましょうと提案しました。

マイノリティがすぐ隣で暮らしているのに
そう感じられずよくわからない社会になっている中、
対話を続けていこうとすることはとても大事なことだと思います。
私たちの間でも、多様な性のことも、障害のことも、
それぞれ別の事だけれどお互いによく知ることも必要です。
今日のように、分野を超えて一緒に考え、
広く社会に訴えていく機会ができたことが、
本当に嬉しいことだと感じています。
これからも、私たちの間で、そしてもっと広く地域の人と、
こうした対話をしていける機会を作っていきましょう。
私たちは仲間です。これからもよろしくお願いします。

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