ワールドカップ 番外編 [2010年07月02日(Fri)]
ピッチ上で繰り広げられる素晴らしいプレーや、日本代表情報だけがワールドカップではありません。
先日テレビを見ていたら、ブラジルのある町で、たくさんの人々が広場のようなところに集まって、たった一台のラジオの前で真剣にブラジル代表の試合を聴いているところが映りました。少年達の真剣な目。心の中にどんなシーンが描かれているのだろうと思いました。 世界には、今もテレビの無いところがたくさんあるんです。子ども達は毎日サッカーをして、サッカー選手にあこがれているけれど、プロ選手のプレーを見たことの無い人がたくさんいるんです。そんなことも、子ども達と話したいなと思います。 南アフリカの選手が得点したときの歓喜のダンスが話題になりました。明るいだけからくる踊りではないのです。南アフリカは1994年、選手たちが子どものころまで、アパルトヘイトという人種隔離政策のある国でした。白人と黒人は住むところ、使う場所を明確に分けられ、黒人は合法的に差別されていました。今でも、差別が完全になくなっているはずは無く、今回心配されていた治安の悪さも、そういう生活の格差からきています。黒人が人間として扱われなかった時期を経て、やっと平等を手に入れ、ワールドカップを開催できるまでになった南アフリカ。自分達の力を確認し、自信をもって、誇りをもって、代表たちが国民、とくに子ども達に見せたかった喜びのダンスなんだと思います。その話はまた後日したいと思いますが。 ワールドカップは、いろいろなものを私たちに見せてくれます。せっかくだから、家族でいろいろなことを話してみませんか。世界にはいろいろな事情の国があり、それでも、私たちには共通するところがいっぱいあります。どの国の人も、素晴らしいプレーには賞賛を示し、シュートがゴールに入れば、歓喜します。私たちはみんな同じだし、表現のしかたや服装はそれぞれです。そんなことを子ども達に感じてもらえたらいいなと思っています。 |
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おやこ劇場でまってるよ
at 20:51