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中学校と海の子が交流会 [2009年03月06日(Fri)]

 鳥羽市の離島のひとつである答志島の答志中学校に行ってきました。就労継続支援(B型)事業海の子の利用者と職員12名が学校側の企画によりお招きいただきました。内容はキックベースを中学生と行うというものです。

 チームは中学生と海の子を分けるのではなく混合チームにしてくれました。中学生は海の子利用者のそれぞれの障がいに合わせた試合をしてくれました。例えば打順を1〜3番にしていただきより多くの打順機会を与えてくれたり、蹴りやすいボールを投げてくれたり、自主的なコミュニケーションが苦手な利用者に生徒側から働きかけたり、走塁介助をしてくれたりと恥ずかしがらずにまた偏見的な態度も無く、打ち解けているようでした。



 キックベースの前に今回の交流会を担当していただいた教員から準備運動をかねたワークショップがありました。内容は誕生日別に班を作り、じゃんけんで負けたほうが勝った方に加わり最後は一つの輪になるようなものでした。これはコミュニティワーカーが行う障がい者理解促進のワークショップに通じるものがあると感じました。学校教員の実践はまた別の視点からのアプローチもあるのでとても参考になります。特に中学生の参加意識を高める工夫などは今後の社協による地域福祉教育にも生かしていきたと思いました。



 離島のみならず、障がいと学校における課題は特に「通学」において鳥羽市で顕著にニーズが出始めています。特別支援学校教育から一般教育の流れは障がい児の地域生活化につながるかに見えましたが、しかしそこに新たなニーズが出始めています。それは送迎や宿舎がある特別支援学校教育の親の通学介助時間と一般教育におけるそれとは異なるということです。

 一般教育において地元の学校に通学となると、自主登校に課題のある障がい児は親が登校させるしかありません。確かに自治体によってはNPOなどに通学支援を委託している事例もあります。鳥羽市に置いては社協が住民参画サービス「ほっとスマイルサービス」の有償ボランティアがこの通学支援にあたっています。ところがボランティアでは車両を用いた通学支援はできないので、鳥羽市の様に離島があり学校までの道のりも遠い地域では、このサービスでは対応が困難な事例が出始めています。来年度この中学校にもその課題を抱える親子が入学予定だそうです。今回の交流会にも参加してくれました。

 現在教育委員会、学校、社協、自治体、地元介護保険事業所などが創意と工夫を模索してこの課題について議論を交わしていますが、今回のような海の子というある意味当事者と今後の地域福祉を担うであろう中学生との交流は、このような地域課題に対する住民の福祉力の潜在力につながるものだと確信しています。今後は学校との連携強化と地域福祉教育の推進に、地域課題をふまえた上で実践していきます。
(福祉推進係 I )