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タイ鉄道日本企業受注− バンコク鉄道延長事業 3社連合1150億円受注 −[2015年07月03日(Fri)]
既述のタイの首都バンコクの都市鉄道の郊外延長事業で、日本企業連合が受注した。日立、三菱重工、住友商事の3社連合で、三菱が信号システムや変電設備、日立が車両、住商が全体のコーデネート等を担当する。車両数は130両の見込み、受注総額は約1150億円。アジアの都市鉄道事業での日本企業連合の最大級の受注と報じられる。
 上記の内容は7月2日にタイのプラジン運輸大臣が明らかにしたもの。7月4日に東京で開かれる「日本・メコン地域諸国首脳会議」の前に日タイが合意に達したと報じられる。

 この鉄道事業は先日も約380億円の円借款の報道の折に触れた「レッドライン2期工事」と思われる。バンコクの都市鉄道・高架鉄道(スカイトレイン)のレッドラインを郊外の隣接県に延長する事業で、東京五輪の新国立競技場と似て2019年(4月)の開業を目指す。
 この円借款は極めて低利(実質的に無利子融資に近い)である事も述べたが、その折に「日本のカネを反日国企業にばらまかないように」とかクギを刺した。今回の日本企業連合の受注は、その点では良かったが、援助の内容的にも「厳格な運行管理法の指導」、特に「日本製中古鉄道車両の活用」を強調したはずだった、「既存鉄道の日本式への改造」等も含めて。郊外部につながる路線となるレッドライン等は、延長の際、地上を走って踏み切りが出来ても支障ないよう、日本の地上鉄道と同じ車上電線方式に電気方式の改造等を検討すべきだが、その点はどうなっておるか。日系の紙面の報道だけではよくわからないのだ。

 何度も強調してきたが、相手の事情に合った最適で有利な支援でなければ意味がない。そのために良き方向に政策を誘導をする「低利融資」でなければと。日本企業だけが最初から安直に(新品販売で)モウケれば良いのではない。日本の安価で良質の中古鉄道車両の活用は当然の発想だ。タイ人が日本で買うべきは、外人には中古品とは思えぬほど保管状態が良い中古ブランドバックだけではない。インドネシア都市鉄道やタイ在来線(幹線)が日本の中古車両で大変に得しているのを、タイ経済の中心のバンコクでもやるだけの話だ。理想的なレベルは大規模になるが、最初は小さい規模からで良いのだから。

 「東南アジア重視」「インフラ輸出を成長戦略の柱に」といったスローガンを安直に振り回すだけでは、その目標自体が良く果たせぬ事実を良く理解しろ。昔の「大東亜共栄圏」の思想の基を考えた者は誠実に理想を唱えたと思うが、その中身をよく考えずに安直にタダ乗りしようとした者が、日本にはいたらしい。私は今「新東亜共衛圏」という対中国共同防衛圏の構想を掲げ、その具体化とての「ナセアン(日本+ASEAN)」という国家共同体を構想している。神聖ナセアン(ナセアン帝国)だ。いつ実現するか分からぬ大構想ではあるが、その理想を一部の幼稚で無責任な者共の道具にされたくない。「あの方は海軍系右翼さんでいらっしゃるので、主流だった陸軍系とは違いって多数派の考えではありません」とかいってごまかすな。これからは私こそ主流。それ以外はなくなる。

 タイ人よ。上記のような私の具体的な提言の実現は、どうなっておる? おおよその予想を覆してタイ高速鉄道の北部(チェンマイ)線にも日本の新幹線方式の採用が決定された折、「日本の状況(惨状)を考えれば、新車に置き換えられつつある旧700系(のぞみ型)車両の中古車がタイに送られるまで安心できない」とか書いたはずだ。中国製の危険なパクリ品が排除できても、それだけでは望むべき内容に達しないのだ。
 タイはまだまだ中進国だ。世界最悪の後進国・中国よりマシとはいえ、まだまだ新車の鉄道車両で見栄を張るべき段階ではない。首都の深刻な交通渋滞の緩和、高等教育の普及、国境付近の少数民族問題等々にかかる金は膨大だ。中古鉄道車両で節約しろ。その分、多くの鉄道を造れ、電車を増やせ。値下げして客を増やせ。冷房バスを増やしてスイスイ走らせろ。
 
 詳報をまつが、期待に応えているのか? 言いつけを守れ。神仏と私の監視の目は厳しいぞ。 
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