日本の航空自衛隊の次期主力戦闘機問題では何度か述べてきた。現在使用中の戦闘機の一部が古くなり、かわりとして新型の米国製ステルス戦闘機F22等が有力視されていた。が、中国や反日議員等の圧力でいったんは「F22対日輸出禁止」となり、ストップ。F22の生産自体が止まる有様となった。私はF22を望んでいたから大いに失望し憤ったものだ、反日ナチ国・米国の政治屋どもの愚かさに。まっとうな理由の日本への圧力かけなら、他の方法もあったはずだと思うが・・・。
「EU製戦闘機タイフーン(ユーロファイター)」
・「タイフーン」
F22が絶望的になって採用の可能性が増したのが、EU製の戦闘機「タイフーン」(ユーロファイター)。F22に比べ相当安い上に(一説には約4割安)、設計図も何も公開した上での「日本でのライセンス生産」も認める方針で、先端技術の品物としては破格の扱い。様々な意味で日本にとって魅力的だ。
だが、事情は単純ではない。今回交代するのは、ベトナム戦争時代以来の老朽化した「F4ファントム」戦闘機。共産圏崩壊後の防衛力縮小により、新規調達機数は引退する機数よりずっと少ない40機程度。「ライセンス生産できたとしても、40機のみの為に生産ラインを起こしてペイするのか」といった指摘もあり、この面からも技術公開度を拡大させてのF35の導入を望む声もある。
・「F35」
F35はライセンス生産どころか、ほとんど技術情報を公開せず、重要部分はブラックボックス。これでは製造どころか整備でも分からぬ事だらけになる。だが、「タイフーン」は「4.5世代機」なのに対してF35は「第5世代機」。一段新しい思想の飛行機で、当然ながら各種の機能は上だろう。米軍が日本方面に配備する主力戦闘機F22と同世代でもあり、共同作戦も取りやすいとの事。
・両者一長一短
性能上はF35が上だが、ほとんどがブラックボックスで高価。価格や産業・経済への貢献では「タイフーン」だが、やや遅れている。新たに聞いた調達機数の問題もあり、とても簡単には判断できない。
私は、F22が脱落した後、日本の次期主力戦闘機は「タイフーン」(ユーロファイター)とか考えるようになったが、上記の機数の話を聞いて、また分からなくなった。
中・露がステルス戦闘機を開発し、一部に本格配備といっても、パクリ品の粗悪品だろうし、それさえ世界経済危機でどうなるか。国そのものがつぶれそうなのだぞ、中国は。
旧式・老朽のF4ファントムの代替機なのに、F22と連携できる第五世代機のF35が本当に緊急に必要なのか。不必要でも、また、米国が宗主国気取りで日本を植民地扱いし、政治的ごり押しで情報公開しないままの米国製F35を強制しようと、醜い政治圧力をかける可能性もある。
しかし、ひょんな所で極めて有望な戦闘機かもしれないのだ、F35は。
「米国製F35ステルス戦闘機」
F35は、F22とは別の米国製第五世代ステルス戦闘機。「通常型」「垂直離着陸型」「艦載(空母搭載)型」があり、垂直離着陸機能を持つタイプは、米国では海兵隊所属の垂直離着陸機「ハリアー」(原型は英国製)等の代替機とも目されていると聞く。
エンジンは一個。F16の持つ問題点と同じで、一基のエンジンがやられると飛べなくなる。上記の第五世代特有の長所を持つが、ステルス性の確保の為もあって武器収容能力も小さめ。空軍・航空自衛隊の主力戦闘機の中心としては、やや難があるようにも思われる。が、補助主力戦闘機?なるジャンルでもあれば別かもしれない。シロウトの私は良く分からないが、F4のかわりで40機のみならよい、ともいえよう。様々な事情から、絶対的に優位な機ともいえないのだが。
「垂直離着陸型F35 −ヘリ空母や陸自等での使用の可能性−」
しかし、同じF35でも、特殊な垂直離着陸型等だと少々話が違ってくる。
先述のように、日本の海上自衛隊はヘリ空母を4隻造り、4つある護衛艦隊に1隻づつ配備する予定だ。閉館した「船の科学館」(日本財団)で見たにわか知識だと、第一陣の2隻(14000トン級)より第二陣の2隻(20000トン級)は大型になリ、搭載ヘリ機数も10機から14機に増えるとか(詳細は各自確認されたい)。
ヘリコプターと似た垂直離着陸機能を有する飛行機なら、これらの空母に配置できる。ただ、垂直離着陸ジェット機とはいえ、空母のカンパン等では垂直離陸ばかりではないらしい。ジェット墳流がカンパンや周囲の機材・人員に与える影響の為だろうか。本格運用となれば、へり空母の飛行甲板の最前部に短い滑走(離陸)用スロープを設けたりもするから、ヘリと全く同じではないが。
当初の配備は仮に平均でおおよそ空母一隻あたり10機(常用・予備合計)としても、4隻で計40機。教育訓練や試験研究用の陸上部隊(教導隊?)でも別に作れば、更に一隊必要だ。これで5隊・50機か。
米人のビジネスの対象となる当初の市場規模としても、決して小さくないだろう。海自のヘリ空母搭載ジェット戦闘機とは、今までになかった領域だから、現段階ではあくまで想像や推測だが・・・。
「ヘリ空母増強の可能性 −垂直離着陸機の大きな潜在的市場?− 」
イージス艦の例にもあるように、国際支援業務等で遠方にヘリ空母が派遣されると、予備の艦が必要になる。更に1〜2隻、ヘリ空母が建造されるかもしれない。
ヘリを多数搭載し艦内(大きな飛行甲板の下の格納庫)の収用能力も大きいヘリ空母。災害支援用の物資や車両も大量に積める。それをそのままヘリで被災地に運べる。戦闘だけでなく、災害支等でも極めて重宝な存在だ。大型輸送船と大型ヘリポートが合体したものだから。内外での災害支援をより重視する今後の自衛隊では、更に需要が増えそうだ。
イージス艦は6隻あるので増強されるヘリ空母と1隻づつ組み合わせても数は合うか。更に、南洋の警備に5番目の護衛艦隊が増設されたりすれば、その分も増える。教導隊?以外の一般的な地上基地航空隊が必要になれば、海自の垂直離着陸機の戦闘機隊は8〜9程度になるかもしれない。
既存ヘリ空母が改修され、後続の空母が垂直離着陸機の運用を重視した更なる大型艦となれば、一つの戦闘機隊の規模が大きくなったり、大型ヘリ空母や地上部隊が2つの部隊を有したり、といった話も考えられる。地上基地部隊では元からスペースの制約も小さく、最低でも16機程度は配備できるだろう、予備を除いて。一隊平均13〜14機で8〜9隊とか、一隊平均10機で13〜14隊とかになれば、単純計算では全体で確実に100機を超える。
将来的には、空母の大型化や改修の後、垂直離着陸機でない本格的な艦載(空母搭載)型F35が採用される可能性とて否定はできない。この可能性は相当に小さいが。
また、南洋方面の陸上自衛隊の部隊が、米国の海兵隊のように直接支援用の航空隊にハリアー的な垂直離着陸型F35を装備すれば・・・。
「米人は垂直離着陸機の売り込みに力を入れよ」
日本の垂直離着陸型F35の想定市場規模は、当初は50機程度でも、そのうち150機規模になりかねない。主力戦闘機ほどではないにせよ、米人には有望な市場のように感じられるが。
主力戦闘機へのF35の採用には疑問の声もあり、ユーロファイターの「タイフーン」やFA18「ホーネット」もあるのだが、上記のような用途では、F35は相当に有望な候補機かもしれない。素人の考えだし、あくまで将来の話だが、米人は主力戦闘機の形にこだわらず、このような特殊用途への売り込み・提案にでも力を入れたら? 関係者へのF35の情報公開を進めないままで日本の防衛政策に不要な干渉などしないで。
「また予算上の暗雲」
しかし、この垂直離着陸型F35にも、米国国防予算縮減に伴う暗雲がたれこめてきた。高価なこのタイプが削られ、F22と同じ結果になりかねないそうだ。「テロとの戦い」とか、いきり立って資源をドブに捨てた結果がこれか。ここでも米国の幼稚さが出たな。私が有望と思う機種が2つ続けて外交上の失敗や予算問題でダメになるのか。米人は本当に愚かだ。兵器とDVDくらいしかまともな売り物が無いというのに。どうしようもない。世界はあのバカ者共のわがままの為にあるのではない。
日本は米国の植民地ではない。米人は反植民地主義を国是としながら、実際には日本を植民地扱いにして威張って喜んできた最低の偽善者だ。このF22以来の混乱は米議会の政治屋の判断の誤りの結果だ。
神のご覧になる前で、そんな罪を更に重ねる愚は避けよ。「おお神よ、ご覧になれますか」という米国国歌の冒頭の一節を忘れるな。神は必ず見ておられる。罪には必ず罰や警告を下される。次は竜巻や熱波や地震やハリケーンでは済まないかも知れないぞ。心せよ。