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海の知識のソース 海上保安新聞と「季刊 しま」 [2017年10月12日(Thu)]
海洋の総合的管理と持続可能な開発を目指す海洋のガバナンスに取り組むようになって、つくづく思うのは、海は広く、そこで様々な生活や活動が行われているが、そこで実際に行われていることを知るのは中々大変だということである。

それらを知るためにいろいろ関心をもって眺めているうちに、海のある分野で起こっていることを知らせてくれる新聞、雑誌があることに気が付いた。

そのひとつが、このブログでも時々紹介する(公財)海上保安協会発行の海上保安新聞である。最近ますます重要度を増してきている海洋における治安の確保、海上交通の安全、海洋調査などを担う海上保安庁の様々な活動を踏み込んで報道しているので、大変参考になる。その一例を示すと、次のとおり。

本ブログ2015年3月7日 平成26年の中国漁船検挙数は過去最多
本ブログ2017年5月1日 西之島の再噴火
本ブログ2017年10月4日 世界海上保安機関長官級会合の開催

もう一つ、愛読しているのが、(公財)日本離島センターが発行している「季刊 しま」である。

ちなみに、国土交通省の資料によると、日本の有人島数は418島(※内水面離島である沖島〈滋賀県〉を含む)、無人島は6,430島。また、離島の振興を図る5つの法律に指定されている有人島数は311島。(日本離島センターのホームページによる)

この「しま」は、それらの離島のその時々の状況をグラビア、ニュース、トピックス、特集、報告、寄稿等々の形式で写真を交えて掲載している。

最近届いた2017年9月発行のNo.251をみると、グラビアは、「西海の異風、魂祭り」と題して長崎県五島の嵯峨島・福江島の盂蘭盆習俗や島の生活をカラー写真を多用して8ページにわたって伝えている。

TOPICSでは、有人国境離島法にもとづくおもな施策の動き/離島活性化交付金の概要と事例紹介/平成29年度離島漁業関係交付金事業の概要、を取り上げている。

特集は、「島への定住と起業・U」と題してみんなの関心事に焦点を当て、新潟県・佐渡島、島根県・西ノ島、愛媛県・中島、長崎県・壱岐島、長崎県・小値賀島、鹿児島県・奄美大島における移住・起業のケースをレポートしている。

この外にも、寄稿、連載、事業、映画評、書評などが掲載されているが、私の眼は、「ジオパークの島、アサギマダラの保護活動」と題する大分県姫島の木野村孝一氏の書いた全推連会員の活動紹介連載記事に吸い寄せられた。渡り蝶アサギマダラの好むスナビキソウが台風の高波で流失し、「これが復活しないと蝶が来なくなる」と島の人々が砂の盛土や植え付けなどの復旧作業を行いアサギマダラが再び飛来するようになった、これを契機にして「アサギマダラを守る会」を結成した、という記事は、昔蝶少年だった私の胸にグッと来た。

「しま」には、ほかにも島に生きる人々の生活・習慣・伝統・文化などが次々と出て来る。知らないうちに「しま」についての生きた知識が身についてくるのが魅力である。

今私たちは、新しい海洋秩序の下で海洋の保全と持続可能な開発にむけて新たな海洋立国の実現に取り組んでいる。その中で離島が果たす役割は大きい。「しま」は離島と私たちを結びつけてくれる。

以上、なるべく多くの人に海上保安新聞と「季刊 しま」のことを知ってもらいたいと思い、紹介させていただいた。
Posted by 寺島紘士 at 23:43
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