西之島がさらに拡大 [2017年05月11日(Thu)]
西之島の再噴火については5月1日の本ブログで取り上げたところだが、5月10日には海上保安庁が、5月2日に航空機よりに実施した西之島の火山活動の観測に基づいて、概略次のように発表した。
<火山活動の状況> 火口内に形成された新火砕丘中央では、約40〜60秒間隔でストロンボリ式噴火(注)が発生し、灰色の噴煙が南西方向に、新火砕丘頂上からの高さ約500mまで放出されていた。(注:非爆発的な噴火) 火口北側2カ所の溶岩流出口からは、溶岩が灰色の噴煙を上げながら流れ出て、島の南西岸から海へ流入していたが、西岸では海への流入はなかった。 同乗した東京工業大学火山流体研究センターの野上健治教授は、「新火砕丘まで達しているマグマの最上部の位置が前回(4月27日)の観測時と比べて変化していないことから、マグマの供給は依然として続いていると考えられる。」とコメント。 引き続き、航行警報により付近航行船舶に注意を呼びかけている。 <新たに形成された陸地の状況> 溶岩流の先端が2カ所で海上に張り出し、昨年9月15日の海岸線に対して、西方向へ約170m、南西方向に約180m拡大していた。 <参考> ○5月2日時点での西之島の形状 ・東西:約2,000m(昨年9月15日時点1,900m) ・南北:約1,900m(昨年9月15日時点1,900m) ・面積:2.75平方km(昨年9月15日時点2.68平方km) 東京ドームの約59倍、平成25年11月の噴火以前の約13倍 この発表を見ると、また、しばらくは西之島から目が離せないようだ。 |
Posted by
寺島紘士
at 22:55