海女さんは、すごい! [2017年04月13日(Thu)]
昨日(12日)、三重県鳥羽市にある「海の博物館」館長の石原義剛さんから嬉しいお便りと記念ポスターを送っていただいた。
「鳥羽・志摩の海女漁の技術」が、国の重要無形民俗文化財に指定された、というのである。 石原さんとは、長いお付き合いで、これまで鳥羽の「海の博物館」を訪れて海や船の展示を見せてもらい、いろいろお話を伺ったほか、海洋政策研究所の海洋教育や森川海の研究委員会の委員としてもいろいろ助言、指導をいただいた。 石原さんが熱心に取り組んできたのが日本列島において2000年以上の伝統を持ち、漁と一体となった暮らしや信仰を形成してきた「海女文化」の継承である。石原さんは、海女の後継者不足の深刻さ、ひいては伝統ある海女文化の消滅を憂慮して、海女文化の世界遺産(無形文化遺産)登録や国の重要文化財(無形民俗)指定に取り組んできた。 海洋政策研究所でも、2011年1月に開催した「第77回海洋フォーラム」で、石原さんに「海女文化の無形文化遺産登録を目指して」というテーマで講演をしていただいてこの問題を皆さんと共有した。 (第77回海洋フォーラムの石原さんの講演要旨については下記参照 https://www.spf.org/opri-j/projects/information/forum/backnumber/pdf/77_01.pdf また、海女文化の無形文化遺産登録については、本ブログ2010年12月25日「海女文化の無形文化遺産登録の取り組み」及び2011年1月25日「海女文化を無形世界遺産に」で取り上げているので、関心のある方はそちらもご覧いただきたい。) 石原さんからの便りは、「このような生業の海の民が文化財に認められたことは画期的なことです。・・・。次は最上のステップ、世界遺産を目指します。ご支援くださいませ。」と力強く結ばれていた。 私からも「石原さん、本当におめでとうございます。石原さんのこれまでのご労苦が報われたことを心からお慶び申し上げます。さらに世界遺産を目指してもうひと踏ん張り、頑張ってください。応援しています。」と返事を出したい。 併せて皆さんにも、今回の国の「重要無形民俗文化財」指定を祝うとともに、これを契機として、海女文化の無形世界遺産登録を目指してみんなで声を上げていくことを、提案したい。 |
Posted by
寺島紘士
at 23:30