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磯部さん来訪と海洋ごみの源となる河川ごみの問題 [2019年04月13日(Sat)]
今週の月曜日(4月8日)、旧知の放送大学岡山学習センター客員教授の磯部作さんが、海洋ごみの源となる河川ごみの問題に取り組んでいる海洋政策研究所の塩入同研究員とともに来訪した。

今国際的に大きな問題として取り上げられている海洋プラスチックごみについては、国政レベルはもちろんであるが、それだけでなく産業界、自治体、市民など社会の様々な立場、セクターが、協働して取り組む必要がある。

そこで、海洋政策研究所では塩入さんが中心になって、私たちの身の回りにあるプラスチックが適切に回収・処分されないで、ごみとなって雨水側溝、川などを通じて海へ流出するのを防ぐため、東京都および神奈川県を流れ相模湾に注ぐ境川の流域をモデルサイトに選んで頻繁に足を運び、陸上のプラごみがどこでどのように発生し海へ流出しているかというメカニズムを明らかにし、効果的な対策を実行可能なものとする研究に取り組んでいるが、沿岸域の総合的管理の研究に長年ともに取り組んできた磯部さんにこれについてもご協力いただいている。

実際に現地に何度も足を運んでの調査研究はもう若くない磯部さんには結構きついところもあるのではないかと思うが、現場の調査について語る磯部さんのお顔は笑顔であふれている。ありがたいことであり、わたしからも引き続きのご協力をお願いした。

なお、海洋プラスチック対策については、本ブログでもたびたび取り上げてきた。(本ブログ2018年8月27日、2018年10月23日、2019年2月3日ほか参照) 

その中で環境大臣が中央環境審議会にプラスチック資源循環戦略のあり方について2018年7月13日に諮問したことを取り上げたが、本年3月26日に中央環境審議会が環境大臣に「プラスチック資源循環戦略のあり方について〜プラスチック資源循環戦略(案)〜」を答申した。それをみると答申の構成は、2018年10月19日のプラスチック資源循環戦略小委員会で議論された「プラスチック資源循環戦略(素案)」から変わっていない。(本ブログ2018年10月23日参照)

そして、「4.おわりに−今後の戦略的展開」で、“本戦略の展開に当たっては、以下のとおり世界トップレベルの野心的な「マイルストーン」を目指すべき方向性を設定し、国民各界各層との連携協働を通じて、その達成を目指すことで、必要な投資やイノベーションの促進を図ります。”として、(リデュース)、(リユース・リサイクル)、(再生利用・バイオマスプラスチック)について実現目標とその達成年次を掲げている。

これをみると、昨年のG7サミットの際に話題となった 「海洋プラスチック憲章」の内容を意識して定めていることが窺える。
 
それはそれとして評価されるが、今年日本が議長国となって開催されるG20で海洋プラスチック問題を大きく取り上げる際には、SDG14をはじめとして目下世界中が海洋プラスチックの問題を重要課題として取組んでいること考えると、もう少し具体的に社会的行動を促す提案も欲しいような気がする。

そういう点では、冒頭に紹介した塩入さんや磯部さんたちが研究している、境川流域のプラごみに対する自治体、産業界、市民など社会の様々な立場・セクターによる協働の取組みは、モデルとして提示しそのような取組に対する支援を提案すれば、結構インパクトがあるのではないかと思った。
Posted by 寺島紘士 at 00:52
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