国際海事機関(IMO)、GHG排出の削減戦略を採択 [2018年04月16日(Mon)]
3月29日の本ブログで、EUの気候外交に関する理事会決定(Council Conclusions on Climate Diplomacy)が、国際海運が気候変動に対する取組にその公正なシェアに応じて貢献し、2018年4月に温室効果ガスIMO排出削減戦略を合意するために、国際海事機関(IMO)が迅速かつ適当な追加的行動をとることを求めている、と伝えた。
そして、4月9-13日にロンドンのIMO本部で開かれるIMO海洋環境保護委員会(MEPC)第72会期で、船舶からのGHG排出削減に関する初の戦略が採択される見込みと紹介した。 その結果が、4月13日IMOから発表され、その翌日等の朝日新聞デジタル、AFP=時事、産経新聞などで報道されたので、ご存知の方も多いと思われるが、ここでその内容を簡単にまとめておきたい。 IMOの発表によると、IMOのMEPC第72会期で国際海運から排出されるCO2削減に関する初の戦略(initial strategy)が100カ国以上のIMO加盟国の出席の下で採択された。 この削減戦略は、国際海運からのCO2排出を可及的速やかにピークから削減に向かわせ、2050年までに少なくとも2008年に比べて半減させ、同時に今世紀中に段階的になくしていく(phasing out entirely)努力をする、としている。そして、将来のビジョン、排出削減のレベルとガイド原則、タイムラインなどに関する加盟国のための枠組を提示している、という。 また、同戦略には、問題点及び能力構築・技術協力・R&Dなどの支援手段も提示されている、とのこと。 IMOでは、国際海運からのCO2の排出削減戦略については、今後も検討していくとしているので、その取組を引き続き注目していくこととしたい。 |
Posted by
寺島紘士
at 23:57