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「野心的な目標1.5度C:世界海運行動計画サミット」の開催 [2017年10月07日(Sat)]
日本海難防止協会ロンドン研究室から送られてくるLRO Newsは、世界の海事関係の動きを伝えてくれる大事なニュースソースのひとつなので、メール配信があるといつも目を通している。

先日(10月5日)送られてきたLRO Newsの「本日のトピック」をみると、その冒頭に、産業界主導の「野心的な目標1.5度C:世界海運行動計画サミット Ambition 1.5C: Global Shipping's Action Plan Summit」が11月13日にボンで開催されることが取り上げられていた。

これは、11月6日−17日にボンで開催される気候変動枠組条約の第23回締約国会議(UNFCCC-COP23)の並行イベントとして開催される。

海運に関する温室効果ガスの削減については、目下、国際海事機関(IMO)の海洋環境保護委員会(MEPC)で検討されている。

しかし、緊急に対策を講じる必要性に比してその検討スピードが遅いことを懸念した海運業界の有志代表とCOP23参加者が、地球温暖化を1.5度C以下にするための海運産業の脱炭素化の行動計画作成を目指して、COP23でこのイベントを開催する、という。

このサミットは、Lloyd's Register、MAN Diesel& Turbo、Rightship、MARIKO、Danish Shipping、International Windship Association及びGreen Ship of the Futureの共催で、The Sustainable Shipping Initiative(SSI)及びCarbon War RoomがAdviserを務める。

このサミットは、COP23議長国フィジー、ドイツ連邦環境省、Nature Conservation、 Building and Nuclear Safety、ボン市 から公式に認められており、サミットの行動計画の報告書は、COP23参加者・各国窓口担当者、UNFCCC事務局、すべての政策立案者に提出され、COP23 における検討に活用される、という。

このところ国際レベルにおける海洋産業関係者による海洋の環境保全と持続可能な開発利用に関する積極的な取組が目立っている。

先般8月29日の本ブログで取り上げた世界海洋評議会World Ocean Council (WOC)による「第5回持続可能な海洋サミット(the 5th Sustainable Ocean Summit (SOS))」開催もそのひとつである。

この海事産業界主導の「野心的な目標1.5度C:世界海運行動計画サミット」の開催も、気候変動を惹き起こす温室効果ガス削減に企業として取り組む海事産業界の意気込みを示すものである。

海洋の環境保全と持続可能な開発利用には、政府部門だけでなく産業界、学界、市民社会など様々な部門が連携協働して取り組むことが求められている。その中でも産業の果たす役割は大きいので、この世界海運行動計画サミットの動向を注目していきたい。
Posted by 寺島紘士 at 23:55
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