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第1回「沿岸域総合管理に資する生態系に関する調査委員会」開催 [2012年05月26日(Sat)]
5月17日(木)、第1回「沿岸域総合管理に資する生態系に関する調査委員会」を開催した。

海洋政策研究財団では、生物に電子ロガーを装着してその行動と環境を計測するバイオロギングシステムを用いて、東京湾などで海洋生物の行動や環境の情報を収集し、それを沿岸域の管理に活用する方策について今年度も調査研究を行うこととしており、今回がその第1回の委員会である。

今年度は、@アサリを捕食し、また、その尾の毒腺が人に被害を与えるアカエイの行動と生息環境の調査解析、A昨年度調査したスズキの水中行動の解析による行動特性の基準化、などについて調査研究を行うこととしている。

この委員会では、新しい技術を使って得られる海洋生物の行動や環境の情報を沿岸域の管理にどう役立てることができるかを調査研究するという学際的な検討が必要なので、次の方々に委員をお願いし、わたしも委員に加わった。

内藤靖彦国立極地研究所名誉教授(委員長)、青木一郎東京大学名誉教授、小松輝久東京大学大気海洋研究所准教授、佐藤克文東京大学大気海洋研究所准教授、深見公雄高知大学副学長、山形俊男(独)海洋研究開発機構アプリケーションラボ所長

また、この研究成果の活用には行政サイドの知見が不可欠なので関係省庁にも参加をお願いして、水産庁研究指導課の武井課長、国土交通省海洋政策課の森高課長補佐にオブザーバーで参加していただいた。

審議の結果、これから調査計画を詰めて調査を計画的に進めるとともに、節目には委員会を開催して沿岸域管理への活用を検討していくこととなった。

会議は、委員会出席者の約半数は今回が初めての参加だったので、最初は若干硬い感じで始まったが、会議の終盤にオブザーバーで参加した関係省庁の方々にそれぞれの立場から発言をしていただいたあたりから「沿岸域管理に資する生態系調査」の核心につながる議論もでてきて、委員会としていいスタートが切れたのではないかと思う。

終了後あちこちで人の環ができて話が弾んでいるのを見て、今後の議論のいい方向への進展を予感しつつ会場を後にした。
Posted by 寺島紘士 at 10:09
長崎大学講演会「いま考える東シナ海の未来」 [2012年05月24日(Thu)]
5月16日(水)、日経ホールで長崎大学海洋環境科学情報発信シリーズ「海と地球と人と」の講演会があり、講演者及びパネリストとして参加した。実は、この講演会は、当初、昨年3月に開催する予定であったが、直前に東日本大震災が起こって中止となっていたものである。

講演会のタイトルは、「いま考える東シナ海の未来〜その知られざる魅力と忍び寄る環境危機〜」で、私たち日本人にとって重要な役割を果たしてきた東シナ海に焦点をあてている。

最初に、長崎大学片峰学長の開会挨拶、中田英昭長崎大学大学院水産・環境科学総合研究科長のセミナーのねらいについての紹介があり、そのあと養老孟司東京大学名誉教授が「海・生物・環境を考える」というタイトルで基調講演を行った。「海は体の一部」などのキーワードをホワイト・ボードにマジックペンで書きながら、現代に生きる私たちが持つべきものの見方・考え方やとるべき態度などについて講義され、いろいろ教えられるところがあった。 

そのあと、私が、「東シナ海の海洋環境と持続可能な開発」というテーマで概略次のような講演した。

わが国の3.3倍の大きさの東シナ海は、水深が浅く、大河川から陸水が大量に流入し、南西から北東へ黒潮が流れ、豊かな海洋生物資源に恵まれている。また、近年では海底の石油・天然ガス資源が注目されている。
中国、日本、韓国、台湾に囲まれた東シナ海は、古くから漁業、海上交通、流通・貿易活動、文化交流の舞台だった。

近年、東シナ海では、沿岸各国の人口増加と急速な経済発展が、その環境に大きな影響を与えている。人間の活動によって海洋環境や生態系は悪化・劣化し、環境汚染、生息地の劣化・破壊、漁業資源の減少、生物相の変化が顕在化している。今、東シナ海でも、「海洋環境の保全」と「持続可能な開発」をいかに確保するかが大きな問題となっている。

これらの問題に効果的に取り組むためには、私たちは、「国連海洋法条約」による新しい海洋秩序と「アジェンダ21第17章」等の国際的な海洋政策の枠組みの下で、多国間・二国間の協力を進めるとともに、政府間だけでなく、大学・研究機関、NGO等非政府機関間でも様々なレベルで科学的調査研究、技術協力、地域プログラム、共同プロジェクトなどを実施していく必要がある。さらに、これらを進めるためには、それらに必要な人材育成にも注力する必要がある。

2003年にマレーシアで開催された「東アジア海洋海議2003」で採択された「東アジア海域の持続可能な開発戦略SDS-SEA」は、東シナ海において関係国が協力してこれらの問題に取り組む際に活用できる有力な地域的政策枠組みである。私たちは、東シナ海における多国間・二国間の協力が沿岸国の共通の利益であることを認識して、これらの協力を強力に推進すべきである、と考える。

私の講演の後、休憩をはさんで、この講演会を中心になって準備してきた征矢野清長崎大学大学院水産・環境科学総合研究科環東シナ海環境資源研究センター長の講演「東シナ海では今…研究現場からのメッセージ」があった。

それに続いて、パネルディスカッション「東シナ海の魅力と重要性〜環境・資源を守り、東シナ海を永続的に利用するためには〜」が行われ、私もパネリストとして参加した。パネリストは、内田沖縄美ら海水族館名誉館長、八木東京大学準教授、山口長崎大学教授、河本長崎大学準教授及び私の5人で、日経BPネットの藤田宏之編集長の司会で、生物多様性、環境変動、持続的利用、里海などをキーワードにしてディスカッションを行った。

今回の講演会で、東シナ海について様々な角度から検討してみて、その重要性を改めて痛感した。長崎大学の時宜に適した意欲的な企画に敬意を表したい。
Posted by 寺島紘士 at 23:40
第1回「海洋・宇宙連携委員会」に出席 [2012年05月20日(Sun)]
5月15日(火)、平成24年度第1回海洋・宇宙連携委員会(委員長:山形俊男海洋研究開発機構アプリケーションラボ所長)が開催され、出席した。

海洋と宇宙は、ともに国家の領域の外にある空間という共通点がある。そして、2007年に海洋について、2008年には宇宙について、基本法が制定され、さらにそれぞれ1年遅れて基本計画が閣議決定されるなど、同じようなプロセスをたどってそれに対する取り組みが進んできている。

その中で、(独)宇宙航空研究開発機構が、有識者による「海洋・宇宙連携委員会」を2009年に設置して、海洋と宇宙の連携推進にいち早く取り組んできたのはまさに卓見である。同委員会は、2010年3月に「海洋と宇宙連携による海洋ガバナンスの実現」という提言書を取りまとめた。(本ブログ2011年1月27日等参照)

この「海洋と宇宙の連携」は、海洋基本法フォローアップ研究会(代表世話人高木義明衆議院議員)が2010年6月に取りまとめた「「新たな海洋立国の実現」に向けた提言」にも取り上げられている。

2010年度には、海洋と宇宙の連携による海洋ガバナンスの実現に向けた具体的な検討を行うために「環境・水産」「海運・海洋セイフティ」「海洋エネルギー・海底資源」および「海洋セキュリティ」の4分野について分科会を設置して、各分野の海洋と宇宙の連携における衛星利用について具体的な要求を取りまとめた。

そして、海洋基本計画の見直しが具体化するにつれて政府・関係府省庁の海洋と宇宙の連携への関心が高まってきたのを受けて、本年3月の海洋・宇宙連携委員会で、海洋の政策課題に対する適切な海洋・宇宙連携のあり方とその実現に向けた10年程度の活動計画を作成することが合意された。

今回の委員会では、@海洋・宇宙連携の10年計画について検討、審議を行うため「海洋・宇宙連携委員会」を継続し、分科会を再開すること、及び、海洋・宇宙連携の10年計画で取り扱うべき、宇宙との連携が有効な海洋の政策課題について、次期海洋基本計画との整合性を十分意識して検討を行うことを合意し、A海洋・宇宙連携10年計画の目的、計画の骨子案、作成スケジュールなどについて検討し、B海洋における政策課題への宇宙からの貢献の可能性について審議した。

Bでは、私が3月28日の海洋フォーラムでの講演に使用した現行海洋基本計画のレビューも参考資料として配布されたので、私からもこの資料の見方について説明をしておいた。

広大な海洋の開発、利用、保全、管理には、通信、測位、地球観測など様々な面で宇宙との連携が必要になってきている。

したがって、そのための施策を、次期海洋基本計画や、短期・中期・長期の海洋・宇宙連携計画に盛り込むことが、大変重要であり、今後の海洋・宇宙連携委員会での検討成果が期待される。
Posted by 寺島紘士 at 01:22
第33回海洋開発分科会に出席 [2012年05月16日(Wed)]
5月9日(水)、世界海事大学理事会出席の帰途、コペンハーゲン発のスカンジナビア航空便の出発が1時間半ほど遅れたため、予定を変更して成田からそのまま財団に直行し、その日午後の科学技術・学術審議会海洋開発分科会(第33回)に出席した。

このところ、海洋基本計画の見直し時期を迎えて海洋開発分科会が頻繁に開かれている。(本ブログ3月18日4月18日等参照

今回の議題は、「次期海洋基本計画に向けた科学技術の重要事項について」で、次の3つのテーマについてヒアリングをした。

@ 「海洋エネルギー利用推進の課題」
東京大学生産技術研究所教授 木下 健
A 「海洋基本計画の見直しについて〜海洋産業の現状、技術開発・R&Dと産業化の視点から〜」
(社)海洋産業研究会常務理事 中原裕幸
B 「今後進めるべき海洋研究開発の中期的(概ね10−20年程度)及び長期的(概ね20−50年程度)ビジョンについての私案---海洋生物学の視点から」
(独)海洋研究開発機構理事 白山義久

海洋エネルギー開発には実証実験サイトが必須という木下さんの指摘、「新たな海洋産業の創出とは何かについての中原さんの考察、海洋生物学の視点からの中期的な研究課題についての白山さんの提案など大変印象に残った。

会議は、最後に、次回は5月30日開催、次々回は6月初旬開催など、今後の予定を確認して閉会となった。
Posted by 寺島紘士 at 23:19
第30回世界海事大学理事会等に出席(1) [2012年05月12日(Sat)]
連休の最後の5月6日(日)から世界海事大学(WMU)理事会(Board of Governors)出席のため、スウェーデンのマルメに出張した。

1年に数回あるWMUの理事会や執行役員会(Executive Council)には、前日到着、朝から会議に出席、会議が終わると空港に直行という1泊3日の出張が通常である。しかし、今回は、理事会(5月8日開催)の前日の午後に@WMU海事リスク・システム安全性シミュレーション研究室の開所式、及びA新大学ビルの鍬入れ式という行事があったので、2泊4日の日程で出かけた。

成田出発から11時間後の6日午後4時ごろコペンハーゲン空港に到着。気温10度ちょっと。出発時の東京の気温が25度ぐらいであったから、空港の外に出るとコートなしでは寒かった。車で海峡に架かる橋を通って対岸のマルメに渡り、定宿のマスター・ヨハン・ホテルに着いた。

翌日は、まずWMUで行われたWMU海事リスク・システム安全性シミュレーション研究室(the MaRiSa Simulation Laboratory)開所式に出席した。(註 MaRiSa: Maritime Risk and System Safety)

最初にビヨルン・シェルブWMU学長の歓迎の辞、関水IMO事務局長の挨拶があり、そのあとWMU3階にできたシミュレーション研究室に行き、ブリッジから見たボスフォラス海峡の航行の状況が映し出された正面の大きな画面を見ながらシミュレーションシステムの概要や研究室の訓練・研究の方向などについて説明を聞いた。

国際海運の健全な発展に必要な世界各国の海事関係の人材育成を目的としてIMOにより設立され、目下世界の海事教育センターに向かって体制を整えつつあるWMUには、このようなシミュレーション研究室が必要であり、時機を捉えた設置であると思った。

その後、車でWMUが移転を予定している新キャンパス予定地に移動して、新大学ビルの鍬入れ式(Symbolic unveiling ceremony)に出席した。新大学キャンパス予定地は、マルメ駅と道を挟んで隣りの「Tornhuset」と呼ばれる建物のある一画であり、Tornhusetはかつて市の港湾当局が使っていたマルメで由緒ある建物である。
Image892tornhuset120507.JPG
「Symbolic unveiling ceremony」は、直訳すれば象徴的除幕式であるが、日本でいう鍬入れ式である。WMU学長の歓迎挨拶に続いて、メトロプロスWMU総長(前IMO事務局長)、リーパルー・マルメ市長がそれぞれ演説をした。

今回のWMUキャンパスの移転は、敷地建物の提供と移転の費用はマルメ市持ち、という破格の条件で行われるものである。マルメ市は、WMUに対して創立以来一貫して積極的な支援を続けてきたが、今回も、マルメ市が市の再開発を進める中で、WMUの発展に見合った新キャンパスへの移転を提案してくれた。リーパルー市長の心のこもった演説をきいて私を含め出席者一同はマルメ市の今回の措置に大いに感謝した。

さらに、関水IMO事務局長の挨拶が続き、そのあと、Tornhusetビルを増改築して建てる新ビルディングについて、建築家キム・ウトソン氏がプレゼンテーションした。ウトソン氏のお父さんは、シドニーのオペラハウスを建てた有名な建築家で、同氏も有名な建築家だという。

その後、スピーチをした皆さんがヘルメットをかぶり、出席者一同が見守る中で煉瓦をセメントで接着してみせるあちら流の「鍬入れ式」を行った。
Image888WMUkuwairecelemony120507.JPG
気温は低かったが、陽の光が射す中でセレンニーが行われて、新ビルの建設はいいスタートを切ることができた。

予定では、来年の11月までに完成を見込み、来年のWMU卒業式は新校舎で行いたい、ということであった。(続く)
Posted by 寺島紘士 at 23:40
八重原の春の恵み [2012年05月03日(Thu)]
4月28日にトマト、なす、きゅうり、それにレタス、パセリ、バジルの苗を植えたのに続いて、29日にはジャガイモの種を2種類(キタアカリと男爵)蒔いた。それぞれ一袋のわずかな量であるが、素人の畑仕事はいつも大仕事である。
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大汗をかいてやっていたらご近所から、仕事を増やしてすみません、という口上とともにネギの苗をいただいた。それもありがたくいただいて植えたので、我が家の前栽は、ニラ、行者にんにく、三つ葉、それにレタス、パセリ、バジル、ネギとだんだん種類が増えていく。
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畑仕事が一段落すると今度は家の周りの巡検である。先ず見つけたのはタラの芽。ベランダのそばの今までなかった場所にニョキッとでていた。タラの芽は時々移動するから驚きである。
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外水道のそばでは蕗の薹が大きく伸びて花が咲いていた。近くの林にも蕗の薹の伸びたのが枯葉の上にたくさん顔を出していた。その傍らには黄緑色の葉の先が丸まったまだ柔らかいコゴミがやはり顔を覗かせていい香りを放っていた。
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春は山菜の美味しい季節である。東京に帰ったら、今回はクラブ活動などがあって一緒に来ることのできなかった孫たちに八重原の春の様子を話してやりたい。
Posted by 寺島紘士 at 22:09
5月はじめの八重原 [2012年05月02日(Wed)]
数日前にこちらに来た時には、まだ固いつぼみだった窓の外の山桜が満開となった。周囲を見渡すとあちこちに咲いている。若葉が出てから白い花が咲く山桜は、染井吉野に比べると華やかさでは負けるが、形のいい5弁の花が大きくて、風にかすかにそよぐさまはなんともいえない風情がある。
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さらに、今朝窓の外を見ると、わが家の東の林の縁に黄色の花が咲いているのに気がついた。山吹だ。昨日まで気がつかなかったから今朝咲いたのだろうか。
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家の周りにあちこち自生しているクサボケの燈色のつぼみも大分膨らんできて、景色に彩を添えている。
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かなりのスピードで着実に春が深まっていく。目の前の落葉松の緑がずいぶん色濃くなってきた。
Posted by 寺島紘士 at 13:48
日本の大陸棚がさらに31万平方キロ延長 [2012年05月02日(Wed)]
4月27日(金)、政府は、わが国が大陸棚限界委員会に申請していた大陸棚延長について、同委員会が4月20日、第29会期会合でわが国の大陸棚を約31万平方キロメートル延長することを認める勧告を採択した(この勧告のわが国の受領は4月27日(いずれも日本時間))と発表した。

長い年月をかけたわが国の大陸棚の調査には、そのいくつかの場面には私も個人的に関わってきただけに、これを聞いていささか感慨を催した。(ご関心のある方は本ブログ2008年12月3日「わが国大陸棚の延長」もご覧いただきたい。)

わが国は2008年11月12日大陸棚限界委員会に大陸棚延長を申請。このわが国の申請に対して、中国、韓国が沖ノ鳥島は排他的経済水域・大陸棚を有しない岩であると事あるごとに主張している。それだけに同委員会における審議の推移には格別の関心を払ってきたが、ついに同委員会の勧告が出たのである。

その内容を新聞報道により見てみると、新たにわが国の大陸棚として認められたのは、@四国海盆海域、A小笠原海台海域、B南硫黄島海域、C沖大東海嶺南方海域で、このうちB、Cはその一部だけが認められたようである。

懸案の中国・韓国が審査を行わないことを求めていた沖ノ鳥島関連の海域について見てみると、四国海盆海域については、沖ノ鳥島を基点とする延長が認められた。他方、九州・パラオ海嶺南部海域については、行動をとる状況にないとして勧告が行われず、先送りとなった。

また、南鳥島海域と茂木海山海域は、地形・地質的に地続きではないとして延長は認められなかった。

この勧告をどう受け止めるかについては、もう少し勧告内容やわが国の主張について詳しく聞いてみてからにしたいが、何はともあれ、国土面積の約8割に相当する31万平方キロメートルの海域が新たにわが国の大陸棚として認められたことをひとまず喜びたい。

そして、わが国としては、大陸棚の延長に浮かれることなく、これらの海域とその資源をわが国と国際社会のために持続可能な形で有効に活用するための取り組みを進めていくことが次の課題であると考える。
Posted by 寺島紘士 at 10:50
4月末の八重原 [2012年04月29日(Sun)]
大型連休に入った4月28日(土)早朝、東京を発って信州八重原に来た。
こちらは、庭の前の染井吉野の花がちょうど満開だ。
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一方、同じ桜でも北側の窓の前の山桜はまだつぼみである。
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家の周りでは桜だけでなく、豊後梅、ゆすら梅、たんぽぽ、すみれ、水仙、ムスカリなどの花も一斉に咲いている。
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名も知らぬ尾の長い大型の鳥が満開の桜の花をめぐりながらいい声で鳴いている。赤タテハやキチョウなども花の周りをヒラヒラと舞っている。

北側のベランダの前の落葉松は、ちょうど芽吹きで緑が鮮やかだ。北側に連なる浅間連山も南の蓼科山も春霞に霞んで、のどかな信州の春の風景が四方に展開している。
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地元の人に聞くと今年は最近まで寒い日が続き、ようやくここ数日気温がかなり高くなってきたとのこと。田んぼにも水が引かれつつあるせいか、耳を澄ますと蛙の声が聞こえてくるようになった。

到着した日に早速、近くの農家の店「大地」まで行き、トマト、なす、きゅうりなどの苗を買い求め、29日(日)は、庭の片隅の雑草に覆われた畑を耕して、それらの苗の植え付けをした。たまに来るので、猫の額ほどの畑を耕してそれらを植えるのに1日かかり、草臥れてしまった。
しかし、これから夏にかけての収穫の楽しみを思い浮かべながら頑張った。働いた後の夕食のワインの味はまた格別である。
Posted by 寺島紘士 at 23:50
第3回「海洋基本法戦略研究会」開催 [2012年04月29日(Sun)]
4月25日(水)、第3回「海洋基本法戦略研究会」(代表世話人:高木義明衆議院議員)が開催された。(第2回「海洋基本法戦略研究会」については、本ブログ4月1日参照

会議は、都合により欠席となった前原座長に替わって小野寺共同座長が議事を進行した。
冒頭に高木代表世話人が挨拶し、その後、早速「海洋基本計画の見直しに関する意見発表」の審議に入った。

今回は、まず、次の3人の方々が意見発表を行った。
柿谷達雄(社)日本建設業連合会海洋開発委員長
元山登雄(社)日本経済団体連合会海洋開発推進委員会委員長、本研究会メンバー
湯原哲夫 海洋技術フォーラム代表、本研究会メンバー

最初に、柿谷さんが、「海洋基本計画の見直しに向けた要望・提案」と題して意見発表を行った。

柿谷さんは、先ず、全国的に総合建設業を営む企業等で構成する日建連について紹介した上で、
・沿岸域など陸に近い海洋にも重点を置いた取組み
・従来技術で対応できる当面の課題にも重点を置いた取組み
を要望した。
そのうえで、次の4点を提案した。

1 東日本大震災を契機とした海洋関連の諸課題への取り組み
2 海洋管理のための遠隔海域における拠点離島の整備
3 再生可能な海洋エネルギー利用の推進
4 沿岸域における重点プロジェクトの推進

続いて、元山さんが、「海洋基本計画見直しに関する要望(私見)」と題して意見発表を行った。

元山さんは、第2次海洋基本計画においては、「新たな海洋産業の創生」を大きな柱として日本経済の活性化につなげて欲しい、と述べ、そのために次の4点を要望した。

1 (総合海洋政策本部の)推進機能を強化する
2 海洋由来の鉱物・エネルギー資源の事業化を促進する
3 電力を確保するためにも海洋由来の再生可能エネルギーの事業化を推進する
4 調査・研究開発を産業化につなげる。

最後に、湯原さんが、「次期海洋基本計画へ向けた提言」と題して意見発表を行った。

湯原さんは、冒頭に、現行の海洋基本計画のレビュー結果では、基本的施策の中でも特に@EEZ等における海洋資源の積極的な開発、及びわが国の主権的権利を侵害する行為の防止、A海洋産業に関する、先端的な研究開発と高度技術、人材育成・確保等の経営基盤の強化と新たな事業の開拓、の評価が低いと述べ、

この5年間、資源の危機、エネルギーの危機、環境の危機、安全の危機が顕在化し、この危機の回避と克服における海洋開発の役割が一層増大した、また、海洋資源開発や海洋エネルギー開発でわが国の立ち後れが目立つようになってきている、と指摘した。

そして、@総合海洋政策本部の集中的かつ総合的な推進機能の発揮、A海洋産業政策の戦略的展開を提言した。

3人の発表に続いて、海洋基本計画の見直しに関する議論が活発に行われた。
議論は、海洋基本法の推進体制の強化、参与会議の人事構成・発足時期等、海洋開発と漁業補償問題、EEZ等の海域の管理権・国と都道府県等の間の権限配分、離島振興法の延長や国境離島の問題、二重堤、堤防施設と風力・波力発電との組み合わせ等々、多岐にわたった。

特に、漁業補償については様々な角度から活発に議論されたが、共通認識が十分に形成されたといえる状況には必ずしもならなかったので、小野寺共同座長は水産庁に本件を持ち帰って検討するよう要請した。

最後に、研究会は、次回を5月31日(木)に開催し、引き続き海洋関係者から意見を聞くことを確認して閉会した。なお、次々回の研究会は6月27日(水)開催予定である。

Posted by 寺島紘士 at 00:44
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