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2019年06月28日

新聞の投書「定年後は年金だけで生活は当然」に唖然としました。

参議院選が近づき、新聞の投稿欄に今、国民の間で一番の関心事「年金2,000万円問題」に関する投稿が多く見受けられます。
年金は自助努力が当たり前、という投稿と、年金制度そのものに対する考え方の相違についての意見が寄せられていました。
その一つを要約して転載します。

投稿者 男性69才
定年制度が社会の仕組みとして存在する以上、定年まで普通に勤め上げれば、その後の生活は年金で賄えると云う年金制度でなければ、定年制を廃止しなければならない。
定年制が存在する背景には。働き手の新陳代謝が組織の活性化に不可欠と云う企業側の都合があるからだろう。「戦力としてもはや必要とされない」から定年があるのであり・・中略・・
金融庁の報告書で「生活費が月15万不足する」とされたモデルケースはかなり恵まれた部類に属する。・・・中略・・・・
稼ぎが多く、蓄えも十分にあり加えて定年制の直撃を受けない恵まれた人達だけでこの問題を議論するのはやめてほしい。
定年退職したら「年金だけで生活できる」ことが当たり前の社会であるべきなのだ。
これは「甘え」でも「思い上がり」でもない


この投稿者は69才、つまり私と2つ違いますが全くの同世代、同じ社会・経済情勢の昭和/平成を生きてきた方です。
この方の考え方にはもしかして、社会保証・保険としての年金制度があるのでしょうか?
社会には、生命保険、自動車保険、損害保険、火災保険、医療保険、介護保険、失業保険など、多くの保険が存在します。
保険とは
将来起こるかもしれない危険に対し、予測される事故発生の確率に見合った一定の保険料を加入者が公平に分担し、万一の事故に対して備える相互扶助の精神から生まれた助け合いの制度で、私たちを取りまくさまざまな事故や災害から生命や財産を守る為のもっとも合理的な防衛策のひとつです。

国や自治体が運営する、国民・住民の為の医療保険(国民健康保険)・介護保険や生活保護制度は、一般的に社会保険という云い方もあります。
「万人は一人のために、一人は万人のために」と考え方が基本となっています。
保険ですから、掛け金(税金)を払い、万が一の時は、この保険からの救済を受けられます。

では、老齢年金制度は、社会保険・社会保障なのでしょうか?
69才の投稿者は昭和25年生まれ、私と同じ時代を生きてきています。
定年退職したら、国の年金で老後の生活は安泰と本当に思っていたのでしょうか?
私と同じ世代で、そんな事を考えていた人、思っていた人は、信じていた人は100人中一人もいなかったと断言できます。

2000-2.jpgだって現在の国民年金は拠出制年金であり、同法改正により1961年4月から保険料の徴収が開始され、国民皆年金制度が確立された。 その後、1985年の年金制度改正により、基礎年金制度が導入され、現在の年金制度の骨格ができた。
1961年は昭和38年、私たち団塊世代が中学3年の時、1985年は昭和60年、私たちが37才の働き盛りの時です。
私たちは、社会保障としての年金制度は、鼻から自分の老後の生活費の一部と云う考えが浸透していたハズです。
この投稿者69才の男性は、その頃、何をしていたのでしょう。
政府・国が自分たちの老後を保証していると、信じていたとは到底思えません。

私の場合、特に20代半ばまで外国で生活し、社会保障先進国と云われていた国に住み、現実的には、年金支給日に銀行に並ぶ長蛇の老人の行列を目にしてきていて、老後の生活の一部にはなるかもしれないが、老齢年金だけで暮らせない、ということを学んできています。
私の両親は自営業でした。
両親が国民年金を払い始めたのはいつ頃だったのでしょう。
年金掛け金というよりは、一種の税金だと認識し、老後払った分だけもらえれば御の字的感覚だったのを覚えています。

2000-3.jpg今回の「老後2000万円問題」で、自助努力・自己責任と云う言葉が出る度に、猛反発の意見が沸き上がります。
でも、そうやって声を上げる人達より、「そうだよな、自分の人生、老後の為に、普段から蓄えるのは日本人として当たり前」と云う圧倒的多数の声のほうが多いのではないでしょうか。

そうやって、今回の「老後2000万円問題」の火消しをする気は毛頭ございません。
格差の拡大、日本社会の階層化がすすむ平成・令和の時代、社会的弱者と云われる人々にたいして、本当の意味で云う社会保険・社会保障を政府は真剣に取り組み、グローバル社会と云う隠れ蓑の裏で、大企業だけが潤う、今の経済構造を替えなくてはいけません。
今回の参議院選挙は、生まれて初めて投票所に行こうかと考えています。

posted by 西沢 at 08:17| Comment(1) | TrackBack(0) | シニアライフ