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2019年04月12日

働き方改革が四月からスタート。残業税って本当にあるの?

内容はというと、

「サービス残業は脱税になります」
 労働基準法では、一日8時間または1週間40時間を法定労働時間と定めており、これを超える労働については割増賃金を払わなければならない。
この割増された賃金の2割が、時間外労働勢として、労使折半で国に納められる。
えっ! 割増賃金から税金を払うの? 会社だけでなく労働者も!


maruza01.jpgこの小説には、現政府の働き方改革の下地になっている、労働者の働き方、働きすぎ、過労死、の問題を仮想の「残業税」と云う形で提起しています。
小説のなかでは、残業した賃金に対して国家が所得税とは別に、残業税として20%労働者・企業側の折半で徴収するとなっています。
この税金は、残業時間を多くなるにつれ、累進税率があがり、最大企業は80%を払うことになるというものです。
このような企業・労働者に足かせをはかせることにより、労働者を保護し、残業時間を少なくするのが目的、というものです。

小説に登場するのは、日本の大企業社員ではなく、介護施設の若手は職員であったり、私立学校の教員であったり、国立大学の実験助手であったり、居酒屋のアルバイトであったりします。
雇い主側は、政府が新たに導入した「残業税」に苦しみます。
残業が発生するのは、一番は仕事量に対して、人材、要員が足りないからです。
増やせば良い・・・簡単な事ですが、企業の仕事量には季節的変動もありますし、残業をしてもしなくても、固定にしたり、オーバー分をボーナスに上乗せして、この過度な税制に対処するのですが、国税調査官からみればねこれは脱税となるのです。
登場人物は、自分の働き方に満足し、サービス残業が不法と思わない人が多く登場します。
そして、過度の仕事量、ストレスによって、徐々に不眠、体調不良、情緒不安定になっていくのです。

maruza02.jpgこの小説を読んでいて、働き盛り48才の頃を思い出していました。
1996年、あの絶好調だったバブルが弾けても、建設業界はバブル時の受注残をかかえて、仕事は忙しかったのですが、新規物件は工期の受注金額も厳しいものでした。
超大型オフィスビル建設のある部門を専門的に設計施工する私の部署も、私と同年代の中堅社員が次々と肝炎で入院が続きました。
働きすぎ、休めないのが原因なのですが、会社・現場は飲みすぎと見る傾向がありました。
私の部署の有能な30代の部下の様子が少し変、と協力会社から連絡がありました。
埼玉所沢に自宅があるのに、横浜や、千葉の現場まで複数担当させていました。
そこに、家庭内の嫁姑問題があったようで、出社しなくなり、一時出社拒否、退職を考えだしました。
取り敢えず、彼を休ませることにしました。
誰か、別の担当者・・・と思っても誰もいません。
千葉の現場はなんとか、協力会社の人材を登用しましたが、横浜の2つの大型現場、一つは竣工をよく春に控え、もう一つは着工したばかり
で、自宅との距離を考えると上司の私が、次の担い手を連れて来るまで繋がなくてはなりませんでした。
莫大な仕事量なのですが、実際現場の作業は協力会社や下請けの職人さんチームがやってくれます。しかし、引き継いでみると、工場への機器・制御盤の手配はゼロ、施工図も途中までです。
おまけに、この現場から徒歩15分の駅前大型物件の打ち合わせも始まっているし、私が担当していた新宿の現場もあり、かつ部下8名の管理・監督と云うものしかかってきます。

会社の正規就業時間は9〜5時で、週2休ですが、実際には現場の朝礼に間に合うように、7時45分には出ていますし、竣工時前には、土日出勤、徹夜は当たり前の業界ですから、残業時間月100時間なんて当たり前で、それを不思議とも、違法とも思っていませんでした。
言い訳は「これだけ給料をもらっているのだから仕方ないよな、48才で確定申告が必要なんだから」と少し自慢気味だったのです。

しかし、新しい駅前現場での、高圧的な受注先のとんでもない要求は、現場責任者として納得も対処も出来ないので、会社上層部に相談した時、仕方ないよ、スーパーゼネコンとは喧嘩出来ないよ、現場で何とかしてよ。と回答で決断しました。
仕事をひとりのエンジニアの力量・時間を大幅にオーバーし体力面、健康面の問題でも起きているのに、日本のサラリーマンは、直接現場担当者がなんとかしなくてはいけないのかと・・・・
多くの人材が、身体をこわし、精神的に病み、去っていったり、自死したりするのを見てきました。私の出した結論は「逃亡」・「現場放棄」です。

社会に出た時、初め入った会社が海外の企業だったので、日本のサラリーマンとは考え方が少し違っていたのです。
こんな仕事で、人生をこのまま送りたくない、48才、今まで蓄えで数年は困らない。
帰宅して、カミサンに退社を告げると、
「あなたの最近の様子を見ていて心配だったの、辞めちゃいなさい、賛成」
「で、どうするの」
「しばらくカリブ海でのんびりして、ゲストハウスをやる物件探しでもするか」
「私もいまの職場、明日辞表をだすは、何時から行こうか」

時として、人間は人生を一度リセットした方が良い時もあります。
「逃げるは恥ではない」のです。

4月から始まる新しい働き方改革での目玉は
1,残業時間の「罰則付き上限規制」
2,五日間の「有給休暇取得」の義務化
のようですが、若い皆さん、会社が残りの人生の面倒、ケアは絶対にしてくれません。
しっかり働き、しっかりと休み、働き手の権利・義務を遂行して下さい。

後記
実際、48才で退職届をだして、3ヵ月間、コスタリカを中心に遊んでいました。
3ヵ月後、会社に退職金や退社に伴う手続きをしに行くと、私の退職は認められておらず、在籍中の給与も振り込まれていました。
しかし、そのまま元の職場に復帰するのは、社内的に難しいとのことで、某スーパーゼネコンに出向して騒ぎが落ち着くのを待ってくれ、と云われました。
私が某関西系のゼネコンと大喧嘩した話は、業界内で広まり、都内の某スーパーゼネコンが拾ってくれたのが真相です。
その後7年間、ここで大変お世話になり、55才で円満退職しました。

追記 退職金は思ったよりも少なかったです。
最後の7年間は計算されず、あの「敵前逃亡」「現場放棄」のペナルティが課せられていたのではないかと、推測しますが、私のリタイヤ計画では、退職金は48歳時で計算していたので、その後の年数は当てにしていませんからでした何ら問題はありませんでした。。



posted by 西沢 at 07:45| Comment(0) | TrackBack(0) | シニアライフ
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