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2019年01月22日

韓国の働き方改革 強制退社で「夕方のある暮らし」

長時間労働や、待遇格差の改善を目指す「働き方改革」は日本のみならず、韓国でも進められていると云う朝日新聞の報道記事で、目についたのは「夕方のある暮らし」と云う言葉でした。
確かに、私たち現役時代には「夕方のある暮らし」は有りませんでした。



労働時間があやふやな建設業界、それも超大型現場の担当・責任者となると、早朝出勤・残業・深夜作業は当たり前で正直、働かされていると云う意識は全くありませんでした。
皆んなで協力して、地図に残る、日本を代表とする建物を造る、それに携わるという使命感、高揚感で仕事をしていました。
当然ながら、建設会社では残業に関する「3・6協定」はあり、社員全員知っていましたが、それは、表向き、対外的体裁のもので、そんな「3・6協定」を遵守していたのでは、ビルが建たないのは、明白な時代に私たちは働いていました。

「夕方のある暮らし」
ヨーロッパの働き方を見聞きすると、定時には会社を出て、夕方に自宅に戻り、子供たち、家族と一緒に夕食をとり夕方から夜の時間を過ごす風景が当たり前のようで、知っていましたが、それを日本の今の自分に当てはめる事は到底無理なのは解っていましたし、それなりに社会一般よりもかなり高額の収入を得ていて、仕方ないない、日本の高度成長を支えているのだと云う自負が支えでした。

しかし、その当時の新入社員の言った言葉を今でも忘れられません。
90年代、私たちの会社での部・課単位の会議は、夜やるものと暗黙の了解で決まっていました。
特に、私が課の責任者だった当時、課員全員、それなりの建設現場を幾つも担当しており、日中は朝から出ずっぱりで全員が会議に出席できる時間帯は、夜の8時頃しかなかったのです。
その入社2年目の若い社員が
「なんで時間外の夜に会議をするのですか?」
「正規の労働時間の昼間に何でできないのですか?」と問うてきたのです。
「だって仕方ないだろう、みんな昼間は現場にでているのだし、この時間しか集まれないのだから」と私は答えました。
「それっておかしくないですか?、会議に出席するのだって、現場管理と同じく正当な業務なのに。」
「昼間に出来ない理由は、課の人員数にたいして、業務量が大幅に超過しているからではないですか?」
「君、自分の貰っている給与のことを考えたことがあるか?」と私。
「それは、問題のすり替えです」と反論されました。
毎月一回の会議後は、焼き肉屋で懇親会、飲み会が定例行事でした。
その若い社員は、懇親会には出ず、そのまま、夜の9時帰宅しました。
彼は、入社と同時に結婚し、小さな子供がいました。
生まれ育った町の少年野球の指導者をしたり、お祭りの手伝いもしていました。
何とか、残業は受け入れていたものの、休日出勤は頑なに拒否していました。

その時の若い社員は今、オリンピック景気で湧き、人手不足が深刻な東京の大型建設現場を担当しながら、課員10数名を抱えるリーダーになっています。
彼が今どう仕事と家庭を切り盛りしているかは知りません。
しかし、この働き方改革が会社や、建設現場で公に、堂々と議論できる時代、きっと、家庭も仕事も現場も、昔よりは改善されて、彼にも週に一度は「夕方のある暮らし」があることを望んでいます。

私はまだ悪夢をみることがあります
退職して、現場を離れて16年になりますが、頻度は少なくなりましたが、まだ現役時代の仕事に関する「悪夢」を見ます。
昨夜は、現場が終わっているのに「竣工図」に全く手を付けていない、今週中に提出しなくては・・・と焦っている自分を、夢のなかながらこれは、夢なんだと云い聞かせている自分がいました。何時こんな現役時代の仕事の夢を見なくなるのか?
もしかしたら、ずつと最後まで見ているのかも知れません。
人生そのものが夢だったと、そう思って逝くのかもしれません。


posted by 西沢 at 08:04| Comment(0) | TrackBack(0) | シニアライフ
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