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2018年10月06日

朝日新聞に興味ある記事を見つけました。「リレーおぴにおん ちっちゃな世界」 働かないアリは大事な余力

働かないアリは大事な余力というタイトル
進化生物学者 長谷川英祐さんの聞き取り記事参照

働き者のイメージが強いアリの世界にもあまり働かないアリがいて、集団の中から働き者を取り除くと「怠け者」が働くようになり、一方で「怠け者」を取り除いても新たな怠け者がでる


1980年代以降広く語られようになりましたが、科学的根拠のない「都市伝説」と云われて
いました。
そこで、長谷川英祐さんグループが調べてみたところ

女王アリ一匹と、働きアリ150匹の集団を造り、個体の3ヶ所に色をつけて区別出来るようにし1日3回肉眼で観察して仕事の割合を集計してみたところ・・・「都市伝説」が成り立つことが確かめられました。

みな働いた方が生産性は高いのに、働かないアリはにぜいるのか?
こう考えています。
みな一斉に仕事にとりかかる画一的な集団だと一斉に疲れ、卵を清潔に保つといった集団にとって致命的な仕事に空白が生じかねない。
なかなか仕事しないアリもいる多様な集団のほうが、効率は多少落ちても、存続には有利になのだろうと、余力は大事です。



初めてこの記事を見て、晴天霹靂的な衝撃でした。
そうなんだ、最近やたらとDiversity ダイバシティと云うカタカナ語が使われているが、多様性とはそういう事なんだ。

https://kotobank.jp/ コトバンク参照
ダイバーシティとは、多様な人材を積極的に活用しようという考え方のこと。
もとは、社会的マイノリティの就業機会拡大を意図して使われることが多かったが、現在は性別や人種の違いに限らず、年齢、性格、学歴、価値観などの多様性を受け入れ、広く人材を活用することで生産性を高めようとするマネジメントについていう。
企業がダイバーシティを重視する背景には、有能な人材の発掘、斬新なアイデアの喚起、社会の多様なニーズへの対応といったねらいがある



ari.jpg昭和22〜24年生まれの私たち団塊世代はこの言葉・考え方は退職後知った訳です。
小学校1年のクラスは65名でした。教室の一番後ろまで椅子がつかえ、歩くことができませんでした。
中学校の学年クラスは16組までありました。
高校・大学・就職・結婚・住宅公団応募・・・・全て競争の世界でした。
私は、この先の将来までベビーブーマー世代として、仲間ではなく競争相手として過ごす事に不安を感じ20才でドロップアウト・・・逃げたのです。
日本ではなく、広い世界・海外で生活する道を選んだのですが、結局は世界中に、第二次大戦後のベビーブーマー世代がおり、人生は競争、勝ち抜がねばと思い、退職するまで働きアリの先頭、トップ、成功者であろうと生きてきました。
イソップ童話のキリギリスを脇目で多少軽蔑の目で見ていたのでしょう。

古稀を迎え、遅まきながらこの記事を目にして、少しですが心が落ち着いてきています。
多様性・・・色々な人間がいて社会は成り立つ、キリギリスも何かしらの役目があってこの社会で存在している。

しかし・・・団塊世代の競争はまだ終わってはいないのです。
これから本格的に迎える、超高齢者社会・多死社会、病院も医療も高齢者施設も葬式・墓場までもベビーブーマー仲間との競争がまだ控えています。
posted by 西沢 at 07:57| Comment(0) | TrackBack(0) | シニアライフ
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