CANPAN ブログ検索
Loading
  • もっと見る

2017年11月26日

退職金で世界一周クルーズ 思わぬ落とし穴

最近の不動産屋のTVコマーシャル。
仕事一筋で来た、定年退職間近な夫を持つ主婦が、これから始まるであろう、無趣味な夫と 一日中顔を突き合わせて行く生活を心配する独り言のあと、夫と不動産屋社員が登場し、現在の戸建を売って マンションに買い替える提案をする、そして、その差額と退職金で、奥さんの夢だった、世界一周クルーズを 誘う、と云うCMストーリー。・・・よくある話です。

最近、シニア向けの雑誌が多いなか、カミサンが定期購読している50代・60代の女性向けの雑誌「ゆうゆう」の 記事の中に、これとよく似た体験談が掲載されていました。
3000万近い退職金を得たご夫婦が、予ねてからの夢だった世界一周クルーズに参加した航海記ならぬ後悔記です。
飛鳥U104日間の二人参加の最低料金は早期申し込みでも440万円です。 お部屋は角窓(バルコニーなし)/ 18.4u ◇ツインベッドしかし、あまりにも高いので、このご夫婦は 「パシフックびいなす」の94日間の安い方から二番目のステートHの300万、船前方6階にしたそうです。
これまで、海外旅行は数回、お友達とタイと台湾へ行った経験がありますが、夫と二人だけの 旅行は、新婚旅行で行ったハワイ以来でした。

最初の誤算 費用
パンフレットの金額で納まらないのは予測していました。
金額は船内での費用であり、寄港地、上陸してからの観光費用は別であるのは理解していましたが、こんなに高いとは。

解説
船は港に着くと桟橋に係留しますが、その船のトン数と係留時間によってお金がかかります。ツァークルーズ船の場合、朝、港に 着いて、夕刻には出航しませんと、莫大な費用が発生します。その為に乗船客の観光は予めオプション観光予約制をとっています。
現地の旅行会社にとって、ツァークルーズ船は大量の客を連れて来てくれますし、滞在時間が限られている為に、フリー観光客は 少なく、一度に沢山の通訳・ガイドが必要なので、ほぼ云い値で売れる、ツァー主催側も手数料、中間収益が 大きい良い商売なのです。
このご夫婦は、寄港地の観光オプションは全て参加したそうです。

寄港地での費用はオプション観光費だけではなく、ビザが必要な国もあります。
これらの申請・取得もツァー主催側が代行して くれますが、これにも、中間手数料代が発生してバカに出来ない金額となります。

船内は全て無料か?いいえ違います。

現代の旅に必須のインターネットはパシフィックビーナスの場合、持ち込みパソコンは使えず、専用ルームのPCを使います。
接続料は30分まで 1,000円 以降30分ごとに1,000円かかります。
メールは自分のアドレスは使えず、船内専用のアドレスを取得し、送受信ともに100kB単位で200円かかります。
他にも、想定していなかったのが、サービス料と云う名目チップ代です。
船内はホテルと同じと云う感覚ですから、スタッフ・ボーイ・料理人への心付けは、乗船時に一括して払うのです。このご夫婦は、ツァー代金の他に二人合計で200万、かかったそうです。

船と云う名の閉鎖空間
結婚して35年、夫のことは良く理解していたつもりです。
しかし、これまで一緒に暮してきたとは云え、このような長い時間、船の狭い船室で24時間過ごしてきたことは 有りませんでした。
船内では色々な行事が行なわれます。最初の頃は参加しました。そこで同じような年代のご夫婦とご一緒になりました。
が このツァーに参加されている方々のお話では、皆さん一流企業のお偉いさん、そして海外旅行は何十回と云う、旅慣れた 方々ばかりで、いつしか距離を置くようになりました。
これまで、夫は一流会社のサラリーマン、収入も平均以上、住居は郊外の戸建、子供たちもそこそこの大学をでて就職している、 比較的恵まれている生活と思っていましたが、クルーズに参加してみて、全く違った世界にお住みの方々ばかりを目にして クルーズの後半は帰国する日を数えるようになりました。

航海ならぬ後悔
夫の退職お祝い、そして私の長年の夢、この三ヶ月の旅に退職金の1/3を費やしました。
これから続く、長い年金生活、あとから後悔しないように、と云う文章でこのご婦人の記事は終わっていました。
良く考えれば、退職金の3000万円と云えば大きいかもしれませんが、退職直前の年収の三年間分でしか、ないのです。
租税公課を考慮したとしても、現役時代と同じレベルの生活をしたら、4〜5年で費やしてしまう金額でしかないのです。
一時的に今まで見たこともない、桁数が一つ多い残高に惑わされ、超豪華旅行、今まで手が届かなかった高級車 の取得などに危惧、警告を発する記事が、昨今、目立ってきています。
偉そうに、解ったふりして書いてますが、12年前に早期退職したその年の支出は自宅売却・買い替え・引っ越しに1,500万、その年の 1年間の生活費(旅行費を含め)は、12年後の現在の二年間分を支出していました。
これは、想定内・予算内の事ですから、当時は「まあ良いか」で済まされるのですが・・・、
若しも今後の退職生活で大きな変化、 アクシデントがあった時、あの時のあの金額が・・・ときっと思い起こされるでしょう。
posted by 西沢 at 08:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 旅行
この記事へのコメント
コメントを書く
トラックバックの受付は終了しました

この記事へのトラックバック