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2018年04月09日

週刊ポストのキャチコピー「震度6で倒壊する有名ビル」

週刊誌の新聞や中吊りは、売らんが為、目を日ひきつけるのが役目なのでついつい、本文内容よりも過激になりますが、今週の週間ポストは確かにちょっと立ち読みしたくなりました。
理由は、この新聞広告に上げられていた有名ビル、「ニュー新橋ビル」も「六本木ロアビル」も現役中大きく関わってきていて、現場を良く知っているからです。
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ニュー新橋ビルはご存知サラリーマンの聖地、新橋SL広場に面した外壁が目立つ商業ビルです。
竣工は1971年、「六本木ロアビル」は1973竣工ですから、わたしはこのビルの建設には携わってはいません。いずれにしても、旧耐震基準のビルであることは間違いありません。

この週間ポストの記事の出どころは3月10日の朝日新聞の記事です。

1981年の法改正前の旧耐震基準で建てられた東京都内の大規模な商業ビルやマンションなどの計852棟について耐震診断をしたところ、約2割が震度6強以上の地震で倒壊・崩壊の危険性が高いことが都のまとめで明らかになった。危険性が「ある」を合わせると、全体の3割に上り、巨大地震に向けた対策が急務となっている。

2013年施行の改正耐震改修促進法は、対象の建物所有者に耐震診断と自治体への報告を、
自治体には報告内容の公表を義務づけている。対象は体育館やデパート、ホテルなど不特定多数の人が集まる建物と、大震災で緊急車両が通る幹線道路沿いで比較的高層の建築物。

都が29日に公表した診断結果のまとめによると、震度6強〜7の地震で倒壊・崩壊の危険性が「高い」とされた建物は156棟(18・3%)。同じ震度で倒壊・崩壊の危険性が「ある」とされた建物は95棟(11・1%)あり、「高い」と「ある」の合計は251棟(29・4%)だった。一方、危険性が「低い」とされた建物は584棟(68・5%)。
ほかに改修工事中などの建物が12棟ある。診断結果の報告がない建物も5棟あった。

危険性が「高い」とされたのは、紀伊国屋書店の新宿本店が入る紀伊国屋ビルディング(新宿区)、JR新橋駅前のニュー新橋ビル(港区)、日本大医学部付属板橋病院(板橋区)など。
このうち、科学技術館K棟(千代田区)のように、耐震改修に着手した事例もあった。

都によると、改正耐震改修促進法は、耐震改修を所有者の努力義務にとどめている。都は、幹線道路沿いの建物の耐震改修に助成制度を設けるなどして改修を促しているが、担当者は「費用の工面や区分所有者間の合意の難しさなどから、改修が進まないケースも多い」としている。

週刊ポストに名前があがった「六本木ロアビル」も「ニュー新橋ビル」もちゃんとメンテナンス、定期点検を行っています。この定期メンテナンスのうち、電気設備・空調/衛生設備・防災設備の制御コントロールの大元監視盤の整備を請け負っているのが、私が元働いていた会社のメンテナンス部門で、新入社員のメンテ教育のOJTとして今でも行われています。

確かにこのような繁華街にある、多くの飲食とか事務所が入る「雑居ビル」は確かに大規模改修は難しいです。テナントの利害関係が多く、全面閉鎖しての耐震工事には巨額の補償金が発生してしまうからです。私は退職前の7年間は、大手ゼネコンのリニュウアル部門におり、中高層ビルの全面リニュウアルに携わってきました。
耐震基準は満たしていても、ビル内の設備は20年も経つと老朽化します。
特にこのグローバル化した現代では、電気・通信・セキュリティ設備が20年前とは雲泥の差で、外国グローバル企業は入居してくれません。
そこで、私たちのような自動制御・中央監視を行うメカコンが主体となって、ビルを閉鎖せず、入居企業はそのままで金曜日の夜から月曜日の朝まで60時間、何百人というスタッフ・職人チームでフロアー毎のリニュウアル工事を、毎週毎週、数年の間やってきました。

オフィスビルですから、このような人海戦術で出来たのですが、「六本木ロアビル」や「ニュー新橋ビル」のような繁華街にある飲食が多く入っているビルは、フロアー単位では難しいのです。それでも、今でも、外からは見えませんが私の元仲間たちが、夜の夜中、ビルの安全の為に働いています。

缶コーヒーのCMではありませんが、この世の中、誰かが汗をながしてやっているのです。
posted by 西沢 at 08:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 社会
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