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2018年03月20日

齢と共に葬式が増える、一週間に二つのお葬式

最初のお通夜の知人は、日本を代表する建造物の殆どに係り合いを持つ、大手エンジニアリング会社傘下の施工協力会社リーダーでした。
昨年、この知人の会社でお会いしています。社長を退いて会長になったと、聞いて いましたが、
66才で現役を引くとは、思ってもみないほどエネルギッシュな人が、どうして?

sougi2.jpgお会いした時、大腸がんの末期と聞かされました。
大腸がん検診、カメラが今ほど普及していない頃から、進んで大腸がん検診を受けて、社員にも 推奨していたご本人なのに。 お正月にお会いした時には、週3回は会社に来るようにしている、と言ってました。「誰か迎えの 車でも」、と聞くと電車できている、かなりしんどいが、体力の維持と通勤客や、駅の雑踏の中を 歩くことで、生きていることを実感し、生き抜くことを決意する、と云ってました。

「君は55才で辞めてよかったな」
「俺にはそんなことは考えられなかった。」
「老後は苦労かけた妻と、色々な国へ行こうと考えていた」
「まだまだ時間はあるとおもっていた」
「今は、モルヒネが欠かせない体になってしまった」

私は、数年前アルゼンチンの親しい友人を失くしています、69才、この方も大腸がんでした。
大腸がんの進行の 早さをしっているので、下手な慰め言葉は不要です。
出来る限り長く、家族と共に過ごしてもらいたい、少なくとも、あの混む小田急で通勤出来るのだから、まだまだ 大丈夫と思って、別れたのがの最後でした。
あれから、たったの半年、儚いものです。人間の寿命が延び、日本人男性の平均寿命が世界トップと云っても、還暦 を過ぎた人間には、何時死が訪れても不思議ではないのです。ご冥福をお祈りいたします。

知人のお通夜から二日後の夜、実家から親しかった従兄の訃報が飛び込んで きました。
初めての心筋梗塞の発作で、その日のうちに亡くなりました。 71才です。 日頃から、血圧・コルステロールなどを気にしていたものの、特別、医療機関での検査 は受けてはいなかったようですが、極力過度な運動は避け、ウォーキングなどを 始めた矢先の出来事でした。

連絡があったその後、準備の為に帰宅すると、カミサンが 慌てていました。
「大変、ゴメン、喪服はクリーニングに出しちゃってないの」
「ネクタイもワイシャツも洗濯屋」
「背広は濃いグレーのをだしておいたからそれを着て」
確かに、週に二度もお通夜・葬式があるとは想定していませんでした。

最近、現役時代に造った背広・ネクタイの処分を検討して矢先でした。
カミサンは、今 流行りの整理・処分の達人「コンマリさん」以前から、過去二年間袖を通していないものは捨てる主義の持ち主なのですが、私の背広とネクタイだけは、何とかお目こぼしを いただいていたのです。
確かに、今回はこの背広のおかげて何とかなりました。

NTTに勤めていた従兄は退職して11年、通夜の祭壇は、親戚一同や、甥っ子・姪っ子の勤める 会社からのお供花だけで、元の会社からは当然ながらありませんでした。
田舎と東京の通夜の習慣が違うのか、通夜に訪れる弔問客は、親戚を除くと残された奥様の友人が10数人 、御焼香は10分ほどで終わりました。

従兄は、生前整理とか、エンディングノートとか、遺言状とかについて触れる事を非常に嫌っていたようです。
全てはそのまま、普通の日の連続、何時かは死ぬことは解っていても、自分の年齢が日本人の平均寿命あたりに 来た時に、初めて考えるのが一般的かもしれません。

長野県の北部は、昔から浄土真宗が盛んで、私の家も、亡くなった従兄の本家も同じです。
浄土真宗では通夜・葬式 ではお経の後に、必ずお坊さんの説話・説教があります。
その機会に、有名な「白骨の御文(おふみ)」が紹介されます。
現代文に訳すと(中略)
さて、人間の内容の無い生活の様子をよく考えて見ますと、およそ儚いものは、 人間の生まれてから死ぬまでの間のことで、それは幻のような生涯です。
それゆえに、いまだ一万年の寿命を授かった人がいたなんてことを聞いた事がありません。
〔人の死とは、〕私が先なのか、人が先なのか、今日かもしれないし、明日かもしれない それゆえに、朝には血色の良い顔をしていても、夕には白骨となる身であります。
(略) そのままにはしておけないので、野辺に送り荼毘に付し、夜更けの煙と成り果ててしまえば、 ただ白骨だけが残るだけです。哀れと言っただけでは言い切れない。 人生の終わりは、年齢に関わりなくやってくる。あなかしこ、あなかしこ。

確かに、平均寿命とは、保障された期間でも、残された年月でもないのを、今回実感しました。

posted by 西沢 at 09:10| Comment(0) | TrackBack(0) | シニアライフ
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