「9.11 JDF地域フォーラム in沖縄」報告A [2010年11月25日(Thu)]
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条例の会主催 第1回 タウンミーティング用 「9.11 JDF地域フォーラム in沖縄」報告A CILたすけっと代表 及川智 8、条例はなぜ必要か? このような障がい者権利条約の考え方を盛り込んだ条例作りが仙台や沖縄だけでなく、 国で進められています。それは、権利条約の批准や差別禁止法制定の後押しという側面だ けでなく、運動的な面と地域的な面があるということです。 まず、資料2の15ページ目にあるように、運動的な面については、“差別”という課題がすべての障害者にとって、重く大きなものであって、共通なので、より多くの障害者と集まり団結し、議論しうるので地域の障害者運動を強く、大きなものにできるということです。宮城ではみやぎアピール大行動の運動で実証済みですね。 次に地域的な面は、条約があっても、法律があっても、差別の課題を解消していくのは、そこに住む一人ひとりです。地域にあった解決法を考えていくのも地域住民だということです。 そうした意味では、最後に提起しますが、どうこの運動を広げていくかがとても重要になってくると思います。 9、条例がある社会 次に、実際に条例が制定されたときにどういうことが変わっていくか、を述べます。 先ほど挙げた4つの事例のうち、3つについて述べていきたいと思います。 まず、「不動産屋で聴覚障がい者だと告げると、「貸せる物件はない」と賃貸を断られた。」 という事例では、資料2にあるとおり、貸さない理由にポイントがあります。 “聴覚障がいがあるから”貸せない、という場合は明らかに差別です。しかし、門前払いする理由はほかには考えにくいですよね。取り扱い物件が全部埋まってるとかでしょうか? 2つ目の事例は「入所施設で、オムツを拒否したのに、はかせられた。」というものです。 ポイントは拒否したにもかかわらず、はかせられた、ということです。これは、介助の怠慢、放置であると思います。 人員が原因であれば制度自体を変えるべきだ、ということがいえます。 「分離教育体制こそ差別。親の要望を聞いていたら学校はもたない、と言われた。」 という事例は、本人、親の希望に反しているばかりか、学校の都合を本人と親に押し付ける言葉も見えます。 教育委員会のみの意見で、就学先を決定してはいけない、ということです。ただ、現時点では国の制度の制約もありますから、条例だけで解決できる課題ではと思いますが、さっきの試験時間の延長のように、ひとを変えていき、制度を変えていく力にはなると思っています。 10、権利委員会 では、上で挙げたような事例、差別をどうやって解決していくのかをみていきます。資料2の18ページ目の後半に、沖縄の差別救済機関である「障害者の権利委員会」の模擬委員会の様子を書きました。 詳しく書いたので読んでいただければ、分かるようになっていますが、説明をしています。 委員会の事務局長は障害者、委員の過半数が障害者となっています。 模擬委員会で扱った事例は、路線バスの乗車拒否の事例です。ちょっとビデオでみてみましょう。 こういった状況でした。バス停で待っていた条 例太郎さんは、到着したノンステップバスに電動車いすで乗り込もうとします。 運転士から「予約はしたか?」と叱責され、「予約していなかったら乗せられない」といわれ、乗車拒否をされた、というものです。 例太郎さんが申し立てたことは、次の3つです。 @バス運転手(バス会社)が乗車を拒否したのは差別である。 A車いす利用者に予約をさせるのは差別である B路線バスのすべてを低床バスにしてほしい この3つの訴えに対して、委員会で話し合いをしました。 まず、乗車を拒否したのは差別であるという、申し立てに対しては、「道路事情や安全面を考えれば、予約制は妥当ではないか?」というバス側の対応を肯定する意見と、「他に車いすの乗車者はおらず、予約せずとも乗れる状況にあった。この状況で乗車させなかったのは差別である。」という意見が出ました。 結論はこの意見に集約されています。つまり、乗せられる状況であるのに乗せなかったのは差別であるということです。 2点目の車いす利用者に予約をさせるのは差別である、ということについては、「予約制の決まりは会社独自のもので、会社の都合といえる。」「予約が必要なのは車いすユーザーのみで、他者と違う取り扱いをしている。」という意見が出て、結論としては「車いす利用者だけがバスの乗車に予約を必要とするのは、他の者との別の取り扱いであり、差別にあたる。」となりました。 3点目のB路線バスのすべてを低床バスにしてほしい、という訴えについては、「低床バスの積極的導入が求められるが、大きな金銭負担もあり、すぐに導入しないことが差別とはいえない」「県など、行政の補助もあるべき。さらにバスの路線変更や、中古車両の導入も方法のひとつ」といった、様々な角度からの意見が出されました。 結論としては「すべての車両を低床バスにしないことは差別とはいえない。」というものでした。 権利委員会の役割は、申し立ての中身を検討し、差別か差別でないかを判断しますが、その過程における議論そのものが「差別」についての考え方の指針にもなってくるというとても重要な機関です。 その判断の下になる条例をしっかり作っていく必要があります。 11、私たちがすべきこと 最後に、いま私たちがすべきことについて述べたいとおもいます。フォーラムで「日本は、障害者の福祉法はいっぱいあるが、権利について書いたものはない。恩恵を施される対象でしかない」といわれました。「できないんだから、これぐらいで我慢しろ、」というところでしょうか。これまで、障害者はそうしたことが当然だと、ずっと思わされてきました。長年刷り込まれてきたことはなかなか離れません。 しかし、それはちがう、ということを私たちは知っています。権利を侵害され続けているということを。今日のような機会を通じ、それを知っていくことが重要です。 次は、私たちが持っている権利を知らせることです。障がいを持つ人、事業者、一般市民へ。 冒頭でふれた沖縄の「うちなーTRY」は、県全域を徒歩でキャラバンを組んで、条例案を説明して廻るキャラバンです。直接歩いて説明して理解してもらうのです。 仙台は5区あり、東西に広がっています。歩きがいがありそうです(笑) 最後は主張することです。やりたいこと、いやなこと、できること、できないことを。実現できたり、サポートが得られたりします。そんな仙台にしていくために条例を作っていきましょう。 ご静聴ありがとうございました。 以上です。 |
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