原発再稼動反対運動の動き
[2012年06月29日(Fri)]
3月から毎週金曜日の夕刻に官邸周辺で原発再稼動反対のデモがおこなわれている。最初は300人程度だったが、29日(金曜日)には主催者発表が何と20万人にもなった。警視庁発表は2万人だから、実数20万人はいなかたかもしれないが、大きく盛り上がってきている状況を見て取れる。
この動きが興味を引くのは、これまでの反対運動と「質」が違うからだ。 これまでの原発反対の市民運動は、3つの流れがある。 @経済産業省横にテントを張り、ズーッと座り込みを実行しているグループ A大阪や東京において、原発廃止の条例づくりをめざす署名運動(これはどちらも議会によって否決) B大江健三郎、落合惠子などのによる1000万人署名運動と集会・デモだ。これも何回も開催されている。 以上の3つの動きは、これまでのオーソドックスな市民運動といっていいだろう。いづれの運動の中心にも私の知り合いがいる。 ところが毎週金曜日のデモは、発案したのはどうも介護労働者のようで、ツイッターやフェイスブックで呼びかけたものであり、それが毎週毎週に参加者が多くなってきているのだ。 本部も無く、リーダーも良くわからない中で運動が進んでいる。市民一人一人が黙っていられなくなったのだ。つまり「政党政治」の比重が落ちてしまい、市民が直接に政治に乗り出してきているのだ。 この大事件(官邸の周りをこれだけの市民が取り囲んだのは1960年の安保闘争以来だ)に対しての新聞の対応が面白い。 30日の「東京新聞」は1面の左上に大きな写真を入れて大々的に報告している。社会面でも関連記事を書いている。 「朝日新聞」は、1面左隅に小さく写真を載せ、写真説明程度の記事を書いている。 「読売新聞」は一切無視だ。 つまり、古い政党政治に拘るマスコミが、市民の直接政治参加を無視し、その距離が記事の大きさに反映しているということだ。 この直接的な市民政治活動を注目したい。皆さんも一度は参加してみたら、どうか。 |
Posted by
田中尚輝
at 15:59