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eデモクラシーの危険性 [2012年03月30日(Fri)]
 政治哲学、あるいは公共哲学の学問的な世界が活性化してきている。よほど現実政治にあきれかえって、学問の方が自らの遅れに気がついたのだろう。

 『統治を創造する 新しい公共/オープンガバメント/リーク社会』西田亮介、塚越健司、春秋社、1890円、2011年)それだ。昨年の12月に発刊された。これは若手の政治哲学の学者たちが主に「オープンガバメント」(政府を開くこと)を中心にすえた共著だ。


 オープンガバメントについては、オバマ大統領が就任式の直後の2009年5月発表した基本政策だ。それは、「透明性とオープンガバメント」という表題で、このポイントを「透明性」「政治参加」官民協力」の3点においている。

 私はこのポイントが世界的なものになってきており、日本の「新しい公共」「協働の推進」という展開に連動していることに注目している。

 このオープンガバメントを実施していくために本書では、「ネットの技術を使って、政治の門戸を広げるものである」(121頁)ということが軸におかれている。オープンな政治のあり方について、「eデモクラシー2.0」として、ルソーの「一般意志」を把握できるわけで、それを現実政治に活かせばいいではないか、という主張である。つまり、民主主義がもつ「自治」の側面においてITを活用していくというものだ。

 そのためには、情報公開=透明性が前提になり、ウィキリークスなどの活躍に期待が寄せられ、本書で検討している。

 本書では、ルソー『社会契約論』の次のような提起が紹介されている。「自由な行為であれば、それはつねに二つの原因が協同してして生み出される。その一つは精神的な原因であり、これは行動をを決定する意志である。もう一つは身体的な原因であり、これが行動を実現する力となる。」

 つまり、「意志」と「行動」なのだが、この意志を決定付ける情報をどう扱うか? また、ITを通じて膨大に流れている情報から「一般意志」を汲み取りこむことも必要だろう。

 だが、だが、である。「意志」の決定は情報だけで行われるものではない。個人の生き方の「価値観」がベースにあり、じつは意志の発揚は「感情」によっておこなわれることが大きいのだ。

 もう少し言うなら脳の中の「爬虫類脳」が発信する「直感」を大切にすることが重要なのではないか。いま、全国的に広がっているコミュニティカフェなどをみていると論理性や情報というよりは「直感」が「意志」となり、それが行動に結びついているようにみえる。

 eデモクラシーの危険性を感じながら、読んだ。
Posted by 田中尚輝 at 23:08
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