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サンデル教授の白熱教室 [2012年03月09日(Fri)]
『サンデルの政治哲学 <正義>とは何か』(小林正弥、平凡社新書、円、371頁)

  サンデルは、政治哲学を現代に復活させた『政議論』の著者ジョン・ロールズ批判で名を成し、その上に「ハーバード大学白熱教室」で政治哲学を一般の人に分かりやすい形で引き寄せています。わが日本においてもNHKで放映され、高い視聴率を獲得しました。本書はそのサンデルのNHKでの放映の際の解説者であった小林正弥千葉大学教授が「政治哲学」を分かりやすく解説した本です。

 本書は、サンデルのハーバード大学での講義(12回)を丁寧に説明し、サンデル理論の神髄を述べ、次にサンデルのロールズ批判のポイントを解説しています。現代の政治哲学の到達点を理解できるとともに、政治哲学史の役割も果たしており、政治哲学の入門書にもなっています。

 政治哲学の基本は「功利主義」と「社会契約論」の対立が基本にあります。ただ、その基本だけでは簡単に分類できないところがあります。アメリカの政治では「共和党」と「民主党」が対立していますが、この「共和」の原理は社会契約論であり、民主は個人主義に通じ功利主義につながります。

 ところが政府の位置についてアメリカの共和党は「小さな政府」論であり、社会的な再配分(高額所得者に対する課税など)に反対であり、逆に民主党のオバマ大統領は積極的です。ねじれているのです。
 小林教授によればサンデルの思想は「コミュタリズム的共和主義」であると規定しています。

 こまかな解説は抜きにして、最近NHKに登場したサンデル教授が白熱教室で提出した議論の課題を紹介しましょう。NHK(2月18日)に放映されたものです。
・野球選手の直筆サイン入りボールの有償化は?
 野球選手のサインは普通ファンサービスとして無償でおこなわれます。これを有償で売った選手、企業があります。これをどう思うか?
・災害時の水の値段は? 
 災害時には水道の水が出なくなります。そのときにペットボトルの水が足りなくなりますが、それを通常の値段で売るのか、それとも需給関係で料金を決めるとしたら、通常の何倍もの値段をつけて売ることができるが、どちらの態度が正しいだろうか?
・消防隊の民営化後の価格は?
 消防隊の維持費を個人が出すことにし、その支払いを拒否した人には消火活動をしないという約束をした自治体があります。実際に火事があった場合のことですが、消防車が出動したのですが火事が起こっている家は支払いが無かったので消火は行わず、その隣の家への延焼だけを阻止しました。隣の家はお金を支払っていたからです。
・学校での成績の報償金化は?
 学校で生徒の成績を上げるために成績が上がった場合に報償金を出すことにしました。これによって実際に成績があがりました。これは正しいか?
・代理母出産の値段は?
 不妊の親が代理母と契約をし、子どもを産んでもらいました。ところがこの代理母が自分が産んだ子どもを手放したくなくなりました。これは契約違反か、そうでないか?

 以上のような考える課題をだして、これまで多くの人々に称賛されてきた市場を至上とする功利主義の考え方の矛盾点を指摘していくのです。 この回答は本書をお読みください。
Posted by 田中尚輝 at 06:29
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