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検察の弱さ その2 [2011年12月30日(Fri)]
 私は村木事件については、検察が自らが作ったストーリー通りに仕上げる体質が表面化したものであり、取調べにあたりフロッピーの改竄をした前田検事も特捜部長の大坪弘道も同類だと考えていた。

 だから、外務省官僚であった佐藤優が大坪擁護の論陣を張っていることを知って、違和感を感じていた。それが本書『勾留 百二十日 特捜部長はなぜ逮捕されたか』(大坪弘道、文藝春秋、1400円308頁、2011年)を手にした理由だ。

 佐藤優は国策捜査で逮捕、拘留、有罪にされただけのことがあり、さすがだ。佐藤は大坪と何の関係も無いのに、この逮捕・拘留がおかしいと直感し、大坪擁護の論陣を張り始めたのだ。

 本書は大坪が真面目で部下思いの優秀な検察官であったことを本書を通じて読み取れる。そして、彼がこの事件に巻き込まれなかったら理解することができなかった「人間観察」ができることになり、「天意」を知ることも無かったのだ。

 プロローグで大坪は言う。大局的には、著者は次のような過程を歩んだ。「それは大変辛く苦しく孤独な戦いでした。これらの攻防の中で、個人を切り捨てる時の組織の非情・冷酷な仕打ち、信頼していた者の裏切り、人情の冷淡さに幾度も遭い、なぜ神はかくも私を苦しめ給うのかと心の中で何度も泣きました。泣いても誰も助けてくれない乾いた冷たい悲しい涙を流しました。」

 「しかしある時期から、これは天意が私にこれまでとは別の人生を歩めと試練を与え、どこへかはわからないけれど私を導いているものと思うようになりました。」

 そして、「しかい私は佐賀君(副本部長=引用者)はこれまで検察に牙を向けたものではなく、むしろ検察のため日夜努力を重ねてきた職員であったはずである。その二人を今回、最高検が組織防衛のため、このような無理筋の事実で逮捕したことに私は深く失望し、かくも無慈悲で冷酷な組織のために私は長年身を粉にして働いてきたのかという深い空しさを感じた」ということが大坪にとっての「総括」だ。

 こうして大坪は最高検に切られたが、逆に最高検はその権威を失墜した。国家権力を担う有力な機関である検察がズタズタにになってきている。

 このことは大坪や佐賀の功績である。そして、こうした功績を残せた大坪や佐賀には新しい意義ある人生が予定されているはずだ。これは「天意」であって、佐藤優もその「天意」を生きている。
Posted by 田中尚輝 at 13:07
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コメント
田中様
明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

奇遇ですね。私も先日、この本を立ち読みしました。大坪検事が取調べをした人からも信頼されていることが興味深かったです。

留置所で感銘を受けたという「ビジョナリーカンパニー」を今、とりよせています。

Posted by:井上貴至  at 2012年01月04日(Wed) 00:59