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佐藤優が面白い [2011年06月27日(Mon)]
 『交渉術』(佐藤優著、文春文庫、527頁、705円)を読んだ。副題にTHE ART
OF NEGOTIATIONとある。直訳すれば、「根回しの芸術」だ。こちらの方が本書の内容にふさわしい。


 元外務省官僚の佐藤優は優れたインテリジェンス業務をおこなっていた。インテリジェンスとは入ってきた情報を整理し、わが国にとって必要な情報に整理することであり、その中にはスパイとおなじような仕事もする。

 その彼が、自分の外務省時代の経験をもとに実名入りで「根回しの芸術」を書いたのだから、なにしろ面白い。私にとってはいま読書中の上下1500頁を超える『ゴルバチョフ回想記』の表裏を一挙に読んでいることになる。

 その中にある人間模様が面白い。意外だったのは森喜朗元首相で「シンキロウ」などと呼ばれて内閣支持率1ケタ台の最低支持率の首相という程度の記憶しかなかったが、本書によればその人間性の一部が分かる。やはり保守政治家というのはそれなりの人徳を持っているのだ。

 本書はもともと『文芸春秋』に連載されていたものだが、「加藤の乱」の項に、自分の不信任に賛成しようとした加藤紘一に対する森首相(当時)の対応が書いてある。これによって、森喜朗と加藤紘一の仲直りが出たりしている(後書き)。

 外務省の役人の評価も実名入りででてくる。首相の前にネクタイを2本もして出てきたり、ひげを半分しか剃らなくて慌てふためいている幹部もいる話や、鈴木宗男に嘘を見破かれ、その前でミノムシのように丸くなってしまう上級官僚=局長もいる。

 佐藤は、出世するためには「恥を捨てる」ことだと分析をしている。高級官僚の多くは恥を捨てているのだ。

 鈴木宗男に外務省の官僚たちはたかった。飲み屋や料亭の付けを鈴木事務所につけて平気だった。彼らが鈴木事務所へ回した金は年間1億程度になっていたというほどの「ご乱行」だ。

 ところが、これらの多くの人が鈴木宗男を追い落とす方に転換するのだ。何ともいえぬ「恥の捨て方」だ。


 日本の外務官僚の多くが、日本国家の外交政策を考えているのではなく、自己保身で出世争い=恥のかき捨で生きている様子がよくわかる。ご一読を勧める。
Posted by 田中尚輝 at 18:47
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