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『安楽死のできる国』(三井美奈) [2010年11月11日(Thu)]
『安楽死のできる国』(三井美奈、新潮新書、2003年)

 私がオランダという国に興味を持ったのは、『人間を幸福にしない日本というシステム』を読んでのことだった。著者は、オランダ人のジャーナリストであるはファン・ウォルフレン。


 この本は、私が一生かかって読んだ本の中でも出色のものであり、まだお読みでない方はぜひ読んでおかれることをお勧めする。ずいぶん前に読んだので、内容はポイントしか記憶にない。


 大蔵省(現財務省)主導の国になっており、官僚は自らが成立させたい法案を通す時には「○○審議会」「××委員会」を設置し、あたかも国民の多数が支持しているような雰囲気を作り出す。「部落問題」も表の議論はなく、裏でコソコソとささやかれる。ところが、実際には以上のようなところで実質が決定されており、選挙という手段がまるで軽視されていると指摘した。

 ウォフレンの指摘はあまりに当たり前の指摘なのだが、それが実に新鮮な驚愕として胸を打った。どうしてオランダ人はこのような発想ができるの不思議だった。


 さて、そのオランダを10月20日ころに3泊の間だけ訪問した。それは当時のブログに雰囲気を書いておいた。

その際に、私が興味をひかれたのは安楽死だった。2001年4月10日にオランダ国会は世界最初の「安楽死法」を成立させた。

本書は読売新聞の記者・三井美奈がブリュッセル支局特派員時代に精力的に取材して纏めたもの。

日本では病院で8割が死ぬが、オランダでは、自宅で死ぬ人が26%、高齢者専用住宅17%、看護ホーム15%と自分のベッドで死ぬ人が58%、病院で死ぬ人は40%にすぎない。
日本でも自宅で死ねるシステムをつくるべきなのだが、なかなか進まない。介護保険制度で24時間介護システムが検討されているが、これができたからといって自宅で死ねるわけではない。それどころか、この命題を活用して、介護保険の大事業所に仕事を寄せていこうとする鎧が見え隠れする。

三井の友人である弁護士は次のように言う。「大麻とか売春を認めるオランダについて、君たち外国人は変な国だと思っているだろう。この国では、どうしてもなくならない社会悪は、個人に迷惑をかけない範囲で認めながら、透明な制度を作って管理するのが流儀なんだ。安楽死も同じ。現実を直視して、個人の選択の幅を広げるオランダに、誇りを持っているよ。」

オランダと言う国を理解するための格好の新書である。私はまだまだ全体像をつかめないでいるがだんだんと勉強をしていこうと思っている。なぜ、日本は出島を通じてオランダとだけ貿易を続けたのか、ということも含めて。
Posted by 田中尚輝 at 14:23
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