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『葬られた王朝 古代出雲謎を解く』 [2010年08月09日(Mon)]
『葬られた王朝 古代出雲謎を解く』(梅原猛、新潮社、2010)

梅原猛はこの本を書いた時点で81歳のことだ。歳をとっても創造的な頭脳は働く。その見本のような著作だ。

 梅原の著作では、法隆寺が聖徳太子の霊を封じ込めるためにつくられたという仮説を証明するために書いた『隠された十字架』が印象にのこっているが、この本も新しい領域を切り開いている。

 出雲は、神話の中にでてくるが、実在しない、というのが通説だった。『古事記』『日本書紀』に記載があるものの、それは物語上のものだという理解だった。その理由は古墳などの遺跡がない、ということが理由とされていた。梅原もこの説を信じていた。

 ところが、1984年に荒神谷遺跡(銅剣358本、銅鐸6個、銅矛16本が出土)、1996年には加茂岩倉遺跡(39個の銅鐸)が発見された。この大量の発見は、それまで近畿や九州の各地で発見されている量に並ぶものだ。

 梅原は、『古事記』『日本書紀』を再検討すること、新しく発見された遺跡を検討しなおす作業を通じて、出雲王朝があり、一時期には大和政権があった近畿なども支配権を持っていたということを証明するために本書をあらわした。

 こうしてスサノオ、オオクニヌシが実在人物として登場する。なんともロマンある話である。

本書は梅原の遺言のようなものであるが、本書においても藤原不比等が影の主役である。

 建設当時の出雲大社は現状の2倍の50メートル級の巨大な建物であったという。それは不比等が聖徳太子の霊を法隆寺に閉じ込めたように、出雲王朝を閉じ込めるための神社であった、というのだ。

 新しい視角で出雲を訪問したくなった。この文明が発展した今日においてたかだか2000年前のことがわからない、ということが不思議だし、私たちの歴史にますます興味がわく。暑い夏に知的な興奮を覚えながら、気楽に読める本である。
Posted by 田中尚輝 at 08:45
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