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人間の悩みはすべて人間関係の悩み [2010年07月18日(Sun)]
アルフレッド・アドラーはフロイトやユングと同じ時期に生きた人だが、この2人ほどに注目度は高くない。本書『アドラー 人生を生き抜く心理学』(岸見一郎、NHK出版、2010年)では、このアドラーの一生を追いながら、その理論を紹介・整理したものである。備忘録としてメモをしておく。

 私もフロイトの汎性論には高校時代に興味を感じ『夢判断』などの著作を熱心に読んだが、当時はアドラーの存在さえ知らなかった。

 アドラーは、フロイトとはケンカ別れをしているが、フロイトは名声ほどに本人の生き方としては自己の権威の承認を強く求める人で会ったようで、人間として尊敬に値しないようであるが、アドラーはその被害者である。今日に至っては、フロイトの先駆的な理論形成についての評価は高いが、心理学の中での位置づけは低いものになっている。

 アドラーの論の特質をいくつか見てみよう。
まずは「ライフスタイル」という提起である。アドラーは、ライフスタイルは2歳には認められ、5歳頃には選択されると主張している。しかし、現代アドラー心理学では人は10歳前後にライフスタイルを獲得されるとされている。
ライフスタイルとは、
1.自己概念:自分がどんなふうにあるかについての意味づけ
2.世界像:自分のまわりの世界が自分にとってどんなふうであるかについての意味づけ
3.自己理想:自分はどうあるべきかについてのイメージ

 この3つの区分けによって、自己認識がどうなっているかを分析することができる。
 そして、アドラーは決定論者的な立場をとらず、遺伝についてもその影響を重視しない。かれは「大切なのは何が与えられているかではなく、与えられているものをどう使うかである」と言っている。
 つまり、人生は決まっているもの、過去に既定されているものではなく、前向きであり、自己の努力でいかようにでも創りだせるという立場をとる。汎性論という決定論を打ち立てたフロイトとは発想が異なっている。

 つぎに、アドラーは人間の存在はそもそも一人ではなく、人々の間に存在づけられていると整理する。したがって、人間には「共同体感覚」があり、これは隣人愛のようなものとして理解する。そして、共同体感覚、隣人愛を育てていく立場に立つ。アドラーはユダヤ人であり、かつ、第一次世界大戦という敵対的な関係が錯綜する時代に、このような理論形成をしたことは注目に値する。

そして、「なぜ、私は隣人を愛さなければならないのか」という質問に対してのアドラーの答えは「誰かが始めなければならない。他の人が協力的ではないとしても、それはあなたには関係がない。私の助言はこうだ。あなたが始めるべきだ。他の人が協力的であるかどうかなどを考えることなく」。現代に生きる私たちにとっても噛みしめなければならない言葉である。

アドラーは、人のエネルギーはどこから生まれるのかについて、「優越性の追求」を提起している。
それは、「すべての人を動機づけるのは優越性の追求であり、われわれの文化にわれわれがなすすべての貢献の源泉である。人間の生活の全体は、この活動の太い線にそって、即ち下から上へ、マイナスからプラスへ、敗北から勝利へと進行する」。
この優越性の追求をしっかりできるようにしていくことが、われわれのようなNPOリーダーの活動視点として重要なことではないか。

アドラーは、誤った方向での優越性の追求についても指摘している。
1.他者を支配すること
2.他者に依存すること
3.人生の課題を解決しようとしないこと

最後に、私はアドラーの言葉で気に入っこと記そう。
「人間の悩みはすべて人間関係の悩み」であり、「究極的には、われわれの人生において対人関係以外の問題はないように見える」。
Posted by 田中尚輝 at 12:51
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